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NFTアートはただのゴミ?価値形成の要因や市場動向を解説

2022年に大きなブームをつくり、今なお高い人気を持つ「NFTアート」。

一方で、

  • ただの電子データになぜ高値がつくのか?
  • NFTアートなんて、ただの電子ゴミではないのか?

と疑問に思う方もいるだろう。

本記事ではそんな疑問を持つ方にむけて、NFTアートに金銭的な価値が生まれる理由や、NFTアートの市場規模の推移などを解説していく。

この記事からわかること

  • NFTアートは電子ゴミではないのか?
  • NFTアートの市場規模の推移
  • NFTアートの価値形成に寄与する要素
  • NFTアートならではの優位性・付加価値
  • 投資目的でのNFTアートの買い方

ブームが去った現在もNFTアートは、大きな市場を形成しており、投資対象としても人気がある。

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出典:GMOコイン

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NFTアートはゴミなのか?

ネット上では時折、「NFTアートはただのゴミ」という声が聞こえてくる。

先に結論を述べるとNFTアートは、作品のクオリティや見る人次第ではそうしたネットの声のとおり、ただの電子ゴミだと言えるだろう。

イメージ1

だがそれはNFTアートに限らず、実体を持つ三次元のアート作品でも同じことだ。

アートにまったく興味がない人は、高く評価されているアート作品があったとしても、お金を出してまでそれを手に入れたいと思わないはずだ。

一方でアートは、NFTアートか実体を持つアートかどうかに関係なく、それらを好むファンやコレクターから見れば、お金を出して買うだけの価値がある存在となっている。

イメージ2

また、アート好きの人々を中心としてさまざまなマーケットが成立しており、投資の対象としても扱われている。

興味がない人から見れば理解しがたいかもしれないが、アートの世界というのは古くからそうした成り立ちや性質を持つものであり、対象がNFTアートになろうともその性質は変わることはない。

NFTアートの市場推移

ここで、NFTアートの市場推移を紹介しておこう。

次のグラフは、2023年2月25日から2024年2月24日までの1年間における、NFTアート市場全体の時価総額日々の取引高の推移を表している。

NFTアート全体の時価総額
出典:NFTGO

  • 黄色のラインチャート:時価総額の推移
  • 青色の棒グラフ:4日ごとの取引高の合計

直近1年の市場動向を見ると、2023年2月から同年10月前半にかけて、NFTアートは低迷状態にあった。

ところが10月後半から徐々に復調していき、本記事執筆時点(2024年2月24日)の時価総額を見ると、100億ドル超(約1兆5,000億円)まで回復している。

大半の人からすれば電子ゴミに過ぎないであろうNFTアートも、実は世界中のアートファンに支えられて、このように1兆円を超える規模の巨大マーケットを形成している。

またNFTアートの市場は、金融商品の1種として投資市場の側面も確立している。

そもそもアートの価値はどうやって決まるのか

ここで、NFTアートを含めてアートの市場価値に影響を与える要素を整理しておこう。

アートの価値を決める主な要素

  • 作品そのものの魅力
  • クリエイターのネームバリュー
  • 需要と供給のバランス
  • 真贋を区別できる
  • マクロ経済の動向

作品そのものの魅力

実体を持つアートもそうだがNFTアートも、作品そのものに何らかの魅力がなければ、なかなか市場価値は生まれない。

またその魅力とは、以下のように多岐に渡る。

アートの魅力につながるもの

  • 見た目の美しさや面白さ
  • コンセプトのユニークさ
  • オリジナリティ
  • メッセージ性
  • 歴史的価値
  • 先見性 etc

ちなみに2024年2月時点で、もっとも時価総額が大きいNFTアートのコレクションは「CryptoPunksである。

NFTコレクションの時価総額ランキング
出典:NFTGO

CryptoPunksは2017年にリリースされた計1万点のNFTアートであり、最近のものと比べると、見た目のクオリティが優れているとは言い難い。

CryptoPunks
出典:CryptoPunks公式サイト

しかし、アルゴリズムを活用した最初期のコレクションということで、先見性・オリジナリティがある作品として今なお多くのコレクターに愛されている。

クリエイターのネームバリュー

アートは、無名のクリエイターがつくったものよりも、名のあるクリエイターがつくったものの方が高い価値が付きやすい。

例えば、カラフルな花を用いる有名クリエイター 村上隆氏がコラボしたコレクション「CloneX」は、同氏のネームバリューもあって国内外で高い人気を誇る。

同コレクションの市場最安値は約1.14ETH(約50万円で、コレクション全体の時価総額は2万ETH(約90億円*を超えている。*史上最安値、時価総額ともに2024年2月末時点

