大学生こそ投資にトライしよう！始めるべき理由やおすすめの投資の種類を解説

世の大学生の中には、投資に興味がありつつも、

といったことに悩んでいる人も多くいることだろう。

そこで今回はそうした悩みを持つ学生に向けて、大学生が投資を始めるべき理由や、おすすめの金融商品（投資の種類）などを解説していく。

本記事を最後まで読めば、根拠を持って投資にトライできるようになっているはずだ。

大学生の内から投資を始めるべき理由

投資は将来の資産形成を図るうえで、非常に有用である。

そんな投資を大学生の内から始めるべき理由は、以下のとおりだ。

日本円の価値が安泰だとは限らないから

投資には損失のリスクがあり、「そのリスクを被るくらいなら、給料をコツコツ貯金して資産形成をした方がマシだ」という意見も世の中にはある。

しかし貯蓄は、本当にリスクのない資産形成方法なのだろうか。

ここで次の日本円/米ドルチャートを見てほしい。

ニュースを見ている学生なら知っているだろうが、日本円は近年、円安が急激に進んでいる。

上に示したように対米ドルで見た場合には、日本円は2021年からひたすら値下がりしている。

また、このチャートをパーセント表記に変換し、2021年1月からの下がり幅を見てみると、わずか3年で対ドルでの日本円の価値が約30％も目減りしていることがわかる。

日本円を貯蓄するということは、「日本円に長期投資している」のとほぼ同義であり、このように日本円の価値が下がってしまうと実質的な資産は目減りしていく。

そのため実は、貯蓄は必ずしも安全な資産形成手段だとは言い切れないのだ。

むしろ、その時々で日本円をより価値のあるものに換えていた方が、より合理的かつ安全に資産形成をおこなうことができる。

投資で稼ぐにはそれなりの学習時間が必要だから

先ほど日本円をその時々でより価値のあるものに換えるべきだと述べたが、一方で日本円よりも優れた投資対象を見つけるには、それなりの目利きの力が必要になる。

またその力は一長一短で見に付くものではなく、多くの学習と何よりも経験を必要とする。

だが社会人になってから投資を始めようとすると、学習と実戦の時間をなかなか確保することが難しい。

そこで、より多くの自由時間がある大学生の内から投資を始めておくと、時間的な制約をさほど受けずに、必要な知識と経験を積み上げていくことが可能だ。

身に付けた知識は投資以外でも活かせる可能性があるから

優れた投資対象を見つけたり、適切な売買タイミングを見極めたりするためには、ニュースなどから最新の経済情報を仕入れることも欠かせない。

そのため投資のことを勉強していくと、自ずと世界情勢、特に経済情勢に明るくなる。

またそうした流れで経済情勢を理解できるようになると、身に付けた知識が社会人になったときに、思いがけず役に立つことがあるはずだ。

場合によっては、企業分析に用いるなど、就活の段階で知識を活用できることもあるだろう。

複利を有効に活用できるから

複利とは、投資元本だけでなく稼いだ利息に対しても、次期の利息が付いていくことを言う。

また複利の効果は、投資の期間が長ければ長いほど実感できる。

ここで、以下の2つのモデルケースで、複利運用の効果を見比べてみよう。

この2つのケースそれぞれの投資元本と、最終利益、最終利率は以下のようになる。

複利で運用すると、その利益は雪だるま式に増えていく。

そのため複利運用を20年続けた場合と40年続けた場合を比べると、そのリターンは単純な倍にはならず、投資（複利運用）を早く始めれば始めるほど有利であることが明白である。

