海外取引所の「MEXC(エムイーエックスシー)」は、国内取引所にはないユニークなサービスを多く取り扱っている。
今回紹介するのは、その内の1つである「コピートレード」だ。
コピートレードを使えば、コンスタントに稼いでいるトップトレーダーの取引内容を自動コピーすることができる。
本記事ではそんなMEXCのコピートレードについて、メリット・デメリットや使い方を投資初心者にもわかりやすく解説していく。
この記事からわかること
- MEXC|コピートレードの基本情報
- コピートレードのメリット・デメリット
- コピー相手の選び方
- コピートレードの使い方(設定方法)
MEXCは、メールアドレスを登録するだけで、かんたんに口座をつくることができる。
まだ使ったことがない方はコピートレードにチャレンジする前に、MEXCの口座をつくっておこう。
MEXCの特長
- 世界で1,000万人以上に選ばれている
- 新規登録時に本人確認書類が不要
- 取扱銘柄は2,500種*以上
- 現物取引の取引手数料が無料
- 日本語表記に完全対応
- 投資初心者でも稼ぎやすいサービスが充実
*2024年7月時点
目次
MEXCのコピートレードとは?
MEXCのコピートレードは、熟練トレーダーの先物取引の戦略をリアルタイムで自動コピーできるサービスだ。
コピートレードを使うと、
- 仮想通貨取引で稼ぐ技術が乏しい
- 忙しくて取引する時間を確保できない
といった方でも、経験豊富なトレーダーの知識と技術を利用して、安定したリターンを得ることが可能になる。
なおMEXCは、
- コピーされる側を「トレーダー」
- コピーする側を「フォロワー」
と表記している。
本記事でもその表記に準じて、解説を進めていくこととする。
MEXC|コピートレードのメリット
さてMEXCのコピートレードには、次のようなメリットがある。
3つのメリット
- 稼ぐ技術がいらない
- 取引のチャンスを逃さずに済む
- 自分の投資方針に合ったものを選べる
稼ぐ技術がいらない
データが限られるので正確なところはわからないが、一般論だと、稼げている個人投資家の割合は3割程度だと言われている。
言い換えれば、7割が損をしてしまうほど、稼げる投資技術を身に付けるのは困難だということだ。
一方でMEXCのコピートレードを使えば、熟練トレーダーの取引をコピーできるため、稼ぐ技術が身についていない人でも比較的安定したリターンを得ることが可能だ。
取引のチャンスを逃さずに済む
MEXCのコピートレードでは、選んだトレーダーの取引を自動でコピーしてくれる。
軍資金の用意と初期設定をしてしまえば、あとは仕掛けから決済まで手間いらずだ。
また自分で取引をする必要がないため、24時間365日、取引のチャンスを逃すこともない。
自分の投資方針に合ったものを厳選できる
MEXCのコピートレードのトレーダーは、1人1人が異なる戦略を用いて、取引をおこなっている。
そういった戦略の特徴は、各トレーダーの統計情報から読み取ることが可能だ。
またユーザーは、各トレーダーの実績と戦略を見比べたうえで、自身の目標や投資方針に合った相手の取引を真似することができる。
MEXC|コピートレードのデメリット
一方でMEXCのコピートレードには、次のようなデメリットもある。
主なデメリット
- 利用コストが割高
- 用語がやや難しい
利用コストが割高
取引の内容をコピーさせてくれるトレーダーは、ボランティアで取引内容を公開しているわけではない。
トレーダーは、取引の内容をコピーさせる代わりに、フォロワーの収益の一部を成果報酬として徴収している。
またこの成果報酬の比率は、フォロワー視点で「コスト」としてみると、やや割高感がある。
具体的に言うとフォロワーは、コピートレードで得た利益の内、1~15%をトレーダーに徴収される。
その比率(利益分配比率)はトレーダー側が決めることができ、一般的には10%以上に設定されている。
用語がやや難しい