CLONE Xと村上隆氏のコラボ
出典:CLONE X公式サイト

需要と供給のバランス

市場価値は、基本的に需要と供給のバランスで決まる。

需要に対し供給が多ければ市場価値は下がり、その逆に需要に対して供給が少なければ、市場価値は上がっていくのだ。

ここでNFTアートの市場を見ると、市場全体ではアイテムが飽和した状態にあるが、人気のコレクションは限られており、さらにその人気コレクションの大半が発行数をあらかじめ絞っている

例えば先ほど挙げたCryptoPunksは、世界にたった1万点しか存在しない。

そのようにNFTアートは、コレクションごとで供給量が限られているので、高値で取引されるアイテムが多数存在している。

真贋を区別できる

NFTアートは、スクリーンショットなどでコピペすれば、だれでも簡単にコピー品をつくれる。

また、そのコピーをNFTにすることも容易にできる。

ところがNFTはそれぞれ改ざん不可能な識別番号(コントラクトアドレス、トークンID)を持っており、コピー版のNFTをつくろうともその識別番号まではコピーできないため、容易に真贋を見分けられるようになっている。

また、そうした仕組みで専門家を介さずだれでも真贋を区別できることが、NFTアートの価値を下支えしている。

マクロ経済の動向

NFTアートの市場は、マクロ経済および仮想通貨市場の動向にも密接にリンクしている。

そのつながりをごくシンプルに整理すると、以下のようになるだろう。

【経済動向にリンクして値上がりするときのロジック】

  • 世界経済が好調
  • アートや投資に回せるだけの余剰資金が生まれる
  • NFTアートや仮想通貨への需要が増える
  • NFTアートや仮想通貨の価格が上がる

【経済動向にリンクして値下がりするときのロジック】

  • 世界経済が低迷
  • アートや投資に回す資金が損なわれる
  • NFTアートや仮想通貨への需要が減る
  • NFTアートや仮想通貨の価格が下がる

ちなみに、先ほどNFTアートの市場規模の推移を紹介する中で「2023年10月後半から市場トータルの時価総額が増えてきている」と述べたが、これもマクロ経済/仮想通貨市場の動向に起因する部分が大きい。

以上、NFTアートの市場価値に影響を与える要素を5つ紹介した。

先に述べたように、これらの複数の要素が複雑に作用して、NFTアートは1兆円を超える規模*の市場を確立している。*2024年2月時点

NFTアートのユニークな優位性/付加価値

デジタルな存在であるNFTアートの中には、実体を持つアートにはない優位性や付加価値を持つものも多い。

またその優位性や付加価値に起因して、市場で高値を付けられるケースが多々ある。

ここでは、そうしたNFTアートならではの優位性や付加価値を紹介していく。

ユニークな優位性・付加価値

  • 転売が容易
  • NFTゲームで使えるものもある
  • 保有特典がもらえるものもある

転売が容易

これはNFTアート全般に言えることだが、実体を持つアートと比べてNFTアートには、「転売が容易である」という優位性がある。

具体的に細かくその優位性を分解すると、以下のとおり。

転売に関する優位性

  • NFTマーケットプレイスを介して、世界中のコレクターや投資家にアプローチ可能
  • 保管コストがかからない(倉庫がいらない、劣化しない)
  • 輸送コストがかからない
  • 日本だと古物商許可なしで、転売が可能

NFTゲームで使えるものもある

NFTアートは単なるアートに収まらず、ゲームでアイテムとして使えるものもある。

またそれ以外にも、SNSアイコンに使えるなど、多種多様なユーティリティが付加価値として与えられているケースがある。

https://crypto-marker.net/nft-how-to-use

保有特典がもらえるものもある

デジタルデータであるNFTアートには、見た目以外のデータも書き込んでおくことができる。

そのため中には、NFTアートのホルダーに対する特典機能を付与されているものもある。

またその特典内容は、アイテムごとで多岐に渡り、特典によってオリジナリティを発揮しているNFTアートも多い。

NFTアートの保有特典の事例

  • コミュニティやイベントへの参加権
  • エアドロップ(プロモーションのための無料配布)を受ける権利
  • 限定アイテムを購入する権利
  • 実体を持つアイテムに交換する権利 他

