今回取り上げる「Sei(Sei Networkとも呼ばれる)」は、2023年8月にメインネットがローンチされた新興のブロックチェーンだ。
またネイティブトークンは「SEI」と言い、データアグリゲーターの「CoinMarketCap」にてトレンド銘柄トップ10*に名を連ねるなど、昨今メディアや投資家から高い注目を集めている。*2024年1月中旬時点
本記事ではそんな今注目の「Sei」と「SEIトークン」について、注目される要因である性能面の特徴や、将来性などをわかりやすく解説していく。
この記事からわかること
- Sei/SEIトークンの基本情報
- Sei/SEIトークンの5つの特徴
- SEIトークンの値動き
- Sei/SEIトークンの将来性
- SEIトークンを買える仮想通貨取引所
SEIトークンはまだ国内での取り扱いがなく、もしも今から投資するなら、海外取引所を使う必要がある。
SEIトークンを扱い、かつ日本人でも使える海外取引所はいくつかあるが、その中でも「Bybit」は日本語表記に対応していて日本人にやさしい。
また、取引手数料も0.1%以下と非常にリーズナブルだ。
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目次
Sei/SEIトークンとは?
名称 | SEIトークン |
シンボル・通貨単位 | SEI |
ローンチ時期 | 2023年8月 |
発行基盤 | Sei(Sei Network) |
公式サイト | https://www.sei.io |
Sei(Sei Networkとも呼ばれる)は、デジタル資産(仮想通貨やNFTなど)を簡単に交換できるようにと開発されたレイヤー1ブロックチェーンだ。
2023年8月にメインネットの稼働がスタートした新興のブロックチェーンで、昨今急速に市場シェアを伸ばしている。
ネイティブトークンは「SEIトークン(SEI)」といい、Seiにおいてネットワーク手数料の支払いやステーキングなどに用いられている。
SEIトークンは今のところ、国内取引所での取り扱いがない。
しかし、Bybitなどの海外取引所を使えば、日本人でも売買することが可能だ。
Sei/SEIトークンの特徴
さてSeiおよびSEIトークンは、次のような特徴を有している。
主な特徴
- 資産の交換機能に重点を置いている
- 取引の処理性能が業界トップクラス
- 他のブロックチェーンとの互換性がある
- フロントランニングを防ぐことができる
- カーボンニュートラルを目指している
資産の交換機能に重点を置いている
冒頭に述べたとおりSeiは、デジタル資産を簡単に交換できる環境をつくることを目的としたレイヤー1ブロックチェーンだ。
ここでSeiは、「DeFi(分散型金融)特化型のブロックチェーン」だと勘違いされがちだが実際は違う。
デジタル資産の交換はDeFiのみならず、ソーシャルプラットフォームやNFTゲームなど、多種多様な場面で必要になるからだ。
実際に稼働しているDApps(分散型アプリ)の一覧を見てみると、Seiが特定のジャンルの特化型ブロックチェーンではないことが一目瞭然だ。
Seiエコシステムでは、以下のようにDeFiプロトコルのみならず、NFTゲームやソーシャルアプリなどさまざまなDAppsが稼働している。
取引の処理性能が業界トップクラス
「デジタル資産の交換を容易にする」という目的を実現するために、Seiはトランザクションを高速で処理できるように設計されている。
主要なブロックチェーンとの速度比較は、以下のとおり。
スループット(1秒あたりのトランザクションの処理件数)は理論値で2万件であり、イーサリアムチェーンの1,000倍、Solanaチェーンの2倍の性能を誇る。
またトランザクションのファイナリティ(処理が完了するまでの時間)は380ミリ秒/件で、各トランザクションを1秒かからずに処理できるようになっている。
他のブロックチェーンとの互換性がある
デジタル資産の交換を容易にするためには、スピードだけでなく他のブロックチェーンとの互換性も必要になる。
その点をみるとSeiは、もちろん他のブロックチェーンとの相互運用性・言語互換性を有しており、求められる性能を満たしていると言える。
なお他のブロックチェーンとの相互運用性は、エコシステムを拡張していく上でも、非常に有益な要素となっている。
フロントランニングを防ぐことができる
「フロントランニング」とは、仮想通貨取引における不正行為の1つだ。
攻撃者は、他のユーザー(攻撃相手)の取引内容を事前に見た上で、先回りして自身のオーダーを処理させる。
またそのように取引の先手を打つことによって、攻撃者は利ざやを稼ぐことができる。
従来のブロックチェーンを基盤としたDEX(分散型取引所)では、先回りができてしまうブロックチェーンの仕様上、フロントランニングを防ぐことが難しかった。
ところがSeiは、「FBA(Frequent Batch Auctioning)」という独自の仕組みを導入することにより、このフロントランニングを防ぐことに成功している。
カーボンニュートラルを目指している
