Coincheckが手がけるNFTマーケットプレイス「Coincheck NFT」。
そのCoincheck NFTに興味がある方の中には、
- どんなNFTを扱っているのか?
- 他のプラットフォームとどう違うのか?
といったことが分からないという方もいるだろう。
そこで今回はCoincheck NFTについて、その商品ラインナップや利用のメリット・デメリットなどをくわしく解説していく。
この記事を最後まで読むと、Coincheck NFTが自分に合ったプラットフォームなのか、明確に判断できるはずだ。
この記事からわかること
- Coincheck NFTの概要
- Coincheck NFTが扱うタイトルのラインナップ
- Coincheck NFTのメリット・デメリット
- Coincheck NFTの基本の使い方
Coincheck NFTを使うには、仮想通貨取引所Coincheckの取引口座が欠かせない。
口座は無料でつくれるので、まだ使ったことがない方は、ぜひこの機会に開設しておくとよいだろう。
Coincheck の特長
- 500円から仮想通貨を買える
- ビットコインの取引手数料が無料*
- 裁量取引以外のサービスも充実
- NFTの取引も可能(Coincheck NFT)
- 未上場銘柄や新規NFTを買える(IEO/INO)
*取引形式で「取引所」を選択した場合
目次
Coincheck NFTとは?
対応チェーン | イーサリアムチェーン Polygonチェーン |
トークン規格 | ERC-721 |
取扱タイトル数* | 24種類 |
対応通貨 | Coincheckの取扱銘柄 |
Coincheck NFTはその名のとおり、仮想通貨取引所のCoincheckが運営するNFTマーケットプレイスだ。
デジタルアートやトレーディングカード、NFTゲームのランド(土地)など、さまざまなジャンルのNFTが取り扱われている。
またオフチェーンのプラットフォームであり、オンチェーンのもの(OpenSeaなど)と違って、売買の際にネットワーク手数料(ガス代)が発生しない仕様になっている。
オフチェーンとは?
オフチェーンとは、ブロックチェーンの外でトランザクション(取引)を処理することを言う。
取引データはプラットフォーム(Coincheck NFT)のデータベースに残り、ブロックチェーンへは取引の最初と最後の結果だけが記録されていく。
なお利用する際には、Coincheckの取引口座が必須だ。
興味がある方は、先にCoincheckの口座開設を済ませておこう。
Coincheck NFTの取扱ライナップ
2024年2月時点でのCoincheck NFTの取扱ラインナップは、以下のとおりだ。
LIFULL STAY MEMBERSHIP:
再生不動産(元空き別荘)を小口で買えるようになる別荘会員権と、宿泊権の機能を持つNFT。
CEREZO OSAKA SUPPORTERS NFT:
Jリーグのプロサッカークラブ「セレッソ大阪」の公式NFT。
コレクタブルNFTでコレクション性がある他、保有することで特典も得られる。
Eternal Crypt-Wizardry BC-:
NFTゲームのRPG「Eternal Crypt - Wizardry BC -」で使える冒険者のNFT。
OASIS COMMUNITY PASS:
メタバース×NFTのコミュニティ拠点「OASIS」が手がけるコレクタブルNFT。
NFTには将来的に、メタバース内でのユーティリティが付与される予定。
ANREALAGE:
日本のアパレルブランド「ANREALAGE(アンリアレイジ)」が手がけたNFTアート。
TSUBASA NFT(キャプテン翼):
『キャプテン翼』の主人公(大空翼)の夢の実現を目的とする『ボールはともだちプロジェクト』から誕生したNFT。
コレクションとして楽しめて、さらにNFTをSBT化(譲渡・売買不可の状態にすること)すると、限定グッズがもらえる。
世界の終わりから:
2023年春に公開された紀里谷和明監督の映画「世界の終わりから」の撮影素材を用いたNFT。
GENSOKISHI ONLINE:
NFTゲームのMMORPG「元素騎士オンライン-META WORLD-」のランドNFT。
NOT A HOTEL MEMBERSHIP NFT:
毎年決められた日に「NOT A HOTEL」の施設に泊まれるようになるメンバーシップ機能を持ったNFT。
NOT A HOTEL THE KEY:
記載された日に「NOT A HOTEL」の施設に泊まる権利を得られるNFT。
Mutant Ape Yacht Club:
人気のコレクション「BAYC(Bored Ape Yacht Club)」から派生したコレクタブルNFT。
ENS(Ethereum Name Service):
イーサリアムのアドレスに、自分の好きな文字列を名付け、紐づけることができるNFT。
42桁の英数字の羅列ではなく、わかりやすい単語や英数字をウォレットアドレスとして使えるようになる。
Generativemasks:
クリエイティブコーダーの高尾俊介氏らが制作した、幾何学模様のジェネラティブアート(コンピューターのアルゴリズムによって生成されるアート)。
3D Generativemasks:
Generativemasksを3D化したコレクタブルNFT。
Moonbirds:
フクロウをモチーフにしたジェネラティブアートNFT。
ステーキングすると、さまざまな特典を受けられる。
Otherside(Otherdeed):
メタバースプロジェクト「Otherside」で使えるランドNFT。
The Sandbox:
メタバースを舞台にしたサンドボックス系ゲーム「The Sandbox」のランドNFT。
ArtBlocks:
ジェネラティブアートを専門に取り扱うNFTプラットフォーム「ArtBlocks」で生成された各種NFTアート。
Decentraland:
メタバースプロジェクト「Decentraland」のランドNFT。
Joyfa:
デジタルファッションハウスJoyfaが手がけるNFTスニーカー。
Meebits:
Larva Labs社が手がけるキャラクター型のNFTで、NFTゲームのアバターにも使える。
Larve Labs社は、世界最大の時価総額を誇るコレクタブルNFT「CryptoPunks」の発行元として知られている。
Sorare:
現実のサッカーの試合と連動するデジタル・トレーディングカードゲーム「Sorare」のカードNFT。
NFTトレカ:
日本のアイドルのブロマイドをトレーディングカード化したNFT。
CryptoSpells:
日本発祥のデジタル・トレーディングカードゲーム「CryptoPunks」のカードNFT。
この中に気になるタイトルがあれば、ぜひCoincheckのサイトを覗いてみてほしい。
CoincheckNFTのメリット
ここでCoincheckNFTにはどのようなメリットがあるのか、紹介しておこう。
CoincheckNFTのメリット
- 決済用通貨の出し入れが不要
- ガスレスで使える
- 出品者が決済通貨を選べる
決済用通貨の出し入れが不要
例えばOpenSeaなど、オンチェーンのNFTマーケットプレイスの場合は、以下のような手順で利用するのが一般的だ。
OpenSeaなどの利用手順
- 仮想通貨取引所で決済用の仮想通貨を購入
- ウェブウォレットを用意する
- 決済用の仮想通貨をウェブウォレットに送金
- ウェブウォレットをNFTマーケットプレイスに接続
- ウェブウォレット内の仮想通貨でNFTを購入
このようにオンチェーンのNFTマーケットプレイスを使う際は、仮想通貨取引所で買ったイーサリアムなどをウォレットに移し替えるという手続きが必要になる。
また、利用する仮想通貨取引所によっては、移し替えの際に手数料の支払いが生じる。
一方でCoincheck NFTの場合は、Coincheckの取引口座にある仮想通貨をそのまま決済通貨として使える。
送金の手間とコストが不要で、よりお手軽にほしいNFTを買うことができるのだ。
ガスレスで使える
冒頭にも述べたとおりCoincheck NFTは、オフチェーンのNFTマーケットプレイスとなっている。
オフチェーンの仕様として、取引(出品や売買)のデータをその場でブロックチェーンに記録する必要がなく、ひいてはネットワーク手数料(ガス代)の支払いも発生しない。
なお購入したNFTをCoincheck内のウォレットから持ち出す場合には、ガス代の支払いが生じるので注意が必要だ。
出品者が決済通貨を選べる
Coincheck NFTでは、イーサリアムチェーンのトークン規格「ERC-721」を用いたNFTが取り扱われている。
この規格のNFTは、オンチェーンのNFTマーケットプレイスだと、基本的にイーサリアムを用いて取引される。
一方でオフチェーンのNFTマーケットプレイスであるCoincheck NFTでは、出品者がCoincheckの取扱銘柄の中から、取引に用いる銘柄を自由に選ぶことができる。
決済通貨として、イーサリアムよりもメジャーであるビットコインを選択することも可能だ。
CoincheckNFTのデメリット
一方でCoincheckには、次のようなデメリットもある。
Coincheck NFTのデメリット
- バリエーションが乏しい
- マーケットの流動性が乏しい
- 一次出品は不可
バリエーションが乏しい
Coincheck NFTは、その運営が取り扱うことを決めたNFTしかラインナップされていない。
そのためOpenSeaなどと比べると、取り扱うNFTのバリエーションは大きく劣っている。
より多くのNFTに触れたい方にとっては、CoincheckNFTは物足りないはずだ。
マーケットの流動性が乏しい
CoincheckNFTは、Coincheckのユーザーしか使えない。
ユーザーが限定されているため、マーケットの流動性は、グローバルにユーザーを受け入れているOpenSeaなどとは比べるべくもない。
一次出品は不可
NFTマーケットプレイスの中には、一般の人が自分でつくったNFTを自由に出品(一次出品)できるところも多くある。
一方でCoincheckNFTの場合は、そうした一次出品は認められていない。
繰り返しになるがCoincheckNFTでできるのは、運営側が用意したタイトルのNFTの二次売買だけだ。
以上、Coincheckのメリットとデメリットを紹介した。
Coincheckは、OpenSeaなどと比べると商品ラインナップが限られていて、一次出品もできない。
しかし、限られたラインナップの中にお目当てのものがあるのであれば、そのアイテムをより手軽に売買できる。
自分に合っていると感じた方は、ぜひCoincheckで口座をつくり、実際に使ってみてほしい。
