今回取り上げるNippon Idol Token(ニッポンアイドルトークン)は、DMM BitcoinとcoinbookのIEO*で販売された仮想通貨です。
そのIEOでは販売されたトークンの約3分の1が売れ残り、さらに上場直後には価格が急落。
こうした経緯から、Nippon Idol Tokenは登場当初から多くの投資家に懐疑的な目で見られていました。
その後、2023年中頃には一時的に大きな高騰を見せたものの、それ以降再び低迷。
現在も冴えない値動きが続いています。
果たして、Nippon Idol Tokenにこれから明るい未来は訪れるのでしょうか。
本記事ではそんなNippon Idol Tokenについて、特徴や値動き、現況を整理したのち、将来性も考察していきます。

今後が気になる方は、ぜひ最後まで読んでみてください!
この記事からわかること
- Nippon Idol Tokenの主な特徴
- Nippon Idol Tokenの値動き
- Nippon Idol Tokenの現況と将来性
- Nippon Idol Tokenを買える仮想通貨取引所
前述のとおりNippon Idol Tokenは、coinbookとDMM Bitcoinの2社でIEOが実施されました。
そして現在は、「BACKSEAT」と「SBI VCトレード」の2社で取り扱われています。
またcoinbookは、2025年4月21日に社名を「BACKSEAT」へと変更しています。
またSBI VCトレードでは、現物取引(取引所)を使って、リーズナブルな手数料でNippon Idol Tokenの購入が可能です。
Nippon Idol Tokenに興味がある方は、ぜひこの機会にSBI VCトレードのこともチェックしてみてください。
BITPOINTの特長
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- 自動積立やレンディングなどのサービスが充実
目次
Nippon Idol Token(NIDT)とは?

名称 | Nippon Idol Token (ニッポンアイドルトークン) |
シンボル・通貨単位 | NIDT |
ローンチ時期 | 2023年4月 |
価格* | 3.71円/NIDT |
時価総額 | 不明 |
サイトURL | https://overse.co.jp/ |
上場先 | BACKSEAT SBI VCトレード |
Nippon Idol Token(ニッポンアイドルトークン、以下NIDT)は、株式会社オーバースが発行している日本発祥の仮想通貨です。
その目的は、ブロックチェーン技術とメタバースを活用した新しい女性アイドルグループを結成・運営していくこと。
そしてファンや投資家は、NIDTをとおして、好きなアイドルの活動を応援・支援することができます。

仮想通貨を使った、あたらしい”推し活”モデルですね!
NIDTは2023年4月、coinbookとDMM Bitcoinの合同でおこなわれたIEOによって、約11億円もの資金調達に成功。
またIEOののち、その2社から国内市場への上場を果たしました。
またcoinbookは、2025年4月21日に社名を「BACKSEAT」へと変更しています。
Nippon Idol Tokenの特徴

さてNIDT(Nippon Idol Token)、および株式会社オーバースのアイドルプロジェクトは、次のような特徴を持っています。
主な特徴
- アイドルの組成・運営のための資金調達手段
- IEOで約11億円を調達
- IDOL3.0 PROJECTを手がけている
- 投票でアイドルの運営に参加できる
- NFTをとおしたファンへの還元がある
アイドルの組成・運営のための資金調達手段
従来のアイドル関連プロジェクトは、大手芸能事務所や広告代理店といったスポンサーに金銭的に依存する構造で進められてきました。
その結果、プロジェクトにスポンサーの意向が強く反映され、ファンが望むアイドル像とギャップが生まれることも少なくありませんでした。
一方でNIDTのアイドルプロジェクトは、NIDTを通じて不特定多数のファンや投資家から広く資金を集めるモデルを採用しています。
この仕組みにより、特定のスポンサーに左右されることなく、ファンの声や視点を中心に据えたアイドル活動が可能となっています。

