今回取り上げる「XEMトークン」は、GMOコインやCoincheckなど多くの国内取引所で取り扱われていて、それなりに知名度のある銘柄だ。
ただ知名度があるからと言って、その将来が明るいとは限らない。
XEMトークンの情報を整理していくと、近年厳しい立場に置かれており、中長期的に見てもあまり思わしくない状況にあることが見えてくる。
本記事ではそんなXEMトークンと発行基盤の「NEM」について、特徴や値動き、現状と将来性などをわかりやすく解説していく。
この記事からわかること
- NEM/XEMトークンの基本情報
- NEM/XEMトークンの3つの特徴
- XEMトークンの値動き
- NEM/XEMトークンの現状と将来性
GMOコインを使えば、XEMトークンをリーズナブルな手数料で取引*することができる。*取引形式で「取引所」を選択した場合
XEMトークンに興味がある方は、ぜひこの機会にGMOコインのこともチェックしてみてほしい。
GMOコインの特長
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*1:2023年 オリコン顧客満足度®調査 現物取引部門・証拠金取引部門
*2:取引形式で「取引所」を選択した場合
目次
NEM/XEMトークンとは?
名称 | XEMトークン |
シンボル・通貨単位 | XEM |
ローンチ時期 | 2015年 |
サイトURL | https://docs.nem.io/pages/ |
主な上場先 | GMOコイン Coincheck BitTrade |
NEM(ネム)は、分散型(非中央集権型)の経済の仕組みを普及させるするべく、2015年に開発されたブロックチェーンだ。
また、2021年にNEMの大型アップデートによって新しいブロックチェーン「Symbol(シンボル)」が生まれ、今のNEMはSymbolのサブチェーンという扱いになっている。
NEMの基軸通貨は「XEMトークン」といい、取引手数料の支払いやネットワーク参加者へのインセンティブなどに用いられている。
またXEMトークンは、GMOコインやCoincheckなど複数の国内取引所で取り扱われている。
NEM/XEMトークンの特徴
NEMおよびXEMトークンは、次のような特徴を有している。
主な特徴
- Symbolのサブチェーン
- コンセンサスアルゴリズムがユニーク
- 新規発行がない
Symbolのサブチェーン
NEMのエコシステムでは、前述のとおり2021年に大型アップデートにて、NEMの後継となる新しいブロックチェーン「Symbol」が開発・ローンチされた。
Symbolは、企業や公的機関などのエンタープライズ向けにつくられたプラットフォーム型のブロックチェーンである。
そのSymbolが生まれたことによってNEMは、「Symbol専用のサブチェーン」という形で存続してくこととなった。
コンセンサスアルゴリズムがユニーク
NEMのコンセンサスアルゴリズム*には、「PoI(プルーフ・オブ・インポータンス)」という独自のアルゴリズムが採用されている。*取引内容を検証し、ブロックチェーンに記録するための仕組みのこと
PoIでは、ネットワーク参加者の重要度(インポータンス)が、
- XEMの保有量
- 保有期間
- 日々の取引高
などによって算出される。
また、その重要度が高ければ高いほど、取引の検証に貢献した際のインセンティブを得られやすくなっている。
新規発行がない
基軸通貨のXEMトークンは、ローンチの段階で、発行上限の約90億XEM分がすべて発行済みである。
また、そのすべてが市場の流通に乗っている。
したがってXEMトークンには、「供給量の増加に起因してインフレが起きる」という心配がない。
XEMトークンの値動き
ここで、XEMトークンの値動きを確認しておこう。
リアルタイムの値動き
まず、リアルタイムの値動きは以下のチャートのとおり。
2024年5月末までの値動き
次にXEM/USDチャートで、2016年1月から本記事執筆時点(2024年5月末)までの値動きを振り返っていこう。
XEMトークンはまず、2017年末の「ビットコインバブル」で大きく高騰しており、この時に付けた価格がこれまでの最高値となっている。
2021年の「コロナバブル」の中で再び高騰したものの、ビットコインバブル時に付けた最高値には遠く及ばなかった。
またコロナバブルが崩壊すると、2023年以降は値動き自体が小さくなってしまっている。
NEM/XEMトークンの現状・将来性
さきほど、XEMトークンの価格が近年不調であることを紹介した。
今後の復調に期待したいところだが、現状や将来に関わる要素を整理していくと、かなり厳しい状況にあることが見えてくる。
今後に関わる注目要素
- 目を引く話題がない
- 市場の流れに乗れなくなってきている
目を引く話題がない
前述のとおりNEMは、Symbolの誕生によって今はサブチェーン扱いになっている。
そのためSymbolの誕生以降、投資家の目を引く話題がなくなってしまった。
一方でSymbolの方も、エンタープライズ向けで個人からの需要を促すような話題がなく、仮想通貨情報メディアなどでほとんどその名が上がらない。