「カーボンニュートラル」とは、温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させ、排出量を実質ゼロに抑えようという取り組みや概念のことをいう。
ビットコインなどの古くからあるブロックチェーンは、ネットワークを維持するために大量の電力を必要とし、環境負荷の高さを問題視されてきた。
そうした問題を受けてSeiは、複数のイノベーションを活用してあらかじめ環境負荷を最小限に抑えられるように、ひいてはカーボンニュートラルを実現できるように設計されている。
SEIトークンの値動き
ここで、SEIトークンの値動きを確認しておこう。
リアルタイムの値動き
まずリアルタイムの値動きは、以下のとおり。
2023年の値動き
続いて、2023年の値動きもおさらいしておこう。
次のSEI/USDチャートは、市場への上場を果たした2023年8月から、同年末までの値動きを示している。
御覧のとおりSEIトークンは、市場上場からしばらくの間は、低調な値動きを見せていた。
ところが2023年11月頃から徐々に高騰の動きを見せ始め、12月に入るとさらに大きく急騰している。
この高騰の要因としては、もちろんSeiおよびSEIトークン自体に起因する部分もあるが、それよりもマクロ経済および仮想通貨市場全体の動向に起因する部分が大きい。
2023年後半は、特にアメリカ経済での消費やインフレの減速が進み、米国債金利の低下が観測された。
金利の低下は市場流動性の向上につながるため、その期待感から仮想通貨市場が活性化し、SEIトークンにも投資資金が流れ込むこととなった。
ちなみにアメリカの政策金利は、2024年中に合計0.75ポイントほど下がると予測されている。
その予測が実現するなら、仮想通貨市場はさらに活気づいていくだろう。
またそう考えると、大きく値上がりしたSEIトークンも、実はまだまだ割安と言える水準にあるのかもしれない。
将来性に関わる注目ポイント
続いて以下の3つの要素から、SeiおよびSEIトークンの将来性を考察していこう。
将来性に関わる注目要素
- 過小評価の銘柄トップ5にランクイン
- マクロ経済からの下支えが期待される
- 日本市場への参入を目指している
過小評価の銘柄トップ5にランクイン
トランザクションの処理性能において、Seiが従来からある主要ブロックチェーンよりも優れていることは、先ほど数値を見せて解説した。
だがそのように高い性能を持つにも関わらず、Seiはまだまだ知名度・需要ともに、主要ブロックチェーンに大きく劣る。
そのためSeiは、海外の仮想通貨メディア「CryptoDaily」から、「2024年に投資すべき、過小評価されている仮想通貨トップ5」の1つに挙げられている。
CryptoDaily:2024 年に投資すべき最も過小評価されている仮想通貨トップ 5
またCryptoPolitanというメディアでも、「爆発する可能性のある5つの安価な仮想通貨」の1つとして取り上げられた。
CryptoPolitan:爆発する可能性のある5つの安価な仮想通貨
今後こうしたメディアやSNSなどをとおして知名度が上がり、正当な評価を受けるようになれば、SeiおよびSEIトークンは大きく飛躍するかもしれない。
マクロ経済からの下支えが期待される
新型コロナの終息後、だれもが承知しているとおり世界各国でインフレが激化し、そのインフレを抑えるために金利の引き上げがおこなわれた。
すると、金利引き上げによる景気悪化の懸念から、2021年後半から仮想通貨市場は長い冬の時代に突入することとなった。
ところが昨今、利上げの効果からインフレ抑制が進み、先ほど紹介したようにアメリカを含む多くの国が、今度は利下げに向かおうとしている。
そうしたマクロ経済動向は、仮想通貨市場の冬の時代を終わらせ、これからのSEIトークンの価格推移も下支えしてくれるはずだ。
日本市場への参入を目指している
2023年12月末、Seiを経済的に支援するSei財団は、日本の仮想通貨コミュニティ「KudasaiJP」が運営する「Kudasai」と提携を結んだことを発表した。
その提携をとおしてSeiは、日本のWeb3エコシステム市場への参入を目指すとのこと。
日本への参入を果たしたところで、SEIトークンの市場動向には大した影響を及ぼさないかもしれない。
しかし、SEIトークンの国内取引所上場の可能性が高まるため、日本人投資家にとっては見逃せないトピックの1つだと言えるだろう。
SEIトークンの価格予想
仮想通貨のデータアグリゲーターの中には、さまざまな銘柄の価格予想を発信しているところもある。
今回はその中の1つ「DigitalCoinPrice」から、SEIトークンの価格予想を紹介する。
DigitalCoinPriceにおけるSEIトークンの今後10年の価格予想は、以下のとおり。
年 | 予想最低価格 | 予想平均価格 | 予想最高価格 |
---|---|---|---|
2024 | $0.60 | $1.40 | $1.49 |
2025 | $1.46 | $1.58 | $1.73 |
2026 | $1.99 | $2.30 | $2.46 |
