今回取り上げるTezos(テゾス)は、2017年生まれのブロックチェーンプラットフォームだ。
比較的長い歴史を持ち、ネイティブトークン「XTZ」は国内でも多くの仮想通貨取引所で取り扱われている。
そのためXTZを有望な銘柄と見る方もいるかもしれないが、競合との関係性やこれまでの値動きを考察してみると、必ずしも有望とは言い切れない実状が見えてくる。
本記事ではTezosおよびXTZについて、特徴や値動き、競合プロジェクトとの位置関係などを整理したのち、その将来性まで解説していく。
投資対象としてXTZに関心がある方は、ぜひ最後まで目を通してほしい。
この記事からわかること
- Tezos/XTZの基本情報
- Tezos/XTZの主な特徴
- XTZの値動き
- Tezos/XTZの将来性
- XTZを買える仮想通貨取引所
XTZは多くの国内取引所で取り扱われているが、その中でも購入先としておすすめなのはGMOコインだ。
GMOコインなら、現物取引(取引所)を使って、リーズナブルな手数料でXTZを買える。
また、買ったXTZをただ保有し続けるだけで、ステーキング報酬がもらえる。
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*1:2023年 オリコン顧客満足度®調査 現物取引部門・証拠金取引部門
*2:取引形式で「取引所」を選択した場合
Tezos/XTZとは?
名称 | Tez、XTZ |
シンボル・通貨単位 | XTZ |
ローンチ時期 | 2017年 |
公式サイト | https://tezos.com/ |
主な上場先 | GMOコイン BitTrade OKJ |
Tezos(テゾス)は、DAppsの開発基盤となっているブロックチェーンプラットフォームだ。
DeFi(分散型金融)プロトコルやNFTゲームなど、ジャンルを問わずさまざまなDAppsが稼働している。
ネイティブトークンは「Tez」といい、
- DApps内での決済通貨
- ガス代(ネットワーク手数料)の支払い手段
- ネットワークのセキュリティ維持手段(ステーキング)
などに用いられている。
なおTezは、あまり正式名称では表記されず、多くの場合はティッカーシンボルの「XTZ」で表記される。
そのため本記事においても、これ以降「XTZ」と表記することとする。
Tezos/XTZの特徴
さてTezosおよびXTZは、次のような特徴を有している。
主な特徴
- DAppsを開発できるL1チェーン
- トランザクションの処理効率が優れている
- スマートコントラクトの安全性が高い
- 多くの有名企業と提携している
- XTZのステーキングで稼げる
DAppsを開発できるL1チェーン
Tezosは、DApps(分散型アプリ)を開発することができるレイヤー1ブロックチェーンだ。
基本的な機能や役割は、イーサリアムチェーンやSolanaチェーンに近い。
2024年3月末時点では、111種類のDAppsが稼働している。
トランザクションの処理効率が優れている
Tezosはイーサリアムチェーンなどと同じく、コンセンサスアルゴリズム(取引を検証し、記録する仕組み)に「PoS(プルーフ・オブ・ステーク)」を採用している。
TezosのPoSは、他のアルゴリズムと比べてトランザクションの処理効率に優れている。
例えば一般的なPoWのネットワーク(ビットコインなど)と比べると、トランザクションの処理にかかるエネルギーは200万分の1程度で済むとのこと。
また、処理効率に優れているため、利用コストも安く抑えられている。
スマートコントラクトの安全性が高い
Tezosは「スマートコントラクト」を用いることによって、第三者の仲介がなくとも、ユーザー同士で取引をおこなえるようになっている。
ただスマートコントラクトには、自動で処理する過程で、エラーやバグが発生するリスクが潜んでいる。
そこでTezosは、プログラミング言語に「Ocaml(オーキャメル)」というそもそもバグが発生しづらい言語を採用し、より安全にスマートコントラクトを利用できる環境を構築している。
多くの有名企業と提携している
Tezosの開発チームは、次のような多くの有名企業と提携を結んでいる。
主な提携先
- Google Cloud
