国内の仮想通貨取引所の中には、仮想通貨のステーキングサービスを展開しているところがいくつかある。
今回取り上げるのは、その中の1つである「OKCoin Japan」のステーキングサービスだ。
本記事ではOKCoin Japanのステーキングサービスについて、特徴や国内他社との違い、利用方法などをわかりやすく解説していく。
ステーキングに関心がある方は、ぜひ最後まで読んで参考にしてもらいたい。
この記事からわかること
- OKCoin Japanのステーキングの概要・特徴
- 他社との比較によるメリット・デメリット
- ステーキングサービスの利用方法
OKCoin Japanは、ステーキングサービス以外に「Flash Deals(フラッシュディール)」という、オリジナルの運用サービスも展開している。
Flash Dealsに関しては、別途以下の記事で解説しているので、興味がある方はそちらもぜひチェックしてみてほしい。
OKJの特長
- 取扱銘柄数が国内でトップクラス
- 取引手数料がリーズナブル*
- 積立やステーキングなどのサービスが充実
*現物取引(取引所)を使った場合
目次
OKCoin Japanのステーキングとは?
対象銘柄* | TRX、PLT、ZIL、SOL、AVAX、APT、IOST、XTZ、ASTR、SUI 【10種類】 |
仕組みの概要 | 申請と預け入れが必要 |
期間 | フレキシブルプラン:無期限 定期プラン:15日・30日・60日 |
最小申込数量 | 銘柄ごとで異なる |
利回り | 銘柄・プランごとで異なる |
手数料 | 定期プランは中途解除手数料あり |
OKCoin Japanのステーキングサービスは、対象となる銘柄を預け入れて(ロックして)、ステーキング報酬の分配を受けられるサービスだ。
ステーキングとは?
ステーキングは、ブロックチェーンのセキュリティを保つための仕組みだ。
ネットワーク参加者の一部がバリデーター(取引のデータを検証し、ブロックに記録する者)となってデータの検証作業などをおこない、その作業の見返りとして、報酬(仮想通貨)が支払われる。
また大抵の場合、バリデーターとなる権利はすべてのネットワーク参加者が持っており、自身の権利の委任(デリゲートという)をおこなうことも可能だ。
権利の委任をおこなうと委任者は、バリデーターから報酬の分配を受けられる。
より正確に言うとOKCoin Japanのステーキングサービスは、デリゲート(委任)を代行してくれるサービスである。
自分でステーキングやデリゲートをおこなった場合と比べると、利回りはやや見劣りするが、とにかく手間がかからず、専門知識もいらないのが魅力となっている。
OKCoin Japan:ステーキングの特徴
さてOKCoin Japanのステーキングサービスは、次のような特徴を有している。
主な特徴
- 2つのプランから選べる
- フレキシブルプランは受付上限なし
- 対象銘柄は10種類*
*2024年6月時点
2つのプランから選べる
OKCoin Japanでは、多くの国内他社とは違い、ステーキングサービスにおいて「フレキシブルプラン」と「定期プラン」の2種類のプランが用意されている。
フレキシブルプランは、その名のとおりいつでも始められて、解除も自由にできる。
一方で定期プランは、15日・30日・60日といった、預け入れた後のロック期間が設定されている。
原則的にはそのロック期間を満了しないと、ロックを解除できない。
中途解除も可能ではあるが、それをおこなった場合は解除手数料として、「ステーキング期間中に受け取った報酬の100%」を支払わなければならない。
つまり、サービスを利用したことが無意味になるということだ。
なお、利回りは当然ながらフレキシブルプランよりも、制限とリスクが大きい定期プランの方が高く設定されている。
また定期プランでは、ロック期間が長くなるほど利回りがアップする。
フレキシブルプランは受付上限なし
定期プランでは、具体的な数値は示されていないものの、受付の上限が設けられている。
そのため上限に達しているときは、サービスの利用を申し込むことができない。
一方でフレキシブルプランは、定期プランのような受付の上限が設定されておらず、いつでも申し込みが可能だ。
対象銘柄は10種類
2024年6月時点でのステーキングサービスの対象銘柄は、以下の8種類だ。
また、それぞれの推定利回りも示しておく。
銘柄 | 推定利回り(年利)* |
---|---|
トロン (TRX) | 1.88~3.88% |
パレットトークン (PLT) | 8.88~18.88% |
ジリカ (ZIL) | 3.88~10.88% |
ソラナ (SOL) | 2.28~6.88% |
アバランチ (AVAX) | 1.88~5.28% |
アプトス (APT) | 2.28~6.28% |
アイオーエスティー (IOST) | 1.88~8.88% |
テゾス (XTZ) | 1.88~5.88% |
アスター (ASTR) | 2.88~6.88% |
スイ (SUI) | 1.88~4.28% |
ちなみに、ステーキングの利回りは変動制だ。
実際に利用する際の利回りは、上記の数値のとおりになっているとは限らないので、留意しておいてほしい。
OKCoin Japan:ステーキングのデメリット
OKCoin Japanのステーキングサービスは、2つのプランから自分にあったものを選べる、自由度の高いサービスだ。
国内でそうしたステーキングサービスを提供しているところは少なく、大きな魅力となっている。
一方で競合他社と比べると、当然ながらより優れた部分だけでなく、見劣りする部分もある。
ここでは、そうした相対的なデメリットを2つ紹介する。
主なデメリット
- 対象銘柄がロック(拘束)される
- 数量制限が設けられている
対象銘柄がロック(拘束)される
国内他社のステーキングサービスは、対象銘柄がロックされず、ただ口座内に保有しておくだけでステーキング報酬が得られるものが多い。
