大手IT企業の一角であるMeta社(旧Facebook社)は、過去にブロックチェーンの開発を手がけていたものの、各国金融当局の反発に遭い、途中で開発を断念した過去を持つ。
しかし、Meta社でブロックチェーン開発に携わっていたエンジニアたちはそこで投げ出さず、Meta社を離れていくつかの新たなプロジェクトを立ち上げた。
今回紹介するのはそんなプロジェクトの1つ、「Aptos(アプトス)」だ。
この記事ではAptosとそのネイティブトークンである「Aptosコイン(APT)」について、主な特徴やこれまでの値動き、将来性などを解説していく。
この記事からわかること
- AptosとAptosコインの主な特徴
- Aptosコインのこれまでの値動き
- AptosとAptosコインの将来性
- Aptosコインの価格予想
- Aptosコインを買える仮想通貨取引所
AptosのネイティブトークンであるAptosコイン(APT)は、2024年2月にOKJから、国内市場への初上場を果たした。
またOKJでは、Aptosコインのステーキングで稼ぐこともできる。
Aptosコインへの投資に興味がある方は、ぜひこの機会にOKJのこともチェックしてみてほしい。
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目次
Aptos(APT/アプトス)とは?
名称 | Aptosコイン |
シンボル・通貨単位 | APT |
ローンチ時期 | 2022年10月 |
サイトURL | https://aptoslabs.com |
上場先 | OKJ BitTrade |
Aptos(アプトス)は、2022年10月にメインネットがローンチされた、比較的新しいL1(レイヤー1)ブロックチェーンだ。
イーサリアムチェーンやSolanaチェーンと同様に、DAppsやNFTの開発基盤となっている。
ネイティブトークンは「Aptosコイン(APT)」で、これまたイーサリアム(ETH)などと同様に、DApps内での決済やネットワーク手数料(ガス代)の支払い、ステーキング報酬の支払いなどに用いられている。
なおAptosコインは、国内ではOKJとBitTradeに上場している。
Aptos(APT/アプトス)の特徴
さて、L1ブロックチェーンのAptosとそのネイティブトークンであるAptosコインは、主に次のような特徴を有している。
主な特徴
- Diem系L1チェーンの1つ
- トランザクションの並列処理が可能
- プログラミング言語に「Move」を採用
- 複数のコンセンサスアルゴリズムを採用
Diem系L1チェーンの1つ
Diem(ディエム)は、Meta社(旧Facebook社)がかつて開発を進めていたブロックチェーン、およびステーブルコインの名だ。
Diemは法定通貨に裏付けられたステーブルコインのローンチを目指していたのだが、世界各国の金融規制当局からたびたびの反発を受け、プロジェクトが頓挫してしまった。
しかし、Diemの開発に携わっていたエンジニアたちはそこで投げ出さず、Meta社を離れてから、Diemの特徴を受け継いだ別のプロジェクトを立ち上げた。
そうしたDiemの後継プロジェクトの1つが、Aptos(アプトス)である。
ちなみに、Diemの後継プロジェクトはAptos以外にも、「Sui(スイ)」と「Linera(リネラ)」の2種類がある。
これらの内、2024年2月時点でメインネットがローンチされているのはAptosとSuiの2つで、Lineraはローンチのスケジュールもまだ具体的に示されていない。
トランザクションの並列処理が可能
Aptosは、スケーラビリティ(≒ブロックチェーンにおけるトランザクションの処理性能)に強みを持つ。
またその強みは、トランザクションの並列処理ができることによって生じている。
従来のブロックチェーンは、トランザクションを1つずつ順番に処理する設計になっているものが多い。
一方でAptosでは、トランザクションは「それぞれ互いに関連性がないだろう」という楽観的な観念に基づき、トランザクションの並列処理がおこなわれる。
ちなみに、もし複数のトランザクションの間に関連性が発見された場合は、その関連性があったものに限り、再処理がなされる。
こうした仕組みによってAptosでは、従来型の多くのブロックチェーンよりも高速でトランザクションを処理することができ、なおかつ処理にかかる手数料(ガス代)も安く抑えることに成功している。
プログラミング言語に「Move」を採用
Aptosは、「Move」というプログラミング言語によって、セキュリティ性も優れている。
専門的な解説は省くが、Moveはリソースのコピーや紛失が起こらない仕組みが組み込まれており、ひいてはトークンの二重支払いや、所有権のコピーによる重複などが起こり得ない。
ちなみにMoveは、Diemの時代に開発されたプログラミング言語であり、同じDiemの後継プロジェクトであるSuiでも採用されている。
複数のコンセンサスアルゴリズムを採用
Aptosは、コンセンサスアルゴリズム(トランザクションを検証し、合意形成を図るためのアルゴリズム)に、
- PoS(プルーフ・オブ・ステーク)
- Aptos BFT
という2種類のプロトコルを採用している。
PoSは、イーサリアムチェーンをはじめとした多くのブロックチェーンで採用されているプロトコルである。
またもう1つのAptos BFTは、Diemで開発されたプロトコルをベースにしてつくられた。
BFTは“Byzantine Fault Tolerant”の略で、日本語に訳すと「ビザンチン障害に耐性がある」となる。
ビザンチン障害とは?
