イーサリアムチェーンなどの汎用型プラットフォームに対抗するように、昨今はDeFiやNFTゲームなどの特定のカテゴリーに特化したプラットフォームが増えてきている。
今回取り上げる「Treasure(トレジャー)」もその1つであり、NFTゲームに特化したプラットフォームおよびエコシステムとなっている。
この記事ではそんなTreasureと、ネイティブトークンである「MAGIC(マジック)」について、主な特徴や将来性などを紹介していく。
投資対象の幅を広げたい方は、ぜひ最後まで読んで、自身の投資の参考にしてもらいたい。
この記事からわかること
- TreasureとMAGICの基本情報
- TreasureとMAGICの主な特徴
- MAGICのこれまでの値動き
- TreasureとMAGICの今後に関わる注目要素
- MAGICの価格予想
- MAGICの購入方法
TreasureのネイティブトークンMAGICは、残念ながら現状、国内での取り扱いがない。
そのためMAGICに投資する際には、海外取引所の口座が必要になる。
いくつか選択肢はあるが、その中でも日本語表記に対応している「Bybit(バイビット)」なら、多くの方がストレスを感じることなく利用できるだろう。
TreasureおよびMAGICに興味がある方は、ぜひこの機会にBybit公式サイトも覗いてみてほしい。
Bybitの特長
- 1,000種類以上の仮想通貨を取引できる
- 100倍や125倍までレバレッジをかけられる
- 取引手数料がリーズナブル
- 日本語表記に完全対応
- デリバティブ取引の種類が豊富
目次
仮想通貨MAGIC(マジック/Treasure)とは?
名称 | MAGIC MAGICトークン |
シンボル・通貨単位 | MAGIC |
ローンチ時期 | 2021年11月 |
価格* | 1.12ドル/MAGIC |
時価総額ランキング* | 161位 |
基盤のブロックチェーン | Arbitrum |
サイトURL | https://treasure.lol |
MAGIC(マジック)は、NFTゲームに特化したエコシステム「Treasure(トレジャー)」のネイティブトークンだ。
Treasure内のゲームのプレイヤーは、ゲームのプレイやステーキングなどを通じて、MAGICを獲得することができる。
また、手に入れたMAGICは、NFTマーケットプレイスでの決済などに使える。
MAGICは、国内市場での取り扱いはないものの、いくつかの海外取引所には上場済みだ。
そのため、Bybitなどの日本人も受け入れている海外取引所を使えば、MAGICに投資することができる。
MAGIC/Treasureの特徴
ゲーム特化のエコシステム「Treasure」、およびネイティブトークンの「MAGIC」には、主に次のような特徴がある。
主な特徴
- NFTゲームに特化したArbitrum上のエコシステム
- ファーストパーティとサードパーティのゲームがある
- DAOが運営を主導している
- MAGICのステーキングで稼げる
- 半減期がある
NFTゲームに特化したArbitrum上のエコシステム
Treasureは、NFTゲームとメタバースの構築に特化したエコシステムだ。
またオープンソースであり、国籍などに関係なく、だれでもゲーム開発に参入することができる。
Treasureの基盤となっているのは、イーサリアムチェーンのレイヤー2ブロックチェーン「Arbitrum」だ。
Arbitrumはロールアップという技術によって、高速・低コストでトランザクションを実行できる環境を構築している。
ロールアップとは?