コピートレードは、最初に設定さえしてしまえば、あとは自動で取引をしてくれる。
ただ、専門的な用語が多く、投資初心者だと設定の段階で苦労する部分もあるだろう。
次の章で解説するが、特にコピー先のトレーダーを選ぶ段階で多くの専門用語が登場するので、多少はそうした用語に対する学習が必要になる。
コピー相手の選び方(統計データの見方)
MEXCのコピートレードでは、さまざまな統計データを見比べながら、自身の投資方針に合ったコピー相手を選ぶことができる。
ここでは、その統計データの見方(≒コピー相手の選び方)をわかりやすく解説していく。
なお今回は、統計データの各項目から「チェックすべき項目」と「参考にすべきでない項目」をピックアップしている。
チェックすべき項目
まず、チェックすべき項目は以下の5つだ。
チェックすべき項目
- フォロワー数
- 参加日数
- 総投資収益率(ROI)
- 利益配分比率
- 累計損益・累計損益率
フォロワー数
取引の実績とは異なるのだが、まずはフォロワー数をチェックすることをすすめる。
MEXCトレーダーでは、約1万人ものトレーダーが参加している。
あまりに人数が多いため、そのすべてをチェック・比較することは現実的ではない。
そのため最初は、各トレーダーのフォロワーを見て、チェック対象をフォロワー数が多い(≒一定の信用と実績がある)トレーダーに絞ろう。
参加日数
トレーダーの統計データは、その集計期間が長い方が信用できる。
そのため、各トレーダーのコピートレードへの参加日数もチェックしておこう。
できれば取引を1年以上継続しており、なおかつ安定して利益を出し続けている相手を選びたいところだ。
総投資収益率(ROI)
総投資収益率(ROI)とは、トレーダーの資金(証拠金)に対する損益の割合のことだ。
ROIの数値がプラスだと、利益が出ていることになる。
なおMEXCでは、「過去7日間・過去30日間・過去90日間・全期間」の4つの期間で、それぞれROIを表示することができる。
短期間での損益はあまり参考にならないので、過去90日間もしくは全期間のROIをチェックするようにしよう。
利益配分比率
利益配分比率は、フォロワー側がトレーダー側に支払う成果報酬(≒利用コスト)の比率だ。
当然ながらフォロワー(ユーザー)からするとこの数値は、より小さい方が望ましい。
ここで大まかに、成果報酬を概算してみよう。
例えば、以下のトレーダーの利益配分比率は15%、全運用期間中のROIは27.74%となっている。
仮にこのトレーダーのフォロワーが100万円を元手にコピートレードをおこなったとして、大まかにその利益と支払う報酬を計算すると、以下のようになる。
投資益:
100万円 ✕ 0.2774 = 27万7,400円
支払う成果報酬:
27万7,400円 ✕ 0.15 = 4万1,610円
残った利益:
27万7,400円 - 4万1,610円 = 23万5,790円
累計損益・累計損益率
統計データの中には、トレーダーの累計損益および累計損益率のチャートもある。
このチャートを見れば、そのトレーダーの取引が安定しているかどうかが一目瞭然だ。
例えば次のチャートを見ると、このトレーダーは2023年11月から、+20%以上の損益率をキープし続けていることがわかる。
当然ながらその損益率に合わせて、利益は右肩上がりであり、十分にコピー先の候補となり得るだろう。
さて、あらためてまとめると、以下のような流れでコピー先のトレーダーを探すとよいだろう。
トレーダーの基本的な選び方
- フォロワー数を見て、多くのユーザーに信頼されている相手に絞る
- できるだけ長期間、安定したリターンを出している相手を選ぶ
- 利用コスト(利益分配率)を見比べて、より安く抑えられる相手を選ぶ
参考にすべきでない項目
統計データの中には、例えば「利益を出した回数」といったように、コピー相手を選ぶ上ではあまり有効ではない項目もある。
