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【IEO銘柄】FCRコインはオワコン?現状を整理し、将来性を徹底考察

2022年にGMOコインのIEO(資金調達のためのプレセール)で販売された、日本発祥のファントークン「FCRコイン(FC RYUKYU COIN)」。

IEOでは用意された4億5,000万枚が完売し、2022年当時、投資家界隈で大きな話題を呼んだ。

ただ、FCRコインを取り巻く昨今の情報を1つずつ精査していくと、あまり思わしくない状況に置かれていることが見えてくる。

本記事ではそんなFCRコインについて、主な特徴や将来性などをわかりやすく解説していく。

今のFCRコインに関心がある方は、ぜひ最後まで目をとおしてもらいたい。

この記事からわかること

  • FCRコインの基本情報
  • FCRコインの4つの特徴
  • FCRコインのこれまでの値動き
  • FCRコインの現状と将来の見通し

FCRコインは、IEOを経てGMOコインに上場している。

またGMOコインは、オリコン顧客満足度でNo.1を獲得*するほど、ユーザーからの評判が良い。*2023年 オリコン顧客満足度®調査 現物取引部門・証拠金取引部門

GMOコインのオリコン顧客満足度ランク
出典:GMOコイン

まだ使ったことがなければ、ぜひこの機会にGMOコインのこともチェックしてみてほしい。

GMOコインのトップ画面
出典:GMOコイン

GMOコインの特長

  • オリコンの調査で満足度日本一*1
  • 50万人以上の投資家に選ばれている*2
  • 格安な手数料で取引可能*3
  • 裁量取引以外のサービスも充実
  • 仮想通貨の出金手数料が無料

*1:2023年 オリコン顧客満足度®調査 現物取引部門・証拠金取引部門

*2:2022年3月に50万口座を突破

*3:取引形式で「取引所」を選択した場合

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FCRコインとは?

FCRコインのトップ画面
出典:FCRコイン公式サイト
名称FCRコイン
シンボル・通貨単位FCR
ローンチ時期2021年8月
価格*0.41円
時価総額ランキング不明
主な上場先GMOコイン
DMM Bitcoin
サイトURLhttps://fcr-coin.com/
*2024年4月21日時点、GMOコイン調べ

FCRコイン(FC RYUKYU COIN)は、Jリーグに所属するサッカークラブ「FC琉球」を運営する琉球フットボールクラブ株式会社が発行・管理しているファントークンだ。

ファントークンとは?

ファントークンとは、特定のスポーツチームやクラブに関連する仮想通貨のこと。

多くのファントークンは、保有することが好きなチームへの金銭的支援につながる。

またホルダーは、金銭的支援の見返りとして、さまざまな特典チーム運営に関わる投票への参加権を得ることができる。

ファントークンは、2021年にヨーロッパのサッカークラブを中心として、仮想通貨業界で大きなブームとなった。

そのブームに追従する形で2021年8月に、FCRコインはローンチされた。

なお2024年4月時点では、

の国内2社が、FCRコインを取り扱っている。

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FCRコインの特徴

さてFCRコインは、次のような特徴を有している。

主な特徴

  • FC琉球を金銭的に支援できる
  • GMOコインでのIEOで販売された
  • 条件を満たすと特典を得られる
  • 複数のユーティリティを与えられている

FC琉球を金銭的に支援できる

発行元であるFC琉球は、Jリーグに所属するプロサッカークラブだ。

ただ、プロチームと言えど一概に儲かっているわけではなく、FC琉球も運営資金に関して課題を抱えていた。

資金調達手段としてもっともポピュラーなのは株式の販売(IPO)だが、これがサッカークラブの場合だと、「ファン・サポーターはその株式を買えない」といった制約があって難しいとのこと。

そこで、サッカークラブでもファンやサポーターから金銭的支援を受けられる手段として「ファントークン」に白羽の矢が立ち、FCRコインが発行された。

資金調達のイメージ

GMOコインでのIEOで販売された

FCRコインは、GMOコインのIEOにて、市場上場前に先行販売された。

IEOとは?

