もっともメジャーな仮想通貨であるビットコインは、2021年に一時、1BTCあたり700万円台まで高騰した。
2022年はやや低迷が見られたが、2023年以降は再び勢いを取り戻しており、将来的な高値更新に期待が寄せられている。
そうした状況から、”ビットコインなどの仮想通貨に投資して、ほったらかしにしておけば稼げるのではないか”と考える方もいるだろう。
今回はそうした方に向けて、仮想通貨/ビットコインのほったらかし投資のメリット・デメリットや、具体的な実践方法などを解説していく。
この記事からわかること
- ほったらかし投資のメリット・デメリット
- ほったらかし投資の具体的な実践方法
- ほったらかし投資に向いている仮想通貨取引所3選
- 仮想通貨をほったらかす場合の注意点3つ
数ある仮想通貨取引所の中でも、ほったらかし投資と特に相性が良いのは「GMOコイン」だ。
GMOコインは取扱銘柄が豊富で、分散投資をする場合に、自分に合ったポートフォリオを組みやすい。
また、自動積立やレンディング、ステーキングといったほったらかし投資との親和性があるサービスが揃っている。
手間いらずな投資に興味がある方は、ぜひこの機会にGMOコインの利用を検討してみてほしい。
目次
仮想通貨/ビットコインはほったらかしでも稼げる?
仮想通貨投資はほったらかしでも稼げるのかどうかを考えるために、まずは次のチャートを見てほしい。
これは、2017年から本記事執筆時点(2023年6月)までのビットコイン/円の値動きを示したチャートだ。
このチャートから、ビットコインは2020年初頭から2021年末にかけて大きく値上がりし、2021年11月に史上最高値を付けたことが読み取れる。
つまり、もしもその高騰が起きる前にビットコインを購入して放置していたら、それがどのようなタイミングだったとしても必ず儲かったということだ。
一方で、ビットコイン高騰の噂を聞きつけ、例えばチャートの〇印の部分でビットコインを買ったとしよう。
この場合、本記事執筆時点においては、含み損を抱えた状態となる。
だが、将来的にビットコインが再び値上がりしていけば、当時は高値掴みをしたように見えたとしてもちゃんとリターンを得られる。
このように仮想通貨/ビットコインを買ってほったらかすという戦略は、言うまでもないことではあるが、将来的な値上がりを見込めればどういったタイミングで買ってもリターンを得ることができる。
ただ、できるだけ高値掴みをせず、少しでも安くなったタイミングで買った方が(押し目買いを狙った方が)、より安全かつ大きなリターンを得られる。
仮想通貨/ビットコインをほったらかすメリット
それでは、仮想通貨のほったらかし投資のメリットをあらためて整理していこう。
ほったらかし投資のメリット
- 仮想通貨の値上がりによるリターンが見込める
- とにかく手間がかからない
- ストレスがかからない
- 手数料の支払いを抑えられる
仮想通貨の値上がりによるリターンが見込める
前述のとおり仮想通貨へのほったらかし投資は、大前提として、投資した銘柄が将来的に値上がりしてくれないとリターンを得られない。
だが、ビットコインをはじめとした多くの銘柄はまだまだ発展途上の段階であり、今後もさまざまなイノベーションが起こると予想される。
また、ビットコインなどの一部の銘柄にはあらかじめ発行上限が設定されており、それらはインフレリスク(通貨の供給過多で価値が下がるリスク)が低い。
これらの要因から、ビットコインなどの仮想通貨には中長期的な値上がりの可能性があると言うことができ、ほったらかし投資においてもリターンを期待できる。
とにかく手間がかからない
ほったらかし投資、つまりは長期投資のメリットの1つとして、運用の手間が少なくて済むことが挙げられる。
短期的な値動きを意識する必要がないため、購入の際に、手間をかけて細かな値動きの分析をしなくてもよい。
また、最初に購入手続きをしたあとは、基本的に仮想通貨取引所の口座(ウォレット)に置いておくだけでよいので、維持管理の手間もかからない。
ストレスがかからない
繰り返しになるがほったらかし投資は、長期的に見て値上がりによるリターンを狙う。
したがって、一時的に含み損を抱えることがあったとしても、それはあくまで想定の内だ。
短期投資と違い、日々の含み損や実損失に対して一喜一憂する必要がなく、投資によって生じる精神的なストレスを抑えられる。
手数料の支払いを抑えられる