さらに以下の3つの項目は、役立たないどころかマイナスに作用する可能性があるので注意しておこう。
参考にすべきでない項目
- トレーダーの総損益
- 短期間(7日間)の実績
- 合計勝率
トレーダーの総損益
統計データには、各トレーダーの総損益が示されている。
この金額が大きいトレーダーを選ぶと、自分も大きなリターンを得られると考える方もいるかもしれないが、それは大きな間違いだ。
なぜならトレーダー側の軍資金と、フォロワーとなる自身が用意する軍資金の金額が異なるからだ。
コピー相手を探すうえで重要なのは、「トレーダーの収益の比率」であって、トレーダーが稼いだ金額ではない。
短期間(7日間)の実績
コピートレードのリーダーズボードやトレーダー一覧では、直近7日間の実績に目がいくようなレイアウトデザインがなされている。
ただ、たった7日間の統計データを見ても、あまり当てにはならない。
直近7日間だけたまたま大きなリターンが出て、より長期的に見ると、収益が安定しないトレーダーも多々いるからだ。
先ほど紹介したように統計データを見る際には、できるだけ長い間計測されたデータをチェックするようにしよう。
合計勝率
リーダーズボードの中には、勝率もピックアップされて表示されているが、実はこれもあまり参考にすべきではない。
なぜなら、勝率が必ずしも収益率にリンクしないからだ。
勝率がいくら高かろうが、いわゆる損大利小の取引をしていると、トータルの損益がマイナスになるケースもある。
一方でその逆に勝率が低くとも、損小利大の取引をしていれば、トータルの損益はプラスになり得る。
コピートレードの使い方
それでは続いて、コピートレードの使い方を紹介しておこう。
コピートレードの使い方
- コピー相手を選ぶ
- コピーする通貨ペアを決める
- 「一般設定」をおこなう
- 「詳細設定」をおこなう
- コピートレードを始める
コピー相手を選ぶ
まずは多くのトレーダーの中から、コピーしたい相手を選ぼう。
選び方については、前述の内容を参考にしてもらいたい。
またコピー相手を選んだら、その相手の「フォロー」ボタンをクリックしよう。
コピーする通貨ペアを決める
フォローボタンをクリックすると、次のようなパラメータ設定画面が表示される。
そこでまずは、取引に用いる通貨ペアを選択しよう。
なおMEXCの通貨ペアはあまりに多すぎるため、基本的には、
- 「すべて」にチェックを入れる
- トレーダーの自動フォローをオンにする
という操作をおこない、トレーダーが取引した通貨ペアをそのまま自動コピーできる設定にしておくことをすすめる。
「一般設定」をおこなう
続いて、パラメータ設定の中の「一般設定」をしていこう。
一般設定の項目は、以下の5つだ。
一般設定の項目
- コピートレードに投じる金額
- モード設定
- トレーダー強制決済設定
- 自動の利確/損切り設定
- 証拠金設定
コピートレードに投じる金額
口座にあるテザー(USDT)から、コピートレードに証拠金として投じる金額を入力する。
なお最低投資金額は、5USDT(約800円)だ。
モード設定
コピートレードでは、「固定額モード」と「倍率モード」の2つのモードから、好きな方を選択できる。
固定額モードでは、その名のとおり毎回同じ金額の証拠金で取引がおこなわれる。
一方で倍率モードは、トレーダーが投じた投資金額に対し、自身が定める倍率*をかけた金額で取引することができる。*1以下(0.5など)の倍率を設定することも可能
ポジションの比率(≒リスクの取り方)を含めて、トレーダーの戦略をコピーしたい場合は、倍率モードを選ぼう。
トレーダー強制決済設定
ポジションを立てたのち、そのポジションをトレーダーの決済タイミングで同じように自動で決済するかどうかを選べる。
もしもトレーダー側の決済ポジションをフォローしなかった場合は、言うまでもなく自分で決済しなければならない。
自動の利確/損切り設定