2027 | $2.61 | $2.84 | $3.10 |
2028 | $2.61 | $2.84 | $3.10 |
2029 | $3.21 | $3.49 | $3.61 |
2030 | $4.56 | $4.94 | $5.05 |
2031 | $6.60 | $6.94 | $7.10 |
2032 | $9.31 | $9.62 | $9.73 |
2033 | $12.70 | $13.11 | $13.18 |
参考までに、SEIトークンの本記事執筆時点での価格と、史上最高値も示しておこう。
- 執筆時の価格:0.67ドル(2024年1月20日)
- 史上最高値:0.87ドル(2024年1月4日)
DigitalCoinPriceは、今後10年でSEIトークンが堅調に値上がりしていき、記事執筆時点(2024年1月中旬)と比べると約20倍の価格になるだろうと予想している。
上記の表のように順調に値上がりしていくとは限らないが、新興の銘柄なので、上昇幅については十分に起こり得る範疇だろう。
SEIトークンに将来性を感じる方は、こうした価格予想も参考にしつつ、同銘柄への投資を検討してみてはいかがだろうか。
SEIトークンを買える海外取引所
冒頭にも述べたとおり新興銘柄であるSEIトークンは、今のところ国内取引所での取り扱いがない。
そのためSEIトークンに投資した場合は、同銘柄の取り扱いがあり、かつ日本人ユーザーを受け入れている海外取引所を使うことになる。
それらの条件を満たすところはいくつかあるが、その中でもイチオシは「Bybit」だ。
取扱銘柄数* | 1,600種類以上 |
取引手数料 | 現物取引* ⇒ Maker 0.10% 、Taker0.10% 先物取引* ⇒ Maker 0.02% 、Taker0.055% *割引プログラムあり |
主なサービス | 現物取引(取引所) ワンクリック購入 先物取引 取引ボット コピートレード ステーキング レンディング ローンチパッド |
日本語表記 | 〇 |
公式サイト | Bybit公式サイト |
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裁量取引以外のサービスの充実度も高く、例えば取引ボットを使って、手間いらずでSEIトークンに投資することも可能だ。
また日本語表記に対応しているため、英語が不得手な方でも直感的に扱える。
新規ユーザー向けのお得なキャンペーンもあるので、まだ口座をお持ちでない方はぜひこの機会にBybitの利用を検討してみてほしい。
Sei/SEIトークンに関するよくある質問
最後に、SeiおよびSEIトークンに関してよくある質問を3つ紹介する。
よくある質問
- Sei/SEIトークンの開発者はだれですか?
- SEIトークンの総供給量は決まっていますか?
- SEIトークンをステーキングすることはできますか?
Sei/SEIトークンの開発者はだれですか?
Seiは、ジェイエンドラ・ジョグ氏とジェフ・フェン氏が率いる「Sei Labs」によって開発された。
SEIトークンの総供給量は決まっていますか?
SEIトークンの総供給量は100億SEIだ。
またその割り当ては以下のグラフのとおりで、約半数がエコシステムの準備金(Ecosystem Reserve)に割り当てられている。
SEIトークンをステーキングすることはできますか?
Seiのコンセンサスアルゴリズム*には、イーサリアムチェーンと同じ「PoS(プルーフ・オブ・ステーク)」が採用されている。*トランザクションを検証し、合意形成を図る仕組み
つまり、SEIトークンを用いたステーキングが可能ということだ。
ステーキングの手順は以下のとおり。
ステーキングの手順
- BybitなどでSEIトークンを購入
- 「app.sei.io」にアクセスし
- 権利を委任するバリデーターを選ぶ
- SEIトークンをステーキングする
バリデーターとは?
ブロックチェーンへ記録されるデータの内容が正しいかどうかを検証するネットワーク参加者のこと。
ちなみに2024年1月時点のステーキングの想定利回りは、年利4.57%となっている。
Sei/SEIトークンとは?まとめ
今回は新興のブックチェーン「Sei」と、そのネイティブトークン「SEIトークン」について、主な特徴や将来性を解説した。
この記事のまとめ
- Seiは、デジタル資産の交換を容易にすることを目的としてつくられた
- 主要ブロックチェーンと比べて、トランザクションの処理性能が大幅に優れている
- 他のブロックチェーンとの相互運用性も有している
- 飛躍を期待できる銘柄の1つとして、SEIトークンがメディアなどから注目を集めている
Seiは、自らの処理性能を「最速」と謳うレイヤー1ブロックチェーンだ。
業界や投資家からの注目度が徐々に高まってきており、市場の復調タイミングとマッチして、今後大きな飛躍を見せるかもしれない。
本記事をとおして将来性を感じた方は、ぜひBybitなどの海外取引所をとおして、SEIトークンへの投資にトライしてみてほしい。