IEOで約11億円を調達
NIDTは、DMM BitcoinとcoinbookでのIEOにおいて、1NIDTあたり5円で3億枚(販売総額15億円)が販売されました。
なお、実際に売れたのは2億36万9,000枚(約10.8億円)であり、目標どおりに売り上げることはできませんでした。
しかし約2/3の売り上げでも十分な成果であり、その売り上げを元手に、「IDOL3.0 PROJECT」が進められています。
IDOL3.0 PROJECTを手がけている
NIDTの発行・運営元である株式会社オーバースは、IEOで調達した資金を元に、アイドル創出プロジェクト「IDOL3.0 PROJECT」を推進しています。
秋元康氏を総合プロデューサーに据えて、現実世界だけでなくメタバースなどでも活動する新しいアイドルの結成を目指しています。

ちなみに2023年10月には、オーディションを経て、ブロジェクトの最初のアイドルグループ「WHITE SCORPION」がデビューを果たしました。

さらに2025年1月には、姉妹グループである「Rain Tree」がメジャーデビューしています。

投票でアイドルの運営に参加できる
2023年8月、IDOL3.0 PROJECTにおいて、アイドルファンのポータルサイト「NIDTポータル」がリリースされました。

NIDTを保有するファンは、このポータル内でアイドルの運営に関わる投票に参加することができます。
票の重みはNIDTの保有量によって変わり、言わずもがなより多く保有すれば、自身の意思を強く運営に反映させることが可能です。
NFTをとおしたファンへの還元がある
ホワイトペーパーによるとNIDTのエコシステムでは、NIDTに資金を投じたファンや投資家に対する還元システムがつくられるとのこと。
まずファンは、NIDTを購入・保有することで、「推し活NFT」を獲得することができます。
すると集めたNFTに応じて「推し活レベル」が付けられ、そのレベルに応じた特典(グッズやライブへの参加権など)を得られるとのこと。
また、下記のような推し活のサイクルによって、NIDT経済圏の拡大を目指しています。

Nippon Idol Tokenの値動き
ここで、NIDTのこれまでの値動きを確認しておきましょう。
次のチャートは、市場上場を果たした2023年4月26日から、本記事執筆時点(2025年4月末)までの値動きを示したNIDT/日本円チャートです。

NIDTは、IEOでの販売価格と同じ1NIDTあたり5円で、DMM Bitcoinとcoinbookへと上場。
ただ、「IEOで売れ残った」というネガティブなニュースもあったことで、上場当日に一時1.23円まで暴落してしまいます。
その後しばらくは思わしくない動きが続きましたが、IDOL3.0 PROJECTのオーディションが最終局面に入ると、期待感から大きく高騰。
最高値は125.5円を付けました。
またこうした高騰から、
「アイドルが実際にデビューすれば、もっと値上がりするのでは?」
と期待されます。
しかしチャートを見てわかるとおり、現実にはそう上手くはいきませんでした。
2023年10月にWHITE SCORPIONがデビューしたものの、まったく発奮材料にならず、NIDTは2023年末から下落に転じます。
その後はひたすら下落していき、2025年4月時点では3円台で推移しています。

せっかく上がったのに、また上場時の価格(5円)を割り込んでいますね…。
余談ですが、仮想通貨全体の時価総額の推移は以下のチャートのとおり。

市場全体で見ると、2023年後半から活況となり、時価総額が上がってきています。
一方NIDTは、同時期に下落基調に陥るという真逆の動きをしています。

NIDTは、活況な市場の流れにまったく乗れていないことがわかりますね…。
Nippon Idol Tokenの現況と将来性
さきほど、NIDTの価格が2023年末から下がり続けていることを紹介しました。
今後の復調を期待したいところですが、将来に関わる要素を整理していくと、かなり厳しい状況にあることが推察されます。
将来性に関わる注目要素
- WHITE SCORPIONの人気がイマイチ
- 当初計画のあらゆる要素が未実現
- あらゆる需要が乏しい
WHITE SCORPIONの人気がイマイチ
WHITE SCORPIONの楽曲はこれまでのところ、すべてデジタル配信のみで、CDの販売がされていません。
そのため「CDの売上げ」という絶対的な数値によって、人気を測ることができません。
ただ以下の要素をチェックしていけば、現状WHITE SCORPIONにあまり人気がないことが推測できます。
人気を測れる要素
- 公式SNSのフォロワー数
- 所属アイドルのフォロワー数
- SNSのいいね・リツイートの数
- YouTubeチャンネルの登録者数
- YouTube動画の再生数
- 音楽配信サイトのダウンロードランキング
- 運営会社の業績 他
ここで例えば、X(旧Twitter)の状況を乃木坂46と比べてみましょう。
乃木坂46の公式Xアカウントのフォロワー数は、2025年4月時点で200万人を優に超えています。
公式Xアカウント:@nogizaka46