トレーダーの決済ポジションのフォローとは別に、オプションとして、利確・損切りのラインを決めておくこともできる。
証拠金設定
まずコピートレードの先物取引では、「分離証拠金(分離マージン)」という証拠金のシステムが採用されている。
分離証拠金では、コピートレード用の総資金ではなく、ポジションごとに割り当てておいた資金のみが証拠金として用いられる。
ただ、「自動証拠金追加機能」をオンにしておくと、分離証拠金を用いたポジションの含み損が大きくなり、強制決済されそうになったときに、コピートレード用の資産の残高が自動的に、そのポジションの証拠金に振り替えられる。
証拠金設定では、
- 自動証拠金追加機能をオンにするかどうか
- 証拠金の調整の設定も、トレーダーの真似をするかどうか
を選ぶことができる。
「詳細設定」をおこなう
一般設定が済んだら、次は詳細設定に進もう。
詳細設定では、「レバレッジの倍率」と「スリッページの許容値」を決めることができる。
レバレッジの倍率
トレーダー側のレバレッジ倍率は、統計データから確認することができる。
それを参考に、
- トレーダー側と同じレバレッジ倍率で取引するか
- 任意のレバレッジ倍率で取引するか
を決めよう。
スリッページの許容値
コピートレードにおけるスリッページとは、トレーダー側のポジションの約定価格と、フォロワー側の約定価格の差のことを指す。
詳細設定では0.1~3%の範囲で、任意でこのスリッページの許容値を設定しておくことができる。
コピートレードを始める
ひととおりの設定が済んだら、パラメータ設定画面の下にある「次のステップ」ボタンをクリックする。
設定の確認画面が表示されるので、問題がなければ「提出」ボタンをクリックしよう。
すると設定した各パラメータに従いつつ、コピー相手のトレーダーが取引をするたびに、自動で取引を真似してくれる。
以上、コピートレードの使い方を解説した。
少額からでも始められるので、興味がある方はぜひ、実際にコピートレードにトライしてみてほしい。
コピートレードに関するQ&A
最後に、コピートレードに関してよくある質問を3つ紹介しておく。
よくある質問
- 証拠金として日本円を使うことは可能ですか?
- MEXC側に対する利用料の支払いはありますか?
- トレーダー側になることは可能ですか?
証拠金として日本円を使うことは可能ですか?
MEXCのコピートレードにおいて証拠金として使えるのは、ステーブルコインのテザー(USDT)だけだ。
日本円をそのまま証拠金に充てることはできない。
MEXC側に対する利用料の支払いはありますか?
コピートレードにおいてMEXCは、通常の取引手数料*のみを徴収している。*先物取引の取引手数料
MEXCが、コピートレードのための追加手数料を取ることはない。
ただし前述のとおりコピートレードでは、コピーしたトレーダーに対して成果報酬を支払う必要があるので、留意しておいてほしい。
トレーダー側になることは可能ですか?
コピートレードのトップページから応募して、MEXCに認められれば、自身がトレーダーになることも可能だ。
トレーダーになれば、フォロワーからの成果報酬で稼ぐことができる。
なお自身がトレーダーになると、他のトレーダーをコピー(フォロー)することはできなくなるので、その点は要注意だ。
MEXCのコピートレードまとめ
今回はMEXCのコピートレードについて、メリット・デメリットや使い方などを解説した。
この記事のまとめ
- MEXCのコピートレードを使うと、熟練トレーダーの取引を自動コピーできる
- コピートレードの対象は、現物取引ではなく無期限先物取引
- 利用コスト(コピー先への成果報酬)は、やや割高感がある
- コピー相手は、長期間安定して利益を出しているトレーダーがおすすめ
MEXCのコピートレードを使えば、稼ぐ技術が身についてない初心者の方でも、安定したリターンを得られる可能性がある。
興味がある方はぜひ、MEXCで口座をつくり、実際にコピートレードにトライしてみてほしい。