Coincheck NFTの使い方
それではここで、Coincheck NFTの使い方を簡単に紹介しておこう。
Coincheck NFTの使い方
- Coincheckで口座を開設
- Coincheckのサイトにログイン
- ほしいNFTを見つける
- 日本円を入金する
- 決済用の通貨(イーサリアムなど)を購入
- 手持ちの仮想通貨でNFTを購入
Coincheckで口座を開設
まずはCoincheck公式サイトにアクセスし、取引用の口座を開設しよう。
口座開設の手順は以下のとおり。
口座開設の手順
- 会員登録をおこなう(メールアドレスの登録)
- 電話番号認証をおこなう
- 本人情報を入力する
- 本人確認書類をアップロードする
くわしくは以下の記事で解説しているので、参考にしてもらいたい。
Coincheckのサイトにログイン
口座開設が完了したら、作成された取引用アカウントでCoincheckのサイトにログインする。
ログインしてアカウントページが表示されたら、サイドメニューにある「Coincheck NFT」をクリックしよう。
するとCoincheck NFTのページに切り替わり、取扱タイトルの一覧や、新着アイテムが表示される。
ほしいNFTを見つける
Coincheck NFTのページを開いたら、出品されているアイテムを物色してみよう。
また、ほしいアイテムが見つかったら、その取引価格と決済通貨に指定されている仮想通貨をよく確認しておこう。
日本円を入金する
決済用の銘柄と必要な数量を確認したら、それを調達するために、仮想通貨の現物取引をしよう。
また、取引をおこなうためには、言わずもがなCoincheckの口座に日本円を入金する必要がある。
入金は、サイドメニューにある「日本円の入金」からおこなうことができる。
また入金方法は、
- 銀行振込
- コンビニ入金
- クイック入金(ATM・ネットバンキングからの入金)
の3種類から選べる。
決済用の通貨(イーサリアムなど)を購入
軍資金(日本円)を用意したら、それを使って、NFTを買うための仮想通貨(イーサリアムなど)を調達しよう。
なおCoincheckの取引形式は、Coincheckとユーザーの間で取引をする「販売所」と、ユーザー同士で取引できる「取引所」の2パターンが用意されている。
選べる取引形式は銘柄ごとで異なるが、基本的には、より低コストでの取引が可能な「取引所」を使うことをおすすめする。
手持ちの仮想通貨でNFTを購入
決済に必要な仮想通貨を用意できたら、あとはそれを使って目星を付けていたNFTを買うだけだ。
ほしいNFTを選択して「購入確認」をクリックすると、決済画面が立ち上がって取引が実行される。
このようにCoincheck NFTでは、決済通貨(仮想通貨)の調達からNFTの購入までが、1つのインターフェースの中で完結する。
お手軽に使えるので、興味がある方はぜひ、Coincheckの口座をつくるところから始めてみてほしい。
Coincheck NFTに関するよくある質問
それでは最後に、Coincheck NFTに関してよくある質問を3つ、紹介しておく。
よくある質問
- 手数料体系はどのようになっていますか?
- 日本円でNFTを買うことはできますか?
- 未成年でも使えますか?
手数料体系はどのようになっていますか?
Coincheck NFTの手数料体系は以下のとおり。
NFTの入庫手数料 | 無料 (ガス代は自己負担) |
NFTの出庫手数料 | イーサリアムのNFT:0.01~0.16ETH PolygonのNFT:無料 |
出品手数料 | 無料 |
販売手数料 | 販売価格の10% |
オフチェーンのNFTマーケットプレイスなので、出品時にガス代の支払いは発生しない。
一方で取引が成立すると、売り上げの10%が運営側に手数料として徴収されるので、留意しておいてほしい。
日本円でNFTを買うことはできますか?
Coincheck NFTでは、日本円でNFTを買うことはできない。
先ほど紹介したようにNFTを購入する際には、出品者側が定めた決済通貨(仮想通貨)を用意する必要がある。
未成年でも使えますか?
Coincheckの取引口座は、18歳以上でないと開設することができない。
つまりCoincheck NFTも、18歳以上でなければ使えないということになる。
Coincheck NFTとは?まとめ
今回はCoincheck NFTについて、取扱タイトルや、利用のメリット・デメリットなどを紹介した。
この記事のまとめ
- Coincheck NFTは、仮想通貨取引所Coincheckが手がけるNFTマーケットプレイス
- オフチェーンのNFTマーケットプレイスである
- OpenSeaなどと比べると、ラインナップや流動性が大きく劣る
- ほしいNFTが扱われているなら、より手軽に買えるのでおすすめ
- 使うためにはCoincheckの口座開設が必須
Coincheck NFTは、グローバルなNFTマーケットプレイス(OpenSeaなど)と比べると、商品ラインナップやマーケットの流動性、サービスのバリエーションなどで大きく劣る。
だがCoincheck NFTにお目当てのタイトルがある人にとっては、そのアイテムをより手軽に買えて、非常に便利だ。
まずはサイトを覗いてみて、お眼鏡に叶うものがあれば、ぜひ実際にCoincheck NFTを使ってみてはいかがだろうか。