仮想通貨は取引をする際に、サービスを提供してくれる仮想通貨取引所に対して、取引手数料(もしくはスプレッド)を支払わなければならない。
もちろん取引の回数が増えると、取引手数料の負担も積み重なっていく。
しかし、ほったらかし投資の場合は取引の回数が少なくて済むため、必然的に取引手数料の負担も小さく抑えることができる。
仮想通貨/ビットコインをほったらかすデメリット
一方で、仮想通貨のほったらかし投資には、次のようなデメリットもある。
ほったらかし投資のデメリット
- 有利な取引のチャンスを逃す可能性がある
- 投資の知識や技術が養われにくい
- 仮想通貨の進歩から取り残されるかもしれない
有利な取引のチャンスを逃す可能性がある
仮想通貨のほったらかし投資をすると、手間がかからない一方で、市場の動向やニュースを見逃しがちになる。
すると、有利な取引のチャンスを逃すことになるかもしれない。
ほったらかし投資をする場合も、大まかで構わないので、市場全体の動向に関わる話題に対してはアンテナを張っておきたいところだ。
投資の知識や技術が養われにくい
短期投資に取り組む場合は取引の頻度が多くなり、成功と失敗を積み重ねながら、必然的に知識と技術が養われていく。
一方でほったらかし投資の場合は、何度も取引をする必要がない。
したがって、知識や技術を実戦をとおして磨いていくことが難しい。
仮想通貨の進歩から取り残されるかもしれない
仮想通貨の業界は、日々新しい銘柄や技術が生まれ、既存の銘柄もアップデートされていき、トレンドも目まぐるしく変わる。
だが、ほったらかし投資をしていると日々学ぶ必然性がなく、そうした業界全体の進歩に対して、自身が取り残されかねない。
また、情報や進歩から取り残されると、仮想通貨の楽しみや魅力が損なわれてしまう可能性がある。
以上、仮想通貨のほったらかし投資のメリット・デメリットをそれぞれ解説した。
ほったらかし投資に興味があるなら、これらのメリット・デメリットをよく理解した上で、自分に向いているかを検討してみてほしい。
ほったらかし投資で稼ぐ具体的な方法
続いては、ほったらかし投資で稼ぐ方法をより具体的に紹介していく。
ほったらかし投資で稼ぐ具体策
- 将来性を見込める銘柄に長期投資する
- 複数の銘柄に対して分散投資をする
- レンディングをおこなう
- ステーキングをおこなう
- 自動積立をおこなう
将来性を見込める銘柄に長期投資する
何度も言うがほったらかし投資は、将来的な値上がりを見込める銘柄に対しておこなわないと成立しない。
仮想通貨は次々と新しい銘柄が生まれ、その数は今や数万種類に及び、中には自然淘汰されていくものもある。
多種多様な銘柄の中で現状マイナーなものは、一攫千金のチャンスもあるが、将来の不確実性がより高く、ほったらかし投資では避けるべきだろう。
一方でビットコインやイーサリアムなどのメジャーな銘柄は、自然淘汰される可能性は極めて低く、将来性も見込めるため、ほったらかし投資との相性が良い。
複数の銘柄に対して分散投資をする
ほったらかし投資は、必ずしも1つの銘柄に絞る必要はない。
複数の銘柄に対して分散投資をしておくと、各銘柄の値動きが平準化され、価格変動による損失リスクを低減することができるだろう。
なお、分散投資の対象を選ぶ際は、仮想通貨のさまざまな指数の構成銘柄を参考にしてみるといいかもしれない。
仮想通貨指数の例
ナスダック仮想通貨指数(Nasdaq Crypto Index、NCI)
構成銘柄 | 構成比率 |
---|---|
ビットコイン (BTC) | 68.99% |
イーサリアム(ETH) | 27.79% |
ライトコイン (LTC) | 0.97% |
チェーンリンク (LINK) | 0.55% |
ポルカドット (DOT) | 0.45% |
ユニスワップ (UNI) | 0.34% |
ステラルーメン (XLM) | 0.30% |
ビットコインキャッシュ (BCH) | 0.27% |
イーサリアムクラシック (ETC) | 0.22% |
アクシーインフィニティ (AXS) | 0.12% |
レンディングをおこなう
ほったらかし投資は、「レンディング」などのインカムゲインを得られるサービスとの相性が良い。
仮想通貨の「レンディング」とは、自身が保有する資産を第三者(仮想通貨取引所など)に貸し付けることによって、利息収入を得られる仕組みおよびサービスのことだ。
ほったらかし状態の仮想通貨をレンディングサービスで貸し付けられれば、ほぼ手間をかけずに利息で稼げる。