- Ubisoft(フランスのゲームメーカー)
- マクラーレン(イギリスのスポーツカーメーカー)
- マンチェスター・ユナイテッド(イングランドのプロサッカークラブ)
また、これらの提携を元に、さまざまなプロダクトが開発されている。
例えばマクラーレンは、Tezosを基盤としたコレクタブルNFTを発行・販売している。
XTZのステーキングで稼げる
前述のとおりTezosは、コンセンサスアルゴリズムにPoSを採用している。
つまり、ネイティブトークンである「XTZ」のステーキングで、インセンティブを得られるということだ。
ちなみに国内取引所の中には、GMOコインをはじめとして、ただXTZを保有するだけでステーキング報酬を得られるサービスを展開しているところもある。
より詳しく知りたい方は、以下の記事を参照してもらいたい。
Tezos/XTZの値動き
それではここで、XTZの値動きを確認しておこう。
リアルタイムの値動き
まず、リアルタイムの値動きは以下のチャートのとおりだ。
2023年末までの値動き
次にXTZ/USDチャートで、市場へ上場した2017年10月から、2023年末までの値動きを振り返っていこう。
XTZはまず、2017年末から2018年初頭に起きたいわゆる「ビットコインバブル」で一度、大きく高騰している。
バブル崩壊後は一時急落したものの、2019年頃からじわじわと復調していき、特に世界経済がコロナ禍で緩和基調となった2021年に大きな値上がりを見せた。
ただ、コロナの感染が終息し、世界の経済動向が「緩和」から「引き締め」に転じると、景気悪化の懸念から仮想通貨市場全体が低迷。
XTZからも多額の投資資金が流出していくこととなった。
その後、2023年後半から緩やかに復調してきているようだが、2017年末や2021年に付けた高値にはまだ遠く及ばない。
このように昨今のXTZは、芳しくない状態にある。
ただ見方を変えると今のXTZは、「過去の水準と比べてはるかに安く買える状態にある」とも言える。
現状を安く買えるチャンスと見る方は、ぜひGMOコインなどを使って、XTZへの投資にトライしてみてはどうだろうか。
Tezos/XTZの将来性
続いては以下の3つの要素から、TezosおよびXTZの将来性を考察してみよう。
将来性に関わる注目要素
- 大手企業との提携によるプロダクト開発に注目
- 類似のプロジェクトに押され気味
- 活況な市場に乗れていない
大手企業との提携によるプロダクト開発に注目
まずポジティブな要素として、大手企業との提携はTezosにとって大きな強みとなっている。
前述のとおりTezosは多くの企業と提携しており、2023年2月にはGoogle Cloudとの提携も果たしている。
そうした提携を活かしたプロダクトが増えていけば、自ずとTezosおよびXTZの需要も増していくはずだ。
類似のプロジェクトに押され気味
一方でTezosには、その将来に関してネガティブな要素もある。
その1つ目が、類似のプロジェクトに押し負けていることだ。
TezosのようなDAppsを開発できるプラットフォーム系のブロックチェーンは、イーサリアムチェーンをはじめとして数多く存在する。
またそれらは、大まかに分類すると、以下の3パターンに分けられるだろう。
プラットフォーム系のブロックチェーンは、次々と高性能なものが開発されているのだが、先行者利益が大きいもの(イーサリアムなど)はその中でも互角以上に渡り合っている。
一方でTezosのようなもともと中堅に位置していたものは、イーサリアムなどに勝てないのはもちろんのこと、新興チェーンにも押され気味だ。
またそうした状況は、時間が経てば経つほど、悪化していくだろう。
活況な市場に乗れていない
もう1つネガティブな要素として、もはやXTZは、市場全体の流れに乗れなくなってきている。
ここで、以下のチャートをみてほしい。
このチャートは、仮想通貨市場全体の時価総額の推移を表したものだ。
これを見ると、市場全体では2023年後半から時価総額(=流入してきてくる投資資金)が増えており、コロナ禍で付けた高値に迫っていることが読み取れる。
一方でTezosはというと、先ほども紹介したように、これほど活況な市場の中でもほとんど値上がりしていない。
ビットコインバブルやコロナバブルの頃と比べて、投資家からあまり関心を持たれていないようだ。
