2022年にChatGPTなどの生成AIが登場したことを契機に、昨今AI市場は非常に活況となっている。
またAIの開発は、ブロックチェーン業界でも1つのトレンドとなるほど活発だ。
今回はそんなAI関連のブロックチェーンから、「Bittensor（ビットテンサー）」を取り上げる。
Bittensorとそのネイティブトークン「TAO」について、主な特徴や将来性などを解説していくので、AI関連銘柄への投資に関心がある方は、ぜひ参考にしてもらいたい。
この記事からわかること
- Bittensor/TAOの基本情報
- Bittensor/TAOの特徴
- TAOの値動き
- Bittensor/TAOの将来性
- TAOの価格予想
- TAOを買える仮想通貨取引所
Bittensorのネイティブトークン「TAO」は、海外取引所のMEXC（エムイーエックスシー）にて、リーズナブルな手数料で買うことができる。
メールアドレスを登録するだけで使えるので、まだ口座をお持ちでなければ、ぜひMEXCのこともチェックしてみてほしい。
MEXCの特長
- 国内取引所と比べて銘柄ラインナップがケタ違い（1,700種類以上）
- 取引手数料がリーズナブル
- 日本語表記に完全対応
- 新規登録時に本人確認書類が不要
目次
Bittensor/TAOとは？
| 名称 | TAO |
| シンボル・通貨単位 | TAO |
| 価格* | 421.68ドル |
| 時価総額ランキング* | 39位 |
| 公式サイト | https://bittensor.com/ |
| 主な上場先 | MEXC Bitget KuCoin Gate.io |
Bittensor（ビットテンサー）は、AIの機械学習ネットワークを強化することを目的としてつくられたパブリックブロックチェーンだ。
もともとはポルカドットのパラチェーンの1つだったが、2023年3月に単独のブロックチェーンを立ち上げている。
ネイティブトークンは「TAO」と言い、エコシステム内でのインセンティブの支払いや、ネットワークの保護などに用いられている。
なおTAOは、今のところ国内での取り扱いがない。
そのためTAOに投資したい場合は、MEXCやGate.ioといった海外取引所の取引口座が必要になる。
Bittensor/TAOの特徴
さてBittensorおよびTAOは、次のような特徴を有している。
主な特徴
- AIの開発を促進するプロトコル
- 目的別に複数のサブネットがある
- コンセンサスアルゴリズムがユニーク
AIの開発を促進するプロトコル
基本的にAIは、アウトプットをおこなう前に、莫大なデータを用いた学習を必要とする。
また中央集権的型のプロトコルでは、一般的に単一のリソースが機械学習をおこなう。
一方でBittensorの場合は、ネットワーク上にある複数の機械学習モデルを使うことができる。
Bittensor上の機械学習モデルはそれぞれ性能や得意分野が異なっており、それらの集合知を用いることで、より高性能なAIの開発につながると考えられている。
目的別に複数のサブネットがある
Bittensorのネットワークはレイヤー（層）構造になっており、そのレイヤーの1つに「サブネット」がある。
サブネットは、機械学習モデルの集合知を利用して、さまざまなAIの開発がおこなわれているレイヤーだ。
単にAIと言っても、そのアウトプットの対象は、画像やテキストなど多種多様なものがある。
そこでサブネットも、テキスト生成、画像生成、AI を活用した検索エンジンなどの目的ごとで複数つくられており、2024年4月時点では32種類ものサブネットが稼働している。
またサブネットでAI開発に協力したノード（ネットワーク参加者）は、インセンティブとして仮想通貨TAOを得ることができる。
コンセンサスアルゴリズムがユニーク
Bittensorのコンセンサスアルゴリズム（取引を検証し、ブロックに記録する仕組み）は、「プルーフ・オブ・インテリジェンス（PoI）」という。
またプルーフ・オブ・インテリジェンスは、
- ビットコインのプルーフ・オブ・ワーク（PoW）
- イーサリアムのプルーフ・オブ・ステーク（PoS）
これらのハイブリッドのような仕組みになっている。
プルーフ・オブ・インテリジェンスは、2段階のプロセスを必要とする。