貸付の期間はさまざまだが、例えばBitTradeでは、100日を超える長期の貸付ができるプランもある。
ステーキングをおこなう
ほったらかし投資をしている間に、ステーキング報酬を狙うというのも、立派な投資戦略の1つだ。
ステーキングとは、対象となる銘柄を保有してネットワークに貢献することによって、報酬を得られる仕組みのことだ。
一般的にステーキングでは、自身の保有する仮想通貨をロック(ステーク)し、ブロックの生成者(バリデーター)に対して権利の委任をおこなう。
また、委任先のバリデーターが得たステーキング報酬から、ロックした仮想通貨の数量に応じた分配を受ける。
ところが、国内取引所の「GMOコイン」や「SBI VCトレード」のステーキングサービスはやや特殊で、対象の仮想通貨をロックせずとも、口座に保有し続けるだけで自動的にバリデーターへ権利を委任できる仕様になっている。
つまり、対象の仮想通貨をほったらかしの状態にしておいても、継続的かつ自動的にステーキング報酬の分配を受けられるのだ。
自動積立をおこなう
ほったらかし投資は、自動積立サービスを使っておこなうことも可能だ。
自動積立サービスでは、最初に設定をすることにより、定期的に自動で一定額分の仮想通貨を購入していくことができる。
また、自動積立では毎回の積立金額が同じであり、価格が高い時期には少なく、価格の低い時期には多く、仮想通貨を購入することになる。
その結果、長期的に見て仮想通貨の取得価格が平準化され、一括で購入してからほったらかすよりも価格変動に対するリスク軽減を期待できる。
ほったらかし投資に適した仮想通貨取引所
先ほど紹介したほったらかし投資の具体的な方法論を踏まえて、ほったらかし投資に適している仮想通貨取引所を3社、ピックアップして紹介する
GMOコイン
提供する取引の種類 | 現物取引(取引所) 現物取引(販売所) レバレッジ取引(取引所) レバレッジ取引(販売所) |
取扱銘柄数 | 24種類 |
ほったらかし投資向きのサービス | 自動積立:〇 レンディング:〇 ステーキング:〇 |
関連記事 | GMOコインの評判・口コミ |
公式サイト | GMOコイン公式サイト |
GMOコインは、東証プライム上場のGMOインターネットグループに属している仮想通貨取引所だ。
GMOインターネットグループで培われた技術によって、堅牢なセキュリティ体制が築かれており、安心して自身の資産を預けることができる。
また、長期保有している間に廃業してしまう可能性も極めて低いだろう。
取扱銘柄は、ビットコインやイーサリアムなどのメジャーな銘柄を含む24種類だ。
裁量取引以外のサービスの充実度も高く、ほったらかし投資と相性が良い「自動積立」「レンディング」「ステーキング」がひととおり揃っている。
Coincheck
提供する取引の種類 | 現物取引(取引所) 現物取引(販売所) |
取扱銘柄数 | 21種類 |
ほったらかし投資向きのサービス | 自動積立:〇 レンディング:〇 ステーキング:△* *一時停止中 |
関連記事 | Coincheckの評判・口コミ |
公式サイト | Coincheck公式サイト |
Coincheck では、21種類の仮想通貨がラインナップされている。
他社と比べると取扱銘柄数がやや少なめだが、ビットコインやイーサリアム、リップルといったメジャーな銘柄は揃っており、ほったらかし投資をする上では十分な品揃えだと言えるだろう。
また、自動積立やレンディングが使えるのもうれしい。
なお、ステーキングのサービスについては2021年8月から停止状態になっており、再開のめどはたっていない。
BitTrade
取引の種類 | 現物取引(取引所・販売所) レバレッジ取引(販売所) |
取扱銘柄数* | 42種類 |
ほったらかし投資向きのサービス | 自動積立:〇 レンディング:〇 ステーキング:✕ |
関連記事 | BitTradeの評判・口コミ |
公式サイト | BitTrade公式サイト |
BitTradeは豊富な銘柄ラインナップが魅力の仮想通貨取引所で、2024年8月時点では42種類もの仮想通貨が用意されている。
品揃えがよいため、指数などを真似してほったらかし投資をする場合には再現度を上げやすい。
また、先ほど紹介したようにレンディングでは、貸付期間が長いプランの募集がなされることもあり、そうした点から見てもほったらかし投資との相性が良いと言えるだろう。
以上、ほったらかし投資に適した仮想通貨取引所を3社、ピックアップして紹介した。