このようにNFTアートは、従来の三次元のアートにはなかった、独自の付加価値や優位性を複数持っている。

またその付加価値が、市場にファンを呼び込む要因の1つとなっている。

投資目的でのNFTアートの買い方

それでは最後に、投資家向けに「投資目的でのNFTアートの買い方」を紹介しておこう。

投資目的でのNFTアートの買い方

  • 市場の情報を収集・分析する
  • 軍資金(仮想通貨)を用意する
  • ウォレットを用意する
  • NFTマーケットプレイスでお目当てのNFTを買う

市場の情報を収集・分析する

投資目的なら、以下のポイントを満たすNFTアートを買いたい。

  • これから値上がりする見込みがあるもの
  • 現状、割安感があるもの
  • 用意した予算内で買えるもの

また、こうしたポイントを満たすNFTアートに出会うためには、情報の収集と分析が欠かせない。

情報を集める際には、以下のようなサイトを活用するとよいだろう。

情報収集に使えるサイト

CoinGecko

  • 今人気のコレクションがわかる
  • コレクションごとの市場最安値や価格推移がわかる
  • 各コレクションを扱うマーケットプレイスがわかる
CoinGeckoのNFTのページ
出典:CoinGecko

NFTGO

  • 市場全体の動向が読める
  • 今人気のコレクションがわかる
  • コレクションごとの市場最安値や価格推移がわかる
  • 各コレクションを扱うマーケットプレイスがわかる
NFTGOのページ
出典:NFTGO

軍資金(仮想通貨)を用意する

基本的にNFTアートは、NFTマーケットプレイスにおいて、仮想通貨で(多くのコレクションはイーサリアムで)取引されている。

そのため下調べをして狙うアイテムが決まったら、仮想通貨取引所を使い、それを買うための仮想通貨を用意しよう。

なおもしもイーサリアムを用意するなら、その調達先としてGMOコインをおすすめしたい。

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出典:GMOコイン
取引の種類現物取引(販売所・取引所)
レバレッジ取引(販売所・取引所)
取扱銘柄数*27種類
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(BTC/JPYの場合)
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*1:2023年 オリコン顧客満足度®調査 現物取引部門・証拠金取引部門

*2:取引形式で「取引所」を選択した場合

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ウォレットを用意する

OpenSeaなどのNFTマーケットプレイスを使うには、ウェブウォレットが欠かせない。

また、数あるウォレットの中でもおすすめはMetaMask(メタマスク)だ。

MetaMask
出典:MetaMask

MetaMaskは、拡張性・汎用性に優れたウォレットで、PC版・スマホアプリ版ともにだれでも無料で使える。

入手方法やくわしい特徴は、別途以下の記事で解説しているので、まだ持っていなければ参考にしてほしい。

またウォレットが用意できたら、仮想通貨取引所の口座からそのウォレットに、イーサリアムなどの仮想通貨を移し替えておこう。

NFTマーケットプレイスでお目当てのNFTを買う

下準備がひととおり整ったら、後はNFTマーケットプレイスでお目当てのNFTを買うだけだ。

OpenSeaなどにウォレットをつなぎ、アイテムごとの詳細画面で購入手続きをおこなえば、ほしかったアイテムを買うことができる。

OpenSeaの取引画面
出典:OpenSea

NFTアートはゴミなのか?まとめ

今回はNFTアートがゴミなのかどうかを述べたのち、NFTアートの市場動向や、MFTアートに価値をもたらす要素などを解説した。

この記事のまとめ

  • 3次元のアートと同じように、興味がない人からすればNFTアートはただの電子ゴミ
  • 一方でアートコレクターや投資家からすれば、NFTアートはお金を出すだけの価値がある
  • 2024年2月時点で、NFTアートの市場規模(時価総額)は1兆円を優に超えている
  • 需給の変化などに起因して、NFTアートの市場価値は日々変動している

関心がない人からすると摩訶不思議な世界に思えるかもしれないが、NFTアートは世界中のファンやコレクターに支えられて、1兆円超の市場を形成している。

今後も時価総額の増減はあるだろうが、これだけの規模の市場が将来的に失われることは、もはやないだろう。

さらにNFTアートは、相場が常に変動することから投資の対象としても好まれている。

もしも仮想通貨に投資しているなら、自身のポートフォリオにNFTアートを加えることもぜひ検討してみてはどうだろうか。

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  • この記事を書いた人

Sai

▶地方公務員を退職してWebライターに転身▶ファイナンシャルプランナー2級、1級建築士の資格を保有▶仮想通貨や金融の情報メディアで多数、寄稿実績あり▶仮想通貨や株、FXなどで、幅広く資産を運用中▶仮想通貨投資は、資金調達率を活かした先物取引やステーキングが中心

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