仮想通貨取引所の仲介によっておこなわれる、新規銘柄のプレセールのこと。

IEOでは、1枚あたり2.2円で4億5,000万枚(販売総額9億9,000万円)が販売された。

もちろんGMOコインに対するインセンティブの支払いもあったと思われるが、FC琉球はこのIEOをとおして、約10億円の資金調達に成功したことになる。

条件を満たすと特典を得られる

FCRコインの恩恵を受けられるのは、発行元のFC琉球だけではない。

FCRコインを買ったファンやサポーターは、保有量などの一定の条件を満たすことで「トークンパートナー」になることができ、次のような特典を受けられる。

トークンパートナーへの特典

  • FCRコインによる還元
  • 限定交流会への招待
  • 限定グッズの進呈
  • ホームゲームへの招待
トークンパートナー
出典:FC RYUKYU SOCIO

複数のユーティリティを与えられている

FC琉球は、「FC RYUKYU SOCIO」というコミュニティサイトを運営している。

FC RYUKYU SOCIO
出典:FC RYUKYU SOCIO

そのサイトにてFCRコインは、次のようなユーティリティを与えられている。

FCRコインのユーティリティ

  • 投票をとおして、FC琉球の運営に関わることができる
  • 好きな選手に投げ銭できる
  • 決済手段として、チケットやクーポンを買える

FCRコインの値動き

ここで、FCRコインのこれまでの値動きを確認しておこう。

次のチャートは、市場への上場を果たした2022年5月18日から、本記事執筆時(2024年4月21日)までの値動きを表している。

FCRコインのチャート
出典:GMOコイン

FCRコインはIEOを経て、2022年5月18日にGMOコインへと上場した。

上場時の始値は、IEOでの販売価格(2.2円)に近い1.998円だったが、上場したその日の内に一時は0.49円まで大暴落

また上場当日に暴落して以降、約2年に渡って復調の兆しはなく、0.4円前後で横ばいの値動きが続いている。

将来性に関わる注目ポイント

目ぼしい値動きがないことからも想像できると思うが、FCRコインの将来性は、お世辞にも明るいとは言えない

具体的には、以下のようなネガティブな要素がある。

将来性に関わる注目要素

  • チーム成績が低迷し、発行元も赤字
  • 調達資金を使い果たしてしまった
  • ローカルな需要しかない

チーム成績が低迷し、発行元も赤字

IEOが実施された2022年にFC琉球は、Jリーグの中でJ2に所属し、J1への昇格を目指して活動していた。

ところが、その2022年シーズンで下位に沈み、J1に昇格するどころかJ3に降格してしまった。

2023年の成績も振るわず、低迷が続いている。

年度所属リーグ順位天皇杯
2021J222チーム中9位2回戦敗退
2022J222チーム中21位2回戦敗退
2023J320チーム中17位2回戦敗退

また、クラブの運営元およびFCRコインの発行元である、琉球フットボールクラブ株式会社の業績も芳しくない。

琉球フットボールクラブは、2024年1月期*における2023年10月31日までの累計の業績を公開しているのだが、それによると約2億8,000万円の赤字となっているとのこと。*2023年2月1日~2024年1月31日

FC琉球の業績
出典:FCRコインに関する定期情報開示(2024年2月)

ちなみに、ホワイトペーパーに記載されていた、FCRコイン発行当初の事業計画は以下のとおり。

当初の事業計画
出典:FCRコイン-ホワイトペーパー1.0

J2優勝どころか、2023年にはJ3でも下位に沈み、当然ながら営業収入の目標値にも全く手が届いていない。

チームの成績が落ちていくばかり、また運営会社も赤字という状況では、チームを応援するファンはともかく、投資家がFCRコインを積極的に買うことはないだろう。

調達資金を使い果たしてしまった

IEOで調達した約10億円は当初、5年をかけて大事に使われる計画となっていた。

ところが実際には、2023年1月期(2022年2月1日~2023年1月31日)の業績が大幅に赤字だったため、その赤字を埋めるために一括で使われている

当然そんなものは付け焼刃で、先ほど紹介したように2024年1月期はまた赤字だ。

IEO資金の使い方
出典:FCRコインに関する定期情報開示(2024年2月)