アルゴリズムの実行中に発生し得る、合意形成上の障害のこと。
ビザンチン障害に耐性があるということは、「ユーザーの不正行為などによって障害が発生しても、問題なく稼働し続けられる」ということを意味する。
Aptos BFTの場合は、万が一ノード(ネットワーク参加者)のうち3分の1で不正行為による障害が発生しても、正常に稼働し続けられるように設計されている。
Aptos(APT/アプトス)の値動き
ここで、Aptosコイン(APT)の値動きを確認しておこう。
リアルタイムの値動き
まず、リアルタイムの値動きは以下のとおりだ。
2023年末までの値動き
次に、市場上場から2023年末までの値動きをおさらいしておこう。
Aptosコインは、2022年10月に海外市場への上場を果たした。
2023年初頭に大きく高騰したのものの、勢いが続かずにゆるやかに低迷していく。
また、しばらく低迷していたが2023年後半にようやく、復調の兆しを見せ始めている。
なお復調してきていると言っても、2023年初頭に付けた史上最高値にはまだまだ及ばない。
現状を安く買えるチャンスと見る方は、ぜひOKJをとおしてAptosコインを買ってみてはいかがだろうか。
Aptosの将来性に関わるポイント
Aptosコインへの投資を考えるなら、その将来性も分析しておきたいところだ。
ここでは、Aptosコインの今後に関わる注目ポイントを3つ、紹介していく。
今後に関わる注目ポイント
- 巨額の資金調達に成功している
- 他のDiem系と比べて先行者利益がある
- L1チェーンの競合との位置関係に要注目
巨額の資金調達に成功している
Aptosは、大手仮想通貨取引所のBinanceやベンチャーキャピタルのa16zなどから出資を受けており、その調達資金の総額は500億円を超える。
開発資金が潤沢にあることは、Aptosの今後にとって大きなプラスだと言えるだろう。
また、資金調達の情報は投資家の間にも知れ渡っており、Aptosの評価要因の1つとなっている。
他のDiem系と比べて先行者利益がある
先ほど述べたように、Diem系のL1チェーンの中でLineraは、まだメインネットのローンチにすら到達できていない。
また、Suiのメインネットのローンチは2023年5月で、こちらもAptosよりも遅い。
つまり、もっとも近しい競合となり得るDiem系L1チェーンの中で、Aptosは先行者利益を獲得していると言える。
他のブロックチェーンの傾向を見ても、先行者利益はよほどの不測の事態がない限り、Aptosを下支えし続けるだろう。
ちなみに2024年2月時点のAptosコインとSUIトークンの時価総額は、以下のとおり。
Aptosコインの時価総額が約30億ドル、SUIトークンの時価総額が約20億ドルで、約10億ドル(1,400億円)ほどリードしている。
L1チェーンの競合との位置関係に要注目
同じDiem系のL1チェーンの中で一歩先んじていると言っても、Aptosには、イーサリアムチェーンやSolanaチェーンをはじめとしてまだまだ数多くの競合が存在する。
後発のプロダクトであるAptosは現状、そうした主要な競合L1チェーンに対し、DApps(分散型アプリ)の数などあらゆる要素で劣っている。
今後それらの競合を超える魅力を打ち出し、市場シェアを奪っていくことができるのか要注目だ。
Aptos(APT/アプトス)の価格予想
海外のデータアグリゲーターには、さまざまな銘柄の価格予想を発信しているものもある。
今回は数ある中からDigitalCoinPriceをピックアップし、Aptosコインの価格予想を紹介しよう。
DigitalCoinPriceにおけるAptosコインの今後10年の価格予想は、以下のとおり。
年 | 予想最低価格 | 予想平均価格 | 予想最高価格 |
---|---|---|---|
2024 | $7.85 | $18.79 | $19.71 |
2025 | $19.27 | $22.63 | $22.95 |
2026 | $26.43 | $30.83 | $32.15 |
2027 | $34.51 | $39.64 | $41.17 |
2028 | $34.51 | $39.64 | $41.17 |
2029 | $42.51 | $46.48 | $48.99 |
2030 | $60.45 | $65.09 | $67.19 |
2031 | $87.41 | $92.82 | $93.83 |
2032 | $123.33 | $127.28 | $129.12 |
2033 | $168.18 | $173.38 | $174.62 |
参考
- 史上最高値:19.90ドル(2023年1月30日)
- 記事執筆時の価格:8.96ドル(2024年2月12日)
2024年2月中旬時点においてAptosコインは、1APTあたり9.0ドル前後で推移している。