ロールアップは、ブロックチェーンのスケーラビリティを向上させるための技術の1つだ。
具体的には、メインチェーン(Arbitrumの場合はイーサリアムチェーン)とは別に、レイヤー2ブロックチェーン(Arbitrum)を作成し、レイヤー2ブロックチェーン側でトランザクションの一部をひとまとめにして処理することで、メインチェーンの負荷を軽減する。
基盤であるArbitrumの恩恵を受けてTreasureも、割安な手数料(ガス代)でゲームを楽しめるようになっている。
ファーストパーティとサードパーティのゲームがある
2023年6月時点でTreasureでは、9本のゲームがリリースされている。
それら9本のゲームは、Treasureの運営チーム(Treasure DAO)が開発した「ファーストパーティ」のゲームと、外部の企業などが開発した「サードパーティ」のゲームに大別される。
またファーストパーティのゲームの内、メタバースを舞台とした「Bridge World」は、プレイする中でTreasureのネイティブトークン「MAGIC」を獲得することができる。
DAOが運営を主導している
Treasureの運営・管理は、DAO(分散型自律組織)が主導している。
MAGICの保有者は、DAO内での投票によって、Treasureの運営に関わる意思決定に参加することができる。
またDAOの中には、より献身的なメンバーで構成された評議会(Treasure Council)があり、Treasureのビジョンの実行を支えている。
MAGICのステーキングで稼げる
Treasureでは、MAGICのステーキングで稼ぐことができる。
ただ、Treasureのステーキングの仕組みは少し特殊で、NFTゲーム「Bridge world」の中で「ハーベスター(Harvester)」となり、特定のNFTと一緒にMAGICをステーキングしなければならない。
半減期がある
MAGICの総供給量は、あらかじめ約3億5,000万枚に設定されており、マイニングやステーキングによって徐々に新規発行がなされる。
またMAGICには半減期があり、以下のグラフのように、毎年少しずつ新規供給のペースが減速していく仕様になっている。
つまり、もしもMAGICのステーキングで稼ぎたいなら、できるだけ早めに始めた方がより効率的だということだ。
MAGICの値動き
ここで、MAGICの値動きを確認しておこう。
リアルタイムの値動き
まず、リアルタイムの値動きは以下のとおりだ。
2022年末までの値動き
続いてMAGIC/USDT(テザー)のチャートで、2021年末から2022年末までの値動きを振り返っていこう。
2021年末から2022年2月にかけて、MAGICは堅調な値動きを見せていたが、2022年2月中頃をピークに一転して下落基調となった。
なお、この下落の主要因は、各国の金融政策が引き締めへとシフトしたことだ。
コロナ禍では経済の下支えのために金融緩和政策がおこなわれ、仮想通貨市場も潤っていた。
しかし新型コロナの感染が終息し、各国の金融政策が緩和から引き締めへと切り替わると、景気悪化の懸念から仮想通貨市場全体が低迷していくこととなった。
また、MAGICの場合はひとしきり資金が流れ出たあと、2022年中頃を過ぎると値動きそのものが乏しくなっていった。
2023年の値動き
さらに、2023年の値動きも押さえておこう。
2023年は2月中頃まで上昇の動きがあったが、以降は下落基調が続き、一時は1月始値付近まで価格を下げた。
ただ、年後半に復調の兆しを見せ、何とか年初来プラスで終えることができた。
このようにMAGICは、2022年中頃に大きく価格を下げて以降、長らく思わしくない状態にある。
ただこうした現状は、”2022年2月につけた高値と比べて、割安な価格で投資できるチャンス”だとポジティブに捉えることもできる。
今後の復調に期待するなら、今の内にMAGICに投資しておくのも面白いだろう。
MAGIC/Treasureの将来性に関わるポイント
もしもこれからMEGICに投資するなら、将来性を見込めるかどうかもよく考えておきたいところだ。
ここでは次の3つの要素から、TreasureとMAGICの将来性を考察してみよう。
今後に関わる注目要素
- ゲーム関連の銘柄の中で上位の需要と知名度を獲得している
- 有名IPのNFTゲームが登場する可能性がある
- マクロ経済の動向にも注目
ゲーム関連の銘柄の中で上位の需要と知名度を獲得している
仮想通貨のデータアグリゲーター「CoinMarketCap」において、ゲーム関連の仮想通貨をフィルター検索してみると、468種類の銘柄がヒットする。
それらを時価総額順に並べるとMAGICは、Move to Earnのゲーム「STEPN(ステップン)」のネイティブトークンGMTに次ぐ、468種類中で上から11番目の規模を誇る。
つまり現状、ゲーム関連銘柄の中でMAGICは、上位の需要と知名度を獲得しているということだ。
競合プロジェクトと市場シェアを争う中、TreasureとMAGICの高い需要と知名度は、中長期的に見て優位にはたらくだろう。
有名IPのNFTゲームが登場する可能性がある
Treasureは、さまざまなゲーム関連企業やメタバース関連企業などと提携を結んでいる。
またそれらの提携企業において、既存IPのNFTゲーム版が開発され、Treasure内でリリースされるということも十分に考えられる。
もしも有名IPのゲームのリリースが実現すれば、そのゲームを目的として、新規ユーザーが集まってくるはずだ。
マクロ経済の動向にも注目
先ほど述べたようにMAGICは、各国の金融引き締め政策の影響を受けて、2022年に値崩れを起こしてしまった。
しかし、金融引き締め政策は永遠に続くわけではなく、インフレ抑制に対して一定の効果が発揮されれば、いずれ停止に向かう。
また、そうした段階になれば、MAGICに限らず仮想通貨市場全体が活気を取り戻すものと見られている。
MAGICの価格予想
仮想通貨のデータアグリゲーターの中には、さまざまな銘柄の価格予想を発信しているところもある。
今回はその中から、「PricePrediction」と「DigitalCoinPrice」という2つのプラットフォームをピックアップし、MAGICの価格予想を紹介する。
