ブロックチェーン関連の事業は、欧米だけでなくアジア圏でも盛んにおこなわれている。
今回取り上げるブロックチェーンプラットフォーム「Klaytn」もその1つで、韓国の大手IT企業カカオにルーツを持つ。
この記事では、そんなKlaytnとネイティブトークンである「KLAY」について、主な特徴や将来性などを解説していく。
この記事からわかること
- KlaytnとKLAYの基本情報
- KlaytnとKLAYの主な特徴
- KLAYのこれまでの値動き
- KlaytnとKLAYの将来性
- KLAYの価格予想
- KLAYを購入できる仮想通貨取引所
KLAYは2022年8月にBITPOINTから、国内市場への初上場を果たした。
またBITPOINTは、KLAYに限らず競合他社にない銘柄を最初に取り扱うことが多く、BITPOINTならではのユニークな銘柄が揃っている。
そうしたユニークな銘柄に投資してみたい方は、ぜひこの機会にBITPOINTのことをチェックしてみてほしい。
BITPOINTの特長
- あたらしい銘柄の取り扱いに積極的
- SBIグループの傘下企業で安心
- 現物取引(取引所)の取引手数料が無料
- 仮想通貨の出金手数料が無料
- 自動積立やレンディングなどのサービスが充実
目次
Klaytn/KLAYとは?
名称 | KLAY |
シンボル・通貨単位 | KLAY |
主な上場先 | BITPOINT Zaif |
サイトURL | https://klaytn.foundation |
Klaytn(クレイトン)は、韓国のIT大手カカオの子会社(グラウンドX)が開発した、プラットフォーム型のブロックチェーンだ。
DAppsの開発と運用を容易にするために、高い処理性能やイーサリアムチェーンとの互換性などを備えている。
Klaytnのネイティブトークンは「KLAY」といい、エコシステム内での決済やネットワーク手数料(ガス代)の支払いなどに用いられている。
なおKLAYは、2022年8月に「BITPOINT」から国内市場への初上場を果たしており、2024年7月時点ではbitbankやBinance Japanなどでも取引が可能だ。
Klaytn/KLAYの特徴
それではブロックチェーン「Klaytn」と、そのネイティブトークン「KLAY」の主な特徴を確認していこう。
主な特徴
- 高速・低コストで利用できる
- イーサリアムチェーンとの互換性がある
- ゲーム分野に強い
- 信頼性を重視したガバナンス構造を持つ
- カカオトークと連携している
高速・低コストで利用できる
Klaytnは、独自のコンセンサスアルゴリズムによって、高速・低コストで利用できる環境を実現している。
具体的には、1秒あたり4,000件ものトランザクションを処理することができ、1つのブロックをわずか1秒で生成することができる。
また公式の表記では、ネットワーク手数料(ガス代)がイーサリアムチェーンの約1/10で済むとされている。
イーサリアムチェーンとの互換性がある
Klaytnは、イーサリアム仮想マシン(EVM)を実装しており、イーサリアムチェーンで使われるプログラミング言語「Solidity」にも対応している。
そのため、イーサリアムチェーンで開発されたDAppsやスマートコントラクトを簡単に移植コピーすることができる。
また、Klaytnではブリッジ用のアプリも構築されており、Klaytnとイーサリアムチェーンの間で、KLAYなどの資産を移動させることも可能だ。
ゲーム分野に強い
Klaytnは汎用性の高いブロックチェーンプラットフォームだが、現状では特にNFTゲームの分野で、高い市場シェアを確立している。
次のランキングは、主要なNFTゲームをUAW(アクティブウォレット)*の多い順に並べたものだ。*2023年6月15日~21日のUAW
UAWとは?