また、告知ツイートなどに対する「いいね」が1万件を超えることもざらにあります。
かたやWHITE SCORPIONはというと、活動開始から半年以上が経過した2025年4月時点で、ようやくフォロワー数が1万人を超えた程度です。
公式Xアカウント:@whsp_official

リアクションの数も、乃木坂46のXアカウントとは比べるべくもありません。
この2つのグループはこれまでの活動期間が違うため、比較対象としてはフェアではないのかもしれません。
しかし現状、乃木坂46と比べてWHITE SCORPIONが人気で大幅に劣っていることは明らかです。
アイドル関連の市場規模に上限があることを考えると、先行するライバルと人気競争でまともに戦えていないのは、かなり苦しいように思えます。
また一般論で言えば、「AKB48」などの栄枯盛衰の様子を見てわかるように、エンタメは初動が非常に重要です。

スタートで人気を集めて、飽きられつつも、あらゆる手を尽くして人気を保っていくのが典型パターンですよね。
ところがWHITE SCORPIONは、初動でそもそもあまり盛り上がっておらず、その分だけ今後より厳しい状況に陥っていく可能性が高いです。
そして投資家は、初動を含めた状況をよく認識しています。
だからこそ、WHITE SCORPIONがデビューしてもNIDTの値上がりにつながらなかったのでしょう。
当初計画のあらゆる要素が未実現
IDOL3.0 PROJECTは当初、
- グローバルなアイドルをつくる
- メタバースでも活動するアイドルをつくる
といったことを謳っていました。
ところが現状、WHITE SCORPIONの活動は今までのアイドルグループとあまり変わらず、グローバル化やメタバースの気配は感じられません。
また、NIDTのエコシステムに関しては、ホワイトペーパーや公式サイトに書かれていた以下のような要素が未だリリースされていない状態です。
未実装の要素*
- ファンに推し活NFTをプレゼント
- NIDTでグッズやチケットを取引
- NIDTを持つと、グッズ購入時に割引
- その他NIDTの保有特典
- NIDTのステーキング機能 など
*2024年5月末時点

いつかは実装されるかもしれませんが、具体的なスケジュールが見えなければ、先行きを疑われるのは必然と言えますね。
あらゆる需要が乏しい
当初の触れ込みだとNIDTは、ライブチケットやグッズ購入時の決済手段に使えるということでした。
ところが現状、グッズやチケットは日本円で販売されています。

今のところのNIDTの使い道は、NIDTポータルでの投票への参加権のみで、実需が乏しい状態にあります。
また、2025年4月時点での上場先はSBIVCトレードとBACKSEATの国内2社だけで、投資需要も貧弱です。