なお、もっと多くの仮想通貨取引所を見比べて、より自分に合ったところを見つけたい場合は、以下の記事を参考にしてみてほしい。
仮想通貨/ビットコインをほったらかす場合の注意点
さて、実際にほったらかし投資にトライする際には、以下の3つの点に注意してもらいたい。
ほったらかし投資の注意点
- なくなると困るお金をつぎ込まないこと
- 仮想通貨取引所のパスワードを適切に管理すること
- 所得の申告と納税をしなければならない
なくなると困るお金をつぎ込まないこと
ほったらかし投資は、長期目線での値上がりを想定しておこなう。
だが、どの銘柄も将来的な値上がりは確約されておらず、つまりはどれに投資しても元本の保証はない。
そのため、言うまでもないことかもしれないが、なくなると困るお金をつぎ込むのは厳禁だ。
仮想通貨取引所のパスワードを適切に管理すること
ほったらかし投資をしていると、仮想通貨取引所へのログインの頻度が少なくなりがちだ。
またそうなると、ついついログインIDやパスワードを忘れてしまう。
したがってほったらかし投資をする場合は、万が一パスワードなどを忘れても対処できるように、適切なパスワード管理をしておこう。
所得の申告と納税をしなければならない
ほったらかし投資をしていて、同時にレンディングやステーキングもしていれば、定期的に収入が発生する。
それらの収入は、売買差益と同じく“雑所得”として扱われ、規定額を超えれば確定申告をしなければならない。
ちなみに住民税については、雑所得の金額が少なくて確定申告(所得税の申告)をする必要がない人でも、申告が必要なので要注意だ。
ほったらかし投資に関するよくある質問
それでは最後に、ほったらかし投資に関してよくある質問を3つ紹介する。
よくある質問
- ほったらかし用の仮想通貨はいつ買うべきですか?
- ほったらかしはいつまで続けるべきですか?
- ほったらかしている間に、ハッキングで盗まれる可能性はありませんか?
ほったらかし用の仮想通貨はいつ買うべきですか?
ほったらかし投資は、長期的な値上がりを見込んでおこなう。
そのため、短期的な値動きをあまり気にする必要がなく、いつ始めても構わない。
だが、欲を言えば少しでも割安になったタイミングで始めたいところだ。
そう考えると、2022年の市場低迷を経た現状は、絶好の始め時かもしれない。
ちなみに自動積立をおこなう場合は、定期的な買い付けによって購入価格が平準化されていくため、一括購入してほったらかす場合と比べて、より始めるタイミングに悩まされずに済む。
ほったらかしはいつまで続けるべきですか?
ほったらかし投資に明確なルールはなく、始め時だけでなく、止め時や保有期間についても自分で決めなければならない。
例えば、「〇%の利益が出た時点で利確する」や「〇年後に売る」といったルールを最初に決めておくと、撤退時に迷わず行動できるだろう。
ほったらかしている間に、ハッキングで盗まれる可能性はありませんか?
多くの人はほったらかし投資をする場合、仮想通貨取引所の口座(ウォレット)の中でほったらかすだろう。
また、国内の仮想通貨取引所はいずれも、顧客の資産をコールドウォレット(オフラインのウォレット)で保管している。
そのため、国内の仮想通貨取引所の口座でほったらかす分には、ハッキングのリスクはほとんどないと考えておいてよいだろう。
まとめ:仮想通貨はほったらかしでも稼げる?
今回は、仮想通貨/ビットコインのほったらかし投資について、メリット・デメリットや実施方法などを解説した。
この記事のまとめ
- 仮想通貨は、選ぶ銘柄次第でほったらかしでも稼げる可能性が十分にある
- 複数の銘柄に分散投資すると、価格変動による損失リスクを低減できる
- レンディングやステーキングを並行しておこなうと、運用効率UP
- 自動積立サービスを使うと、一括購入するよりもリスク低減を期待できる
仮想通貨は、ビットコインやイーサリアムといった将来性を見込める銘柄に投資しておくと、ほったらかしの状態でも十分に稼げる可能性がある。
またほったらかし投資なら、専門的な知識が不要で手間もかからないので、初心者の方でも取り組みやすい。
この記事をとおして興味を持った方は、まずは少額からでも、仮想通貨へのほったらかし投資にトライしてみてはいかがだろうか。
なお、実践の際にGMOコインを選んでおくと、自動積立やレンディングなどのサービスが充実しているため、戦略の幅が広がる。
まだ口座をお持ちでない方は、ぜひこの機会にGMOコイン公式サイトもチェックしてみてほしい。