つまり大学生から投資を始めておくと、この複利の効果を最大限に享受できるということだ。

NISAの非課税保有期間が無期限になったから

NISA（少額投資非課税制度）は、一定の制限下で株式投資などにおける利益が非課税になる制度だ。

過去のNISAおよびつみたてNISAには、それぞれ非課税になる期間に制限（NISAは5年、つみたてNISAは20年間）が設けられていた。

そのため、例えば40歳でつみたてNISAを始めようとも20歳で始めようとも、享受できるメリットは変わらなかった。

しかし、2024年1月からNISAが新制度に変わり、非課税の期間が恒久化された。

つまり早く始めれば始めるほど、非課税のメリットをより長く享受できるようになったのだ。

新NISAの対象年齢は18歳以上であり、18歳から利用し始めると、その効果を最大化することができる。

大学生におすすめしたい投資商品

ここまでの解説で、なぜ大学生の内から投資始めるべきなのか、その理由は理解してもらえただろう。

そこで続いては、大学生（≒投資初心者）にうってつけの投資商品を紹介する。

大学生には、基本的に以下の条件を満たす商品をおすすめしたい。

具体的には、以下のようなものがある。

ETF（上場投資信託）

まず投資信託とは、複数の株式や債券、不動産などを詰め合わせてパッケージ化した金融商品のことだ。

1つの投資信託へ投資するだけで複数の銘柄に分散投資できるようになっている。

また「ETF（上場投資信託）」とは、この投資信託がその名のとおり、証券取引所（株式市場）に上場したものだ。

個別株を取引するように、値動きを見ながら好きなタイミングで売買することができる。

ETFに投資する際のメリット・デメリットを整理すると、以下のとおり。

個別株（現物）

個別株とは、証券取引所（株式市場）に上場している会社の株式のことだ。

言わずもがな個別株は、リアルタイムの値動きを見ながら、自分で売買することができる。

また投資した銘柄が大きく値上がりしてくれると、複数の銘柄への分散投資であるETFに同額を投じた場合よりも、大きなリターンにつながることがある。

投資した銘柄次第では、配当や株主優待がもらえるのも魅力だ。

仮想通貨（現物）

ビットコインなどの仮想通貨は、株式と比べて価格の日々の変動幅が大きく、よりハイリスク・ハイリターンな投資対象として知られている。

そのためETFや個別株と比べると難易度は高めだが、ポートフォリオ（保有資産の構成のこと）に入れておくと、仮想通貨がトータルのリターンを大きく引き上げてくれることもある。

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大学生にはあまりおすすめしない投資商品

一方で次のような投資商品は、投資初心者であろう大学生にはあまりおすすめしない。

自分で売買をおこなわないもの

例えば投資信託や自動積立など、取引を自分でおこなわない投資商品やサービスは、日ごろ投資する時間的余裕がない社会人にとっては心強い味方となってくれる。

だが時間的に余裕がある学生の内は、経験を積むという目的で、できれば自分の手で売買にトライすることをおすすめしたい。

また自動で取引してくれるサービスは、取引手数料とは別に、利用手数料を取られるものが多い。

そうした手数料面のデメリットを鑑みても、学生には自動売買などのサービスをあまりおすすめしない。

レバレッジをかけられるもの

レバレッジとは、手持ちの資金を担保にし、より大きな金額を投資できる仕組みのことだ。

レバレッジをかけられる投資商品・サービスは、以下のようなものがある。

元手のお金よりも大きな金額を動かせるため、レバレッジを使うと大きなリターンを得られる可能性がある。

だが同時に、大きな損失を被る可能性もある。

そのためレバレッジをかけられる各種商品やサービスは、いずれも上級者向けのものだと言えるだろう。

もしもレバレッジ取引にトライしたいのであれば、まずは現物取引でコンスタントに利益を出せるようになってからでも決して遅くはない。

大学生が投資をするときの注意点

それでは最後に、大学生が投資にトライする際に注意しておくべきポイントを5つ、紹介しておく。

投資にのめり込むのは厳禁

大学生の内から投資を始めるのは、いくつものメリットがあるので多くの人におすすめしたいが、一方で投資にのめり込んでしまうのは厳禁だ。

投資はあくまで、人生を豊かにしたり金銭的に余裕をつくったりするための手段であるべきで、手段が目的にすり替わってしまわないように注意しよう。

若年層をターゲットにした詐欺行為が横行している

投資業界では近年、知識の乏しい若年層をターゲットとした悪質な投資詐欺が相次いでいる。

言うまでもないが、投資には必ず損失リスクがあり、絶対に儲かるという商品や手法は存在しない。

「絶対に儲かる」「かんたんに儲かる」「1カ月で〇〇万円稼げる」といった甘い言葉に、まんまと騙されないように気を付けよう。

大きく稼ぐと扶養から外れてしまう

学生の中には、親の扶養に入っている人が多くいるはずだ。

扶養には収入の条件があり、被扶養者（学生）のアルバイト収入や投資益の合計が年間103万円以上になると扶養から外れてしまう。

また扶養から外れると、親の税負担が増えてしまうので、注意が必要だ。

利益が出れば申告と納税をしなければならない

例えばアルバイトをしていた場合、その給料から源泉徴収がなされていれば、自分で確定申告をする必要はない。

一方で、株式や仮想通貨への投資で一定金額以上の利益が出た場合は、学生であろうと確定申告と納税をしなければならなくなる。

そのため投資にトライするのであれば、並行して税金の勉強もしておくべきだろう。

20歳未満はサービスを使えないケースもある

2022年4月に成人年齢が20歳から18歳に引き下げられたことで、大抵の証券会社や取引所は18歳から使えるようになっている。

ところがまれに、20歳以上でないと使えないところもある。

そのため20歳未満の学生は、気になる証券会社などで口座開設の手続きに入る前に、年齢制限にかかっていないかよく確認するようにしよう。

まとめ：投資は早く始めるほど有利

今回は、大学生の内から投資を始める理由や、大学生に適しているであろう投資商品などを紹介した。

大学生の内から投資を始めれば、複利の効果や非課税制度（NISA）を最大限活かすことができる。

また投資をとおして身に付けた知識やノウハウを、実社会で役立てることもできるだろう。

興味がある学生はぜひ、少額からで構わないので、将来を見据えて投資の世界に一歩踏み出してみてほしい。