こうした実情を鑑みると、いくら大手企業とのつながりがあろうとも、Tezosの先行きは必ずしも明るいとは言えないだろう。
また、筆者の個人的な意見を言うとTezosは、特に長期投資には向かないと感じる。
もしもプラットフォーム系ブロックチェーンの基軸通貨に長期目線で投資するなら、Tezosよりもはるかにメジャーなイーサリアムや、将来性に期待してNEARなどを買った方がいいように思う。
XTZを買える仮想通貨取引所
色々とネガティブなことを述べたが、ここでXTZを買える仮想通貨取引所を紹介しておこう。
2024年3月時点でXTZは、以下の国内7社に上場している。
XTZを扱う国内取引所
- GMOコイン
- BitTrade
- OKJ
- bitFlyer
- SBI VCトレード
- CoinTrade
- Binance Japan
これらの中でもXTZの購入先としてイチオシなのは、GMOコインだ。
取引の種類 | 現物取引(販売所・取引所) レバレッジ取引(販売所・取引所) |
取扱銘柄数* | 26種類 |
取引コスト (BTC/JPYの場合) | 現物取引(販売所) ⇒ 無料、スプレッドあり 現物取引(取引所) ⇒ Maker-0.01%、Taker0.05% レバレッジ取引(販売所) ⇒ 無料、スプレッドあり レバレッジ取引(取引所) ⇒ 無料 |
仮想通貨の入出金手数料 | 入金:無料、ガス代は自己負担 出金:無料 |
その他のサービス | 貸暗号資産ベーシック 貸暗号資産プレミアム つみたて暗号資産(自動積立) ステーキング IEO 外国為替FX |
GMOコインの特長
- オリコン顧客満足度調査で満足度日本一*1
- 取扱銘柄数が国内最多クラス
- 低コストで仮想通貨を取引できる*2
- 仮想通貨の出金手数料が無料
- ステーキングやレンディングで投資技術がなくても稼げる
*1:2023年 オリコン顧客満足度®調査 現物取引部門・証拠金取引部門
*2:取引形式で「取引所」を選択した場合
GMOコインなら、現物取引(取引所)を使って、リーズナブルな手数料でXTZを売買することができる。
また、ただXTZを口座内で保有しておくだけで、定期的にステーキング報酬を得られる。
さらに現物取引だけでなく、レバレッジ取引でXTZを取引することも可能だ。
まだ使ったことがなければ、ぜひこの機会にGMOコインの利用を検討してみてほしい。
Tezos/XTZに関するQ&A
それでは最後に、TezosおよびXTZに関してよくある質問を3つ、紹介しておく。
よくある質問
- Tezos基盤のNFTゲームはありますか?
- XTZを管理できるウォレットを教えてください。
- Tezosの創設者はだれですか?
Tezos基盤のNFTゲームはありますか?
2024年3月末時点でTezos では、10種類のNFTゲームが稼働している。
XTZを管理できるウォレットを教えてください。
XTZを管理できるウォレットは、
などがある。
以下のリンクに対応ウォレットが一覧で示されているので、ぜひチェックしてみてほしい。
Tezosの創設者はだれですか?
Tezosは、Kathleen Breitman氏とArthur Breitman氏夫妻によって考案された。
また現在は、Tezos財団が運営を担っている。
Tezos/XTZとは?まとめ
今回は、「Tezos」とそのネイティブトークン「XTZ」について、主な特徴や将来性などを解説した。
この記事のまとめ
- Tezosは、DAppsを開発できるブロックチェーンプラットフォーム
- トランザクションの処理性能やセキュリティ性能が優れている
- XTZのステーキングで稼ぐことができる
- 最近は競合プロジェクトに押され気味
- XTZの値動きも思わしくない状態が続いている
XTZは、2017年生まれの比較的長い歴史を持つ銘柄であり、GMOコインをはじめとして多くの国内取引所に上場してはいる。
上場先が多いので有望株だと思われるかもしれないが、よりメジャーな類似銘柄(イーサリアムなど)に歯が立たず、性能面で優れる新興の類似銘柄にも市場シェアを奪われつつある。
そのため、XTZへの投資を検討する際には、性能や将来性を他の類似銘柄とよく見比べることをおすすめする。