UAWは、ユニーク・アクティブ・ウォレット(Unique Active Wallet)の略で、特定期間内にブロックチェーンとのやり取りがあったウォレットの数を指す。
ブロックチェーンの利用者数や活発度を測る指標として使われている。
このランキングでは、トップ10の中にKlaytnを基盤としたゲームが3タイトルもランクインしており、そうした実績からKlaytn上のゲームの人気具合が伺い知れる。
Klaytnの人気ゲームタイトル
- DeFi Kingdoms
- SuperWalk
- Iskra
信頼性を重視したガバナンス構造を持つ
Klaytnでは、ガバナンス評議会(Governance Council)を中心に、ネットワークの運営やその意思決定がなされる。
現在の評議会の構成メンバーは31団体であり、開発元であるグラウンドXやカカオはもちろんのこと、大手仮想通貨取引所の「Binance」やモバイルゲームメーカーの「Gumi」なども、その中に名を連ねている。
Klaytnはそうした高い専門性を持つメンバーで構成された評議会で、やや中央集権的に、成長に最適な意思決定がなされていく。
なお、個人のネットワーク参加者は一切口出しができないのか言えば決してそうではなく、別途用意された「ガバナンスフォーラム(Governance Forum)」において、評議会メンバーと相互に議論できるようになっている。
カカオトークと連携している
Klaytnは、カカオ社が提供する人気メッセンジャーアプリ「カカオトーク」と連携している。
2020年にはカカオトークで利用できるウォレット「Klip」がリリースされ、KLAYなどの仮想通貨の管理ができるようになった。
また、カカオトークの他のユーザーとの間で、KLAYを送受信することも可能になった。
Klaytn/KLAYの値動き
ここで、KLAYの値動きをチェックしておこう。
リアルタイムの値動き
まず、リアルタイムの値動きは以下のチャートのとおりだ。
2022年末までの値動き
次に、KLAY/USD(米ドル)チャートで、2021年1月から2022年末までの値動きを紹介する。
KLAYは、2021年初頭から3月末にかけて、大きく高騰している。
2021年1月始値から見た3月最高値までの上昇率は、驚きの約7倍だ。
ところがこの高騰は一時的なもので、4月に入ると一転して下落基調となった。
その後は長らく低迷が続き、2022年5月には、高騰が起きる前の価格水準すら下抜いてしまった。
2023年の値動き
2023年に入ってから本記事執筆時点(2023年6月)までの値動きも、チェックしていこう。
チャートを見てわかるように、2023年は2月末頃まで、堅調な値動きが続いていた。
ところが3月以降は下落基調に転じ、6月には一時、2023年1月始値を下回って年初来マイナスとなった。
このようにKLAYは、2021年3月をピークに、2年以上に渡って芳しくない値動きが続いている。
ただ、見方を変えれば現状は、過去の高値と比べて安く買い付けられるチャンスとも捉えられる。
後ほどKLAYの将来性に対する考察を紹介するが、現状や将来性を鑑みて今がチャンスだと考える方は、実際にKLAYへの投資にトライしてみるとよいだろう。
将来性に関わる注目要素
続いては次の3つの要素から、KlaytnとKLAYの将来性を考察してみよう。
今後に関わる注目要素
- グローバルな事業展開を進めている
- 国内外での上場先が増える可能性がある
- メタバースに注力している
グローバルな事業展開を進めている
Klaytnの開発元であるカカオの子会社「グラウンドX」は、シンガポールに本拠地を置いている。
シンガポールは、アジア経済で重責を担う国の1つであり、ブロックチェーンや仮想通貨の発展に対しても積極的だ。
そのためグラウンドX以外にも、例えば日本発祥のブロックチェーン「Astar Network」を手がけるStake Technolosiesなど、多くの企業やプロジェクトがシンガポールには集まってくる。
グラウンドXはそんなシンガポールを拠点とし、アジアや世界の市場に向けてKlaytnの普及や提携を推し進めており、例えば大手NFTマーケットプレイスの「OpenSea」と提携するなど着実に成果を上げている。
またそうしたグローバルな事業展開に対し、多くのユーザーや投資家から期待を寄せられている。
国内外での上場先が増える可能性がある
繰り返しになるが開発元のグラウンドXは、アジアのみならず世界でのKlaytnの普及を目指している。
そのため、2022年にBITPOINTがKLAYの取り扱いを始めたように、まだまだこれから国内外で、KLAYの上場先の増加が見込める。
上場先の増加は、KLAYの時価総額の高騰につながり得る。
また新規上場の話題は、投資家に好感され短期的な値上がりの契機となることも多い。
メタバースに注力している
Klaytnは、メタバースの領域での事業推進にも積極的に取り組んでいる。
Klaytnでは、メタバースのビルダー向けに開発パッケージが提供されており、簡単にメタバース内でコンテンツを作成・運用することができる。
また、メタバース内での資産やデータの管理や交換も、Klaytnの高速・低コストなネットワークを利用することが可能だ。
メタバースは、近年注目されている技術分野の1つであり、総務省の情報通信白書では、メタバースの世界市場は2030年に約79兆円まで拡大するとの予測が示されている。
そうした成長分野でシェアを確立できれば、その需要がKlaytnのエコシステムを支えてくれるようになるだろう。
KLAYの価格予想
仮想通貨のデータアグリゲーターの中には、各銘柄の価格予想を発信しているところもいくつかある。
今回はその中から、「PricePrediction」と「DigitalCoinPrice」という2つのプラットフォームをピックアップし、KLAYの価格予想を紹介する。
まず、PricePredictionにおけるKLAYの価格予想は以下のとおりだ。
年 | 予想最低価格 | 予想平均価格 | 予想最高価格 |
---|---|---|---|
2023 | $0.19 | $0.20 | $0.22 |