まず第1段階では、高品質な機械学習モデルを提供するマイナーが検証者に選ばれやすい仕様になっており、そうした競争の要素がPoWによく似ている。
次に第2段階で、マイナーはブロックの検証作業に参加するために、BittensorにTAOをステーキングしなければならない。
またマイナー（バリデーター）以外のTAOの保有者は、自身の権利をTAOのステーキング（≒投票）をとおして、バリデーターに委任することができる。
この第2段階は、イーサリアムのPoSのプロセスと同じだ。
こうしたハイブリッドな仕組みによってBittensorは、富と権力の寡占化を防ぎつつ、高いセキュリティ性能を担保している。
TAOの値動き
ここで、TAOの値動きを確認しておこう。
リアルタイムの値動き
まず、リアルタイムの値動きは以下のチャートのとおりだ。
2024年4月末までの値動き
次にTAO/USDチャートで、市場へ上場した2023年3月から、本記事執筆時（2024年4月末）までの値動きを振り返ってみよう。
TAOは、市場上場からしばらくは目ぼしい値動きが見られなかったが、2023年後半から大きく高騰している。
2024年3月以降は反転・下落してきているが、長期的な上昇トレンドの中で押し目を形成している段階のようにも見える。
一旦価格を下げた現状を「安く買えるチャンス」と見る方は、今からでもTAOへの投資にトライしてみてはどうだろうか。
将来性に関わる注目ポイント
続いて以下の2つの要素から、BittensorおよびTAOの将来性を考察してみよう。
今後に関わる注目要素
- AI市場が年々拡大している
- 先行者利益による優位性がある
AI市場が年々拡大している
だれもが認知しているとおり、AI市場は年々拡大してきており、特にここ数年の拡大の勢いは目を見張るものがある。
また総務省の情報通信白書によると、世界のAI市場規模は今後も大きくなり、2030年には1兆8,470億ドルにまで膨らむ可能性があるとのこと。
こうした市場全体の勢いは、Bittensorの需要を中長期的に支えてくれるはずだ。
先行者利益による優位性がある
AIや機械学習に関連したブロックチェーンは、Bittensor以外にも多く存在する。
またAI分野は、近年のブロックチェーン業界のトレンドとなっており、その数は少しずつ増え続けている。
ただそうした競合ひしめく中、2021年11月にローンチされたBittensorは先行者利益を獲得した状態にある。
AI関連チェーンの基軸通貨同士で時価総額を見比べてみても、TAOはNEARトークンなどに次ぐ3番手の規模*を誇っており、AIセクターでのBittensorの優位性の高さがうかがえる。＊2024年4月27日時点、CoinMarketCap調べ
またこうした先行者利益は、Bittensorが他のプロジェクトに対して性能などで大幅に劣る状態にならない限り、有効に機能し続けるだろう。
TAOの価格予想
仮想通貨のデータアグリゲーターの中には、さまざまな銘柄の価格予想を発信しているところもある。
今回はその中の1つ「DigitalCoinPrice」から、TAOの価格予想を紹介する。
DigitalCoinPriceにおけるTAOの今後10年の価格予想は、以下のとおり。
| 年 | 予想最低価格 | 予想平均価格 | 予想最高価格 |
|---|---|---|---|
| 2024 | $379.55 | $888.83 | $932.83 |
| 2025 | $910.63 | $1,030.79 | $1,086.60 |
| 2026 | $1,251.29 | $1,423.13 | $1,530.66 |
| 2027 | $1,631.89 | $1,779.05 | $1,915.66 |
| 2028 | $1,631.89 | $1,779.05 | $1,915.66 |
| 2029 | $2,013.92 | $2,256.45 | $2,324.30 |
| 2030 | $2,863.17 | $3,051.32 | $3,143.25 |
| 2031 | $4,133.63 | $4,296.29 | $4,425.06 |
| 2032 | $5,831.54 | $6,009.96 | $6,103.77 |
| 2033 | $7,950.39 | $8,171.60 | $8,252.97 |