それに対してDigitalCoinPriceは、10年後にAptosコインの価格が170ドルを超えるという見立てを示している。
非常に強気な予想ではあるが、他の仮想通貨における過去の価格動向と照らし合わせてみれば、必ずしも非現実的なものだとは言い切れない。
こうした予想も踏まえて、現状を安く買い付けられるチャンスだと考えるなら、ぜひAptosコインへの投資を検討してみるとよいだろう。
Aptosを買える仮想通貨取引所
2024年6月時点でAptosコインは、
の国内2社に上場している。
またこの2社の内でイチオシは、OKJだ。
取引の種類 | 現物取引(販売所・取引所) |
取扱銘柄* | BTC、ETH、ADA、APE、APT、ARB、ASTR、AVAX、BAT、BCH、DAI、DEP、DOGE、DOT、EFI、ENJ、ETC、FIL、FNCT、IOST、IOTX、KYAY、LSK、LTC、MASK、MATIC、MKR、OAS、OKB、PLT、QTUM、SAND、SHIB、SOL、SUI、TRX、XLM、XRP、XTZ、ZIL、OP、NEO、TON 【全43種類】 |
取引コスト (BTC/JPYの場合) | 現物取引(販売所) ⇒ 無料、スプレッドあり 現物取引(取引所) ⇒ Maker ~0.07%、Taker ~0.14% |
仮想通貨の入出金手数料 | 入金:無料、ガス代は自己負担 出金:銘柄ごとで異なる |
その他のサービス | ステーキング Flash Deals 積立 API |
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Aptos(APT/アプトス)に関するQ&A
最後に、Aptosに関してよくある質問を3つ紹介しておく。
よくある質問
- Aptosコインのステーキングは可能ですか?
- AptosでMetaMaskは使えますか?
- Aptosの主要なDappsは何ですか?
Aptosコインのステーキングは可能ですか?
特徴として述べたように、Aptosはコンセンサスアルゴリズムの1つにPoSを採用していることから、ステーキングが可能だ。
また2023年4月には、ステーキングの権利を委任する機能も追加された。
バリデーター(トランザクションの検証・承認者)に対し、自身のステーキングの権利を委任すれば、自身が保有するAptosコインが少量であったとしても、委任先のバリデーターからステーキング報酬の分配を受けられる。
なおステーキングの権利の委任は、ステーキング用のプラットフォーム「Nodes Guru」などからおこなうことができる。
さらに前述のとおりOKJを使えば、わざわざ自分でステーキングの手続きをせずとも、申し込みをするだけでステーキングを代行してくれる。
AptosでMetaMaskは使えますか?
MetaMaskはイーサリアムチェーン、およびそのレイヤー2チェーンの各種トークンに対応したウォレットだ。
Aptosの規格には対応していないため、残念ながらAptosでMetaMaskを使用することは現状できない。
AptosのDAppsなどを利用する際には、別途Aptosに対応したウォレット(Petraなど)を用意する必要がある。
Aptosの主要なDAppsは何ですか?
Aptosは誕生から日が浅いL1ブロックチェーンだが、すでにいくつものDAppsが稼働している。
各カテゴリーでの主要なDAppsは以下のとおりだ。
Aptosの主要なDApps
- DEX:Liquid Swap(リキッド・スワップ)
- NFTマーケットプレイス:Topaz(トパーズ)
- ウォレット:Martian(マーシアン)
Aptosに興味がある方は、これらのDAppsも覗いてみるとよいだろう。
Aptos(APT/アプトス)とは?まとめ
今回はL1ブロックチェーンのAptosと、そのネイティブトークンであるAptosコインについて解説した。
この記事のまとめ
- Aptosは、Meta社が手がけた「Diem」の特徴を継ぐL1チェーン
- 取引の並列処理が可能で、高速かつ低コストで利用できる
- PoSとAptos BFTという2つのコンセンサスアルゴリズムを採用
- Diem系の中でローンチがもっとも早く、先行者利益を持つ
Aptosは、Meta社が開発を手がけていたDiemの系譜に連なるL1ブロックチェーンの1つだ。
Diem系L1ブロックチェーンの中で、もっとも早くメインネットがローンチされており、先行者利益を有している。
また2024年2月時点でAptosコインは、多くの有望株を押しのけて、時価総額ランキングで30位台と上位につけている。
したがってAptosは、Diem系以外のL1ブロックチェーンと見比べても、投資家から相応の高い期待を持たれていると言えるだろう。
この記事をとおしてAptosに興味を持ったなら、OKJなどをとおして、実際にAptosコインへの投資にチャレンジしてみてはいかがだろうか。