2024 | $0.27 | $0.28 | $0.33 |
2025 | $0.40 | $0.41 | $0.47 |
2026 | $0.56 | $0.58 | $0.70 |
2027 | $0.82 | $0.84 | $0.99 |
2028 | $1.21 | $1.25 | $1.45 |
2029 | $1.80 | $1.85 | $2.16 |
2030 | $2.55 | $2.64 | $3.05 |
2031 | $3.66 | $3.76 | $4.41 |
2032 | $5.32 | $5.47 | $6.23 |
一方でDigitalCoinPriceでは、次のような価格予想が示されている。
年 | 予想最低価格 | 予想平均価格 | 予想最高価格 |
---|---|---|---|
2023 | $0.15 | $0.36 | $0.37 |
2024 | $0.37 | $0.43 | $0.44 |
2025 | $0.50 | $0.61 | $0.62 |
2026 | $0.66 | $0.77 | $0.78 |
2027 | $0.66 | $0.77 | $0.78 |
2028 | $0.81 | $0.92 | $0.93 |
2029 | $1.15 | $1.24 | $1.27 |
2030 | $1.66 | $1.75 | $1.78 |
2031 | $2.34 | $2.44 | $2.45 |
2032 | $3.19 | $3.29 | $3.32 |
PricePredictionは、10年後にKLAYの価格が5ドルを超えると予想している。
それに対してDigitalCoinPriceの10年後の価格予想は、3ドル台でやや控えめだ。
ちなみにKLAYは、2021年3月に一時5ドルを突破したことがあり、どちらの予想も決して非現実的な数値ではない。
KLAYへの投資を検討する際は、ぜひこうした予想も参考にしてみてほしい。
KLAYを買える仮想通貨取引所
冒頭に述べたようにKLAYは、2022年8月にBITPOINTへの上場を果たした。
取引の種類 | 現物取引(販売所・取引所) |
取扱銘柄* | ADA、ATOM、AVAX、BCH、BTC、DOGE、DOT、LTC、XRP、ETH、BAT、TRX、JMY、LNK、DEP、IOST、KLAY、SHIB、MATIC、FLR、GXE、TON、TSUGT、OSHI、PEPE、SOL、SUI 【全27種類】 |
取引コスト (BTC/JPYの場合) | 現物取引(販売所) ⇒ 無料、スプレッドあり 現物取引(取引所) ⇒ 無料 |
仮想通貨の入出金手数料 | 入金:無料、ガス代は自己負担 出金:無料 |
その他サービス | 貸して増やす(レンディング) 自動積立 ステーキング |
BITPOINTの特長
- あたらしい銘柄の取り扱いに積極的
- SBIグループの傘下企業で安心
- 仮想通貨の出金手数料が無料
- 自動積立やレンディングなどのサービスが充実
BITPOINTは、東証プライム上場のSBIグループに属している仮想通貨取引所だ。
同グループが培ってきた高度な技術を使い、堅牢なセキュリティ体制が築かれているため、BITPOINTでは安心して取引を楽しむことができる。
また、BITPOINTは新しい銘柄を取り扱うことに積極的で、これまでにKLAYだけでなく、シバイヌ(SHIB)やトロン(TRX)などがBITPOINTから国内市場への初上場を果たしている。
なお、BITPOINTの詳しい特徴や口座開設の方法は、以下の記事で別途解説している。
興味がある方は、ぜひそちらもチェックしてみてほしい。
Klaytn/KLAYに関するQ&A
最後に、KlaytnおよびKLAYに関してよくある質問を3つ、紹介する。
よくある質問
- Klaytn上のNFTゲームはどこで探せますか?
- どのウェブウォレットがKlaytnに対応していますか?
- Klaytn上のDAppsは日本語に対応していますか?
Klaytn上のNFTゲームはどこで探せますか?
Klaytn上のNFTゲームは、Klaytn公式サイトにあるエコシステムの紹介ページにおいて、一覧で確認することができる。
また、その一覧を経由して、各ゲームのサイトへアクセスすることも可能だ。
どのウェブウォレットがKlaytnに対応していますか?
Klaytnには、MetaMaskやKaiKASなど、多数のウェブウォレットが対応している。
なお、他のブロックチェーンでも利用することを考えると、Klaytnを基盤としてつくられたウェブウォレットよりも,、汎用性が高いMetaMaskなどを選んでおいた方がより使い勝手がいいだろう。
Klaytn上のDAppsは日本語に対応していますか?
Klaytn上のDAppsの多くは、以下のゲームのように、英語もしくは韓国語表記となっている。
すべてのDAppsを確認したわけではないのだが、どのDAppsも、日本語表記への切り替え機能はあまり期待できないだろう。
Klaytn/KLAYとは?まとめ
今回はブロックチェーンプラットフォームのKlaytnと、そのネイティブトークンであるKLAYについて、基本情報や主な特徴、将来性などを解説した。
この記事のまとめ
- Klaytnは、韓国企業のカカオ傘下のグラウンドXが開発したパブリックブロックチェーン
- トランザクションの処理性能が高く、イーサリアムとの互換性もある
- NFTゲームの分野に強く、メタバース事業にも注力している
- KLAYはBITPOINTで取引できる
Klaytnは、韓国のIT企業カカオの傘下にあるグラウンドXが開発したパブリックブロックチェーンだ。
プラットフォームとしての用途は限定されていないが、人気ゲームが数多くリリースされており、特にゲームセクターで強みを発揮している。
また、メタバース関連の取り組みに対して、ユーザーや投資家から期待を寄せられている。
将来性を見込めると思ったなら、ぜひBITPOINTなどをとおして、ネイティブトークンであるKLAYへの投資にトライしてみてほしい。