参考までに、TAOの本記事執筆時点での価格と、史上最高値も示しておこう。
- 本記事執筆時点での価格：421.68ドル（2024年4月27日）
- 史上最高値：767.68ドル（2024年4月11日）
DigitalCoinPriceは、今後TAOが堅調に値上がりしていき、10年後には今(2024年4月)と比べて約20倍の価格になると予想している。
もしも分散型の機械学習ネットワークが普及していけば、「10年後に20倍」という上昇は十分に起こり得るだろう。
TAOに関心があるなら、こうした価格予想も参考にしつつ、同銘柄への投資にチャレンジしてみてはいかがだろうか。
TAOを買える仮想通貨取引所
TAOは今のところ、国内での取り扱いがない。
一方で、海外では多くの仮想通貨取引所に上場しており、その中には日本人投資家を受け入れているところもある。
具体的には以下のとおり。
また、これらの中でもイチオシはMEXC（エムイーエックスシー）だ。
| 取扱銘柄数* | 1,700種類以上 |
| 取引手数料 | 現物取引* ⇒ Maker 0.00%、Taker0.1％ 先物取引* ⇒ Maker 0.00%、Taker0.01％ ＊割引プログラムあり |
| 仮想通貨の出金手数料 | 銘柄ごとで異なる |
| 主要なサービス | 現物取引 先物取引 レバレッジETF コピートレード セービング |
| 日本語表記への対応 | 〇 |
| 公式サイト | MEXC公式サイト |
MEXCの特長
- 国内取引所と比べて銘柄ラインナップがケタ違い（1,700種類以上）
- 取引手数料がリーズナブル
- 日本語表記に完全対応
- 新規登録時に本人確認書類が不要
MEXCは、日本語表記に対応している海外取引所の1つだ。
取扱銘柄は1,700種類を超え、それらを0.1％以下のリーズナブルな手数料で取引することができる。
また、最大200倍のレバレッジを掛けられる先物取引やコピートレードなど、国内取引所にはないサービスも充実している。
無料で口座をつくれるので、まだ使ったことがなければぜひ、この機会にMEXCの利用を検討してみてほしい。
Bittensorに関するQ＆A
それでは最後に、BittensorおよびTAOに関してよくある質問を3つ、紹介しておく。
よくある質問
- TAOを管理できるウォレットを教えてください。
- TAOの発行総数は決まっていますか？
- サブネットの情報はどこで閲覧できますか？
TAOを管理できるウォレットを教えてください。
TAOは、Bittensorのファーストパーティウォレット「Bittensor Wallet」で管理することができる。
Bittensor Walletは、Google ChromeなどのWebブラウザの拡張機能であり、無料で使える。
TAOの発行総数は決まっていますか？
TAOの発行総数は、あらかじめ2,100万枚に設定されている。
これはビットコインとまったく同じ数だ。
また2024年４月末時点では、その内の約660万枚が市場に流通している。
サブネットの情報はどこで閲覧できますか？
サブネットの情報は、Bittensorのブロックチェーンエクスプローラー「Taostats」で確認することができる。
ちなみにTaostatsでは、TAOのステーキングをおこなうことも可能だ。
Bittensor/TAOとは？まとめ
今回はブロックチェーン「Bittensor」とそのネイティブトークン「TAO」について、主な特徴や将来性などを解説した。
この記事のまとめ
- Bittensorは、AIの機械学習のためのネットワーク
- 機械学習モデルの集合知によって、より高性能なAIがつくれる
- コンセンサスアルゴリズムはPoWとPoSのハイブリッド
- TAOの保有者は、ステーキングで稼ぐことができる
Bittensorでは、32種類のサブネット上で、機械学習モデルの集合知を活かしたAI開発が日夜おこなわれている。
またネイティブトークンのTAOは、Bittensor内での実需があるだけでなく、投資需要も上々だ。
時価総額ランキングでは、AIセクターで3番手*に付けている。＊2024年4月27日時点、CoinMarketCap調べ
そんなBittensorに将来性があると感じた方は、ぜひMEXCなどの海外取引所をとおして、TAOへの投資にチャレンジしてみてほしい。