また、FCRコインおよびコミュニティサイトのFC RYUKYU SOCIOは、毎年ランニングコストがかかっている

FCRコインがまともに取引されなければ、そのランニングコスト分を補うことができず、チーム運営にとってむしろ足かせになっているはずだ。

そうした杜撰な状況が容易に透けて見えるので、賢明な投資家は、まずFCRコインには手を出さないだろう。

ローカルな需要しかない

ファントークンは、2021年にヨーロッパのサッカークラブを中心として、大きなブームになった。

ヨーロッパの1部リーグに属する人気チームのファントークンは、ヨーロッパのみならず世界中にファンがいるため、ブームが落ち着いても需要をそれなりに維持できているものが多い。

例えばフランスのサッカークラブ「パリ・サンジェルマン」のファントークンは、日々の取引高が300万ドル(約4.5億円)もあり、時価総額は3,500万ドル(約52億円)を超えている*。*2024年4月21日時点、CoinMarketCap調べ

パリサンジェルマンのファントークン
出典:CoinMarketCap

一方でFC琉球はというと、所詮は島国のローカルチームで、グローバルな人気は皆無だろう。

それどころか日本人のファンも、ほぼ沖縄に限られているはずだ。

投資需要を期待できないうえに、実需も乏しければ、ただただシステムの維持にコストがかかるばかりである。

そのため筆者個人の考察を言えば、いずれFCRコインは存在そのものを維持できなくなるのではないかと危惧している。

FCRコインに関するQ&A

それでは最後に、FCRコインに関してよくある質問を3つ、紹介しておく。

よくある質問

  • FCRコインの発行基盤は何ですか?
  • FCRコインのトークノミクスはどのようになっていますか?
  • 発行元の業績はどこで確認できますか?

FCRコインの発行基盤は何ですか?

FCRコインはイーサリアムチェーンを基盤としており、「ERC-20」というトークン規格に準拠している。

FCRコインのトークノミクスはどのようになっていますか?

FCRコインの総発行数量は10億FCRで、その内の45%(4億5,000万FCR)がIEOで販売された。

また残りの55%は、プロジェクトおよびその運営チームに割り振られており、以下のとおり少しずつ供給される仕様になっている。

FCRコインの市場供給スケジュール
出典:FCRコイン公式サイト

発行元の業績はどこで確認できますか?

発行元である琉球フットボールクラブ株式会社の業績は、FCRコインの公式サイトで、四半期ごとに開示されている。

FCRコインとは?まとめ

今回はFCRコインについて、その特徴や将来性などを解説した。

この記事のまとめ

  • FCRコインは、プロサッカークラブ「FC琉球」のファントークン
  • 2022年にGMOコインのIEOで、先行販売された
  • IEOで集めた資金は、2023年1月期に赤字補填のために使い切られた
  • 発行元は2024年1月期も赤字で、チームの成績も低迷中

FCRコインは、ファントークンのブームにあやかるべく、2021年にローンチされた。

IEOをとおして短期的には資金調達に成功したが、その資金は赤字補填のために1年で使い切られている。

また、開示情報でお金の流れを見ると、今はむしろシステムの維持コストが経営を圧迫しているように思える。

正直なところ、FC琉球の長期的な見通しが甘かったと言わざるを得ない状況にあり、今からFCRコインに投資することはあまりおすすめしない。

ただ、FCRコインの上場先であるGMOコインには他にも魅力的な銘柄が揃っているので、興味がある方はぜひチェックしてみてほしい。

GMOコインのトップ画面
出典:GMOコイン

GMOコインの特長

  • オリコンの調査で満足度日本一*1
  • 50万人以上の投資家に選ばれている*2
  • 格安な手数料で取引可能*3
  • 裁量取引以外のサービスも充実
  • 仮想通貨の出金手数料が無料

*1:2023年 オリコン顧客満足度®調査 現物取引部門・証拠金取引部門

*2:2022年3月に50万口座を突破

*3:取引形式で「取引所」を選択した場合

GMOコイン公式サイトはこちら

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