まず、PricePredictionにおける価格予想は以下のとおりだ。
年 | 予想最低価格 | 予想平均価格 | 予想最高価格 |
---|---|---|---|
2023 | $0.84 | $0.88 | $1.00 |
2024 | $1.22 | $1.25 | $1.46 |
2025 | $1.81 | $1.87 | $2.11 |
2026 | $2.73 | $2.80 | $3.14 |
2027 | $4.00 | $4.11 | $4.69 |
2028 | $5.98 | $6.15 | $6.89 |
2029 | $8.63 | $8.93 | $10.42 |
2030 | $13.13 | $13.49 | $15.17 |
2031 | $19.12 | $19.79 | $23.05 |
2032 | $28.82 | $29.61 | $33.28 |
またDigitalCoinPriceでは、次のような価格予想が発信されている。
年 | 予想最低価格 | 予想平均価格 | 予想最高価格 |
---|---|---|---|
2023 | $0.58 | $1.34 | $1.44 |
2024 | $1.41 | $1.63 | $1.71 |
2025 | $1.94 | $2.29 | $2.39 |
2026 | $2.54 | $2.93 | $3.03 |
2027 | $2.54 | $2.93 | $3.03 |
2028 | $3.13 | $3.53 | $3.60 |
2029 | $4.45 | $4.87 | $4.93 |
2030 | $6.42 | $6.58 | $6.88 |
2031 | $9.06 | $9.43 | $9.46 |
2032 | $12.35 | $12.64 | $12.79 |
参考までに記事執筆時のMAGICの価格と、史上最高値は以下のとおり。
- 記事執筆時の価格:1.12ドル(2024年1月30日)
- 史上最高値:6.32ドル(2022年2月20日)
PricePredictionは、10年後にMAGICの価格が30ドル前後まで高騰するという予測を示している。
それに比べるとDigitalCoinPriceの予想は控えめだが、”長期的に見れば、MAGICは値上がりしていくだろう”という見立ては共通している。
ここで紹介したのはあくまで予想に過ぎないが、MAGICへの投資を検討する上では、良い判断材料の1つになるだろう。
MAGICの購入方法
続いて、MAGICの購入方法を紹介しておこう。
最初にも述べたようにMAGICは、国内取引所での取り扱いがない。
そのため購入の際には、以下のように国内取引所と海外取引所を併用する必要がある。
MAGICの購入方法
- 国内取引所で口座を開設する
- 国内取引所で元手となるビットコインを購入する
- 海外取引所で口座を開設する
- 国内取引所から海外取引所にビットコインを送金する
- 海外取引所でMAGICを購入する
国内取引所で口座を開設する
まずは、海外取引所での取引の元手となるビットコインの調達用に、国内取引所の口座を開設しよう。
ビットコインはほぼすべての国内取引所で取り扱いがあるのだが、海外取引所と併用する場合には、DMM Bitcoinがうってつけだ。
DMM Bitcoinの特長
- 取扱銘柄数が国内最多クラス
- オリジナルの注文方法「BitMatch注文」を使って、取引コストを安く抑えられる
- 仮想通貨の送金手数料が無料
国内の仮想通貨取引所は、仮想通貨を外部に送金する際、ユーザーに対して手数料の支払いを課すところが多い。
しかしDMM Bitcoinの場合は、手数料無料でビットコインを外部へと送金することができる。
サービスの詳細は、ぜひDMM Bitcoin公式サイトでチェックしてみてほしい。
国内取引所で元手となるビットコインを購入する
国内取引所の口座を用意したら、次は実際にビットコインを調達しよう。
ちなみに、今回はビットコインを例として取り上げているのだが、メジャーな通貨であればどれでもコスト面や結果に大差はない。
もしも、DMM Bitcoinでビットコインを調達するなら、オリジナルの注文方法である「BitMatch注文」を積極的に使うことをすすめる。
BitMatch注文は、一定の有効期限内(発注から30秒)に注文が成立すると、ミッド(仲値)価格で取引できる注文方法だ。
また、以下の画像を見てもわかるとおりBitMatch注文では、販売所のスプレッドを気にせずに取引できるようになっている。
右:BitMatch注文の注文画面
左:通常の注文(販売所)
スプレッドの代わりに別途手数料はかかるが、その手数料はスプレッドと比べると、非常に割安だ。
このようにDMM BitcoinではBitMatch注文を使うと、通常の注文(販売所)よりもコストを抑えつつ、ビットコインを用意できる。
海外取引所で口座を開設する
次は、MAGICの取り扱いがあり、なおかつ日本人の利用を受け付けている海外取引所の口座も用意しよう。
選択肢はいくつかあるが、おすすめは「Bybit(バイビット)」だ。
Bybitの取扱銘柄数1,000種類を超えており、国内取引所とは比べ物にならない品揃えを誇る。
また、日本語表記に対応しているため、日本人でも直感的に扱える。
取引手数料もリーズナブルで、コスト面でも日本人ユーザーにやさしい。
より詳しい情報や口座開設の方法は、以下の記事で別途詳しく解説しているので、Bybitが気になる方はぜひ参考にしてみてほしい。
国内取引所から海外取引所にビットコインを送金する
Bybitなどの海外取引所の口座を用意できたら、国内取引所からその口座に対し、用意したビットコインを送金しよう。
なお国内取引所では、2023年6月1日にトラベルルールが開始されたことから、一部の国内取引所もしくは海外取引所に対し、仮想通貨を直接送金できなくなってしまった。
もしも自身が使用している国内取引所から、海外取引所へとビットコインを直接送れなければ、ウォレットを中継するようにしよう。
トラベルルールとは?