一方でOKCoin Japanのステーキングサービスの場合は、フレキシブルプラン・定期プランともに、対象銘柄のロックを求められる。
またロックを解除する際には、申請から処理完了までに3日かかってしまう。
つまり価格の暴落があった際に、「即座に売って損失を抑える」という選択を取れないということだ。
利用の際は、こうしたリスクを考慮した上で、プラン選択や預け入れる数量の設定などをおこなう必要がある。
数量制限が設けられている
多くの競合他社のステーキングサービスと違ってOKCoin Japanでは、ステーキングの最小申請数量と最大申請数量がそれぞれ設定されている。
例えばテゾス(XTZ)では、プランごとに以下のよう数量制限がある。
プラン | 最小申請数量 | 最大申請数量 | 想定利回り* |
---|---|---|---|
フレキシブル | 10XTZ | なし | 1.88% |
定期【60日】 | 10XTZ | なし | 3.88% |
定期【90日】 | 10XTZ | 5,000XTZ | 5.88% |
2024年3月末時点でのテゾスの価格は、約200円だ。
したがって、10XTZを換算すると約2,000円、5,000XTZは約100万円になる。
サービスを利用するにあたり、大半の人にとっては大して影響を受けない事柄かもしれない。
しかし、潤沢な資金力がある人など一部のユーザーからすると、この制限が煩わしく感じられることだろう。
OKCoin Japan:ステーキングの利用方法
それではここで、OKCoin Japanのステーキングサービスの使い方を紹介しておく。
ステーキングサービスの使い方
- OKCoin Japanで口座を開設
- ステーキング対象銘柄を調達
- プランを決めて申し込み
OKCoin Japanで口座を開設
まだOKCoin Japanの口座を持っていなければ、まずは同社の口座を開設しておこう。
口座開設の流れは、以下のとおり。
口座開設の流れ
- アカウント作成(メールアドレスの登録)
- 携帯電話番号による認証設定をおこなう
- 本人情報を入力
- 本人確認書類をアップロード
- 取引の目的を提示
なお、口座開設について詳しくは、以下の記事で画像を交えながら解説している。
口座開設がまだの方は、ぜひそちらを参考にしてもらいたい。
ステーキング対象銘柄を調達
口座開設が済んだら、日本円を入金し、ステーキングの対象となっている銘柄を購入しよう。
ちなみにOKCoin Japanでは、OKCoin Japanとユーザーの間で取引をする「販売所」と、ユーザー同士で取引できる「取引所」の2種類の取引形式が用意されている。
販売所 | 取引所 | |
---|---|---|
概要 | 仮想通貨取引所とユーザーの間で取引 | 仮想通貨取引所のユーザー同士で取引 |
メリット | 仕組みがシンプル 約定力が高い | 取引コストが割安 |
デメリット | 取引コスト(スプレッド)が割高 | 思いどおりに約定するとは限らない 仕組みがやや難解 |
どちらを使っても構わないのだが、リターンの最大化を狙うなら、取引コストを安く抑えられる「取引所」を使うことをおすすめする。
プランを決めて申し込み
ステーキング用の銘柄を調達できたら、あとはプランと数量を決めて、申し込みをするだけだ。
ステーキングのページを開き、預け入れたい銘柄およびプランの「申請」ボタンをクリックする。
すると申し込み用の画面が立ち上がるので、数量を指定して「申請」ボタンをクリックしよう。
申請が受理されると、対象の銘柄が指定した数量分ロックされ、ステーキングが開始される。
以上、OKCoin Japanでのステーキングサービスの使い方を紹介した。
OKCoin JapanはUIがシンプルでわかりやすく、サービス利用時の手続きもかんたんなので、興味がある方はぜひ実際にトライしてみてほしい。
ステーキングサービスに関するQ&A
最後に、OKCoin Japanのステーキングサービスに関してよくある質問を3つ、紹介しておこう。
よくある質問
- ステーキング報酬はいつ反映されますか?
- ステーキングによる複利運用は可能ですか?
- ステーキングの受付時間は決まっていますか?
ステーキング報酬はいつ反映されますか?
ステーキング報酬は「報酬起算日」の翌日から発生し、毎日16時以降に自身の口座へ付与される。
報酬起算日時
- 16時より前に申請した場合:申請をおこなった翌日の16時
- 16時以降に申請した場合:申請をおこなった翌々日の16時
ステーキングによる複利運用は可能ですか?
OKCoin Japanでは、ステーキング報酬が自動で再ステーキングされることはない。
つまり複利運用をしたい場合は、ステーキング報酬分を加えた上で再度、自分でステーキングの申請をする必要があるということだ。
ステーキングの受付時間は決まっていますか?
OKCoin Japanのステーキングサービスは、メンテナンス時を除き、24時間365日申し込むことができる。
OKCoin Japanのステーキングまとめ
今回は、OKCoin Japanのステーキングサービスについて解説した。
この記事のまとめ
- OKCoin Japanのステーキングサービスでは、プランの選択ができる
- 「フレキシブルプラン」はローリスク・ローリターン
- 一方で「定期プラン」は、リスクを負う分だけリターンも大きい
- 銘柄とプラン次第では、年利10%を超えるリターンを得ることも可能
OKCoin Japanのステーキングサービスは、多くの国内他社とは違い、「フレキシブルプラン」と「定期プラン」の2種類のプランが用意されている。
また定期プランでは、価格変動によるリスクは大きくなるものの、そのリスクを負っただけのリターンを得られるようになっている。
本記事をとおして興味を持った方は、ぜひOKCoin Japanで口座を開設し、実際にステーキングにチャレンジしてはいかがだろうか。