つまり、Symbolに起因するNEMへの注目にも、あまり期待できないということだ。
ちなみに今のところ、2021年に生まれたSymbolの基軸通貨「XYMトークン」の時価総額は、サブチェーンとなったNEMの「XEMトークン」よりも小さい。
後発チェーンのSymbolの方が性能的には優れているので、「XYMトークンとXEMトークンの市場での立ち位置は、本来なら逆になるのではないか」と思う人もいるだろう。
しかしSymbolは実需や話題性が乏しいようで、時価総額では、古参銘柄で上場先も多いXEMトークンの方がいまだ勝っている。
Symbolローンチから3年が経ってもこの有様では、正直なところNEM・Symbolともに、状況を好転させるのは難しいのではないだろうか。
市場の流れに乗れなくなってきている
先ほどXEMトークンの値動きについて、
- 2017年末のビットコインバブル時が価格のピーク
- コロナバブルではビットコインバブル時の高値にまったく届かなかった
- コロナバブル崩壊後、値動きそのものが小さくなっている
ということを紹介した。
一方で、仮想通貨市場全体の動きはどうなっているかというと、XEMトークンとはまったく異なる動きを見せている。
次のチャートは、仮想通貨全体の時価総額の推移を表したものだ。
このチャートから、仮想通貨市場全体で見れば、
- ビットコインバブル時に付けた高値をコロナバブル下で大幅更新
- コロナバブル崩壊後、2023年後半から復調してバブル時の高値に肉薄
といったように、近年も活況であることが分かる。
そして市場全体の時価総額推移との比較から、XEMトークンは近年、市場の流れにうまく乗れていないことが読み取れる。
ちなみに仮想通貨市場では、毎年次々と、有望な新興銘柄が登場してくる。
そうした有望株に追い落とされれば、XEMトークンの価格推移と市場全体の動向の乖離は、今後さらに悪化していくかもしれない。
XEMトークンを買える仮想通貨取引所
これからXEMトークンに投資することはあまりおすすめしないのだが、参考までに同銘柄を買える国内取引所を紹介しておこう。
2024年5月時点でXEMトークンは、以下の国内6社に上場している。
またこれらの中でイチオシは、GMOコインだ。
取引の種類 | 現物取引(販売所・取引所) レバレッジ取引(販売所・取引所) |
取扱銘柄数* | 27種類 |
取引コスト (BTC/JPYの場合) | 現物取引(販売所) ⇒ 無料、スプレッドあり 現物取引(取引所) ⇒ Maker-0.01%、Taker0.05% レバレッジ取引(販売所) ⇒ 無料、スプレッドあり レバレッジ取引(取引所) ⇒ 無料 |
仮想通貨の入出金手数料 | 入金:無料、ガス代は自己負担 出金:無料 |
その他のサービス | 貸暗号資産ベーシック 貸暗号資産プレミアム つみたて暗号資産(自動積立) ステーキング IEO 外国為替FX |
GMOコインの特長
- オリコン顧客満足度調査で満足度日本一*1
- 取扱銘柄数が国内最多クラス
- 低コストで仮想通貨を取引できる*2
- 仮想通貨の出金手数料が無料
- ステーキングやレンディングで投資技術がなくても稼げる
*1:2023年 オリコン顧客満足度®調査 現物取引部門・証拠金取引部門
*2:取引形式で「取引所」を選択した場合
GMOコインはオリコン顧客満足度調査にて、現物取引とレバレッジ取引の両部門で満足度No.1を獲得している。
そのように好評の要因としては、サービスの充実度が高いことが挙げられる。
まず取引の種類は現物取引とレバレッジ取引から選べて、どちらも「販売所」と「取引所」という2種類の取引形式が用意されている。
また、自動積立やレンディング、ステーキングなど、裁量取引以外のサービスも多彩だ。
GMOコインの口座1つあれば、自分に合った方法で仮想通貨投資を楽しめるので、気になる方はぜひチェックしてみてほしい。
NEM/XEMトークンとは?まとめ
今回はNEMおよびXEMトークンについて、主な特徴や将来性などを解説した。
この記事のまとめ
- NEMは、分散型の経済システムの確立を目的として生まれた
- 後継チェーンのSymbolが登場すると、NEMはそのサブチェーンとなった
- XEMトークンの価格のピークは、2017年末のビットコインバブル時
- 近年は活況な市場の流れに乗れず、低調な値動きが続いている
XEMトークンは比較的長い歴史を持つ銘柄で、国内でも多くの仮想通貨取引所で取り扱われている。
ただそのように歴史はあるものの、近年は注目度が薄れ、値動きも低迷が続いている。
もちろん将来的に、再びスポットライトを浴びる可能性はゼロではない。
しかしその可能性に賭けるよりは、例えばビットコインやイーサリアムなどの人気が変わらない銘柄にBETした方が、よほど賢明であるように思う。
GMOコインの特長
- オリコンの調査で満足度日本一*1
- 50万人以上の投資家に選ばれている
- 格安な手数料で取引可能*2
- 仮想通貨の出金手数料が無料
- ステーキングやレンディングで投資技術がなくても稼げる
*1:2023年 オリコン顧客満足度®調査 現物取引部門・証拠金取引部門
*2:取引形式で「取引所」を選択した場合