トラベルルールは、マネーロンダリングなどの不正行為への対策のために生まれた、顧客情報の共有に関するルールだ。
トラベルルールへの対応のため、各仮想通貨取引所は専用のシステムを導入したが、そのシステムにはいくつかの種類があり、なおかつシステム間に今のところ互換性がない。
そのため現状、トラベルルール対応の弊害として、一部の仮想通貨取引所同士で仮想通貨の送金・受取ができない状況が生まれている。
海外取引所でMAGICを購入する
ひととおりの準備が整ったら、最後に海外取引所でMAGICを購入しよう。
ちなみに海外取引所ではステーブルコインでの取引が主流であり、BybitにおいてもMAGICの通貨ペアは、ステーブルコインのUSDT(テザー)とのペアのみだ。
そのためBybitでMAGICの取引をおこなう場合には、一旦用意したビットコインをテザーへと換える必要があるので、留意しておいてほしい。
以上、MAGICを購入する際の一連の流れを紹介した。
海外取引所の中でもBybitは、日本語表記に対応しており、日本人でもストレスなく扱える。
口座をまだお持ちでないなら、ぜひこの機会にBybitの利用を検討してみてはいかがだろうか。
MAGIC/Treasureに関するよくある質問
それでは最後に、TreasureとMAGICに関してよくある質問を3つ、紹介する。
よくある質問
- Treasureのゲームは日本語表記に対応していますか?
- Treasureのゲームは安全ですか?
- Treasure内のゲームのNFTはどこで売買できますか?
Treasureのゲームは日本語表記に対応していますか?
Treasureの各ゲームは残念ながら、今のところ日本語表記には対応していない。
Treasureのゲームは安全ですか?
TreasureとMAGICは、イーサリアムチェーンのレイヤー2ソリューションであるArbitrum上に構築されている。
したがって、TreasureとMAGICは、イーサリアムチェーンのコンセンサスメカニズムによって保護されている。
Treasure内のゲームのNFTはどこで売買できますか?
Treasureのサイトには、各ゲームへアクセスできるプラットフォームがある。
また、そのプラットフォームの中に、NFTの二次売買ができるNFTマーケットプレイスも用意されている。
仮想通貨MAGIC(マジック/Treasure)とは?まとめ
今回はゲーム特化型のエコシステム「Treasure」と、そのネイティブトークンである「MAGIC」について解説した。
この記事のまとめ
- Treasureは、Arbitrumを基盤とするNFTゲームに特化したエコシステム
- 2023年6月時点で、9本のNFTゲームがリリースされている
- ファーストパーティのゲーム「Bridge world」で遊ぶと、MAGICを稼げる
- Bridge Worldでは、MAGICのステーキングもできる
TreasureはNFTゲームに特化した、オープンソースのエコシステムだ。
ネイティブトークンであるMAGICは、ゲーム関連銘柄の中での時価総額ランキングで11番手(2023年6月時点)に付けており、それなりの需要と知名度があることがうかがえる。
またMAGICは現在、2022年前半に付けた史上最高値と比べると、非常に割安な水準にある。
こうした要素を総合的に勘案し、投資対象として魅力があると感じた方は、ぜひBybitなどの海外取引所を使い、MAGICへの投資にチャレンジしてみてはいかがだろうか。