実需・投資需要ともに少なければ、価格が上がらないのは当然ですよね。
以上3つの要素から、NIDTの置かれている状況は、今のところかなり厳しいことがうかがえます。
また今後も状況が様変わりしなければ、NIDTが下落トレンドを脱することは難しいでしょう。
2024年5月末追記
2024年5月24日に株式会社オーバース他関連2社は、今後の「IDOL3.0 PROJECT」にかかるWeb3.0領域に関連する施策スケジュールを公開しました。
それによると、今後NIDTによる決済サービスがリリースされる他、WHITE SCORPIONのメタバースでの活動も試験的にスタートするとのこと。
そうした活動によって需要を生み出すことができれば、NIDTは下落トレンドから脱することができるかもしれません。
Nippon Idol Tokenを買える仮想通貨取引所
2025年4月時点でNIDTの取り扱いがある仮想通貨取引所は、SBIVCトレードとBACKSEATの2社のみです。
またこれらの内で、おすすめなのはSBI VCトレードです。
取引の種類 | 現物取引(販売所・取引所) レバレッジ取引(販売所) |
取扱銘柄* | ADA、ALGO、ATOM、APE、APT、AVAX、AXS、BAT、BCH、BTC、CHZ、DAI、DOGE、DOT、ENJ、ETC、ETH、FCR、FLR、HBAR、LTC、LINK、MATIC、MKR、MONA、NEAR、NIDT、OAS、OMG、SAND、SHIB、SOL、TRX、USDC、XDC、XLM、XTZ、XRP、ZPG 【全39種類】 |
取引コスト (BTC/JPYの場合) | 現物取引(販売所) ⇒ 無料、スプレッドあり 現物取引(取引所) ⇒ Maker-0.01%、Taker0.05% レバレッジ取引(販売所) ⇒ 無料、スプレッドあり |
仮想通貨の入出金手数料 | 入金:無料、ガス代は自己負担 出金:無料 |
自動積立 | 〇 |
レンディング | 〇 |
ステーキング | 〇 |
その他サービス | SBI Web3ウォレット |
主な特長
- 現物取引だけでなくレバレッジ取引もできる
- リーズナブルな手数料で取引できる*
- ステーキングやレンディングで稼ぐことも可能
- 仮想通貨の出金手数料が無料
*取引形式で「取引所」を選択した場合
SBI VCトレードとBACKSEATはどちらも、現物取引(取引所)を使ってリーズナブルな手数料でNIDTを買えます。

ただ、ユーザー同士で売買する取引所は、取引の流動性も非常に重要です。
BACKSEATはマイナーな事業者であり、流動性は潤沢とは言えません。
一方でSBI VCトレードは、SBIグループが手がける国内大手の一角であり、NIDTのようなマイナーコインでもそれなりの流動性を期待できます。

無料で口座をつくれるので、ぜひSBI VCトレードの利用を検討してみてください!
Nippon Idol Tokenに関するQ&A
それでは最後に、NIDTに関してよくある質問を3つ紹介しておきましょう。
よくある質問
- NIDTにはどのような使い道がありますか?
- IEOで集めた資金はどのように使われていますか?
- NIDTの総発行枚数はいくらですか?
NIDTにはどのような使い道がありますか?
投資家やアイドルのファンは、NIDTを保有することにより、「NIDTポータル」にてアイドル運営に関わる投票に参加することができます。

またホワイトペーパーや公式サイトの情報によると、将来的には次のような用途も追加される可能性があるようです。
追加予定のユーティリティ
- NFTなどのデジタルグッズの購入手段
- コンサートなどのチケットの購入手段
- 好きなアイドルへの投げ銭
- ステーキング
IEOで集めた資金はどのように使われていますか?
IEOで調達した資金は、以下の用途に使用されています。
調達資金の使い道
- プロジェクトの運営資金
- オーバース社の運営資金
- 予備費として保管
NIDTの総発行枚数はいくらですか?
NIDTの総発行枚数は10億枚であり、IEOではその内の30%分に当たる3億枚が売りに出されました。
また、全体の初期分布は以下のとおりです。

Nippon Idol Tokenとは?まとめ
今回はNippon Idol Token(NIDT)について、その特徴や値動き、将来性などを解説しました。
この記事のまとめ
- Nippon Idol Tokenは日本発祥の仮想通貨
- coinbookとDMM BitcoinでのIEOで販売された
- ファンはNIDTをとおしてアイドルの活動を支援できる
- 2023年10月にプロジェクトから「WHITE SCORPION」がデビュー
- 2023年末以降、NIDTは下落基調に陥っている
Nippon Idol Token(NIDT)は、購入・保有することがアイドルの支援につながる仮想通貨です。
今のNIDTはかなり厳しい状態に置かれています。
しかし、これから実施されるWeb3.0関連の施策によって集客に成功すれば、状況は様変わりするかもしれません。
また「アイドル×Web3.0」という領域は、今のところ競合が皆無です。
上手く人気を集められると、先行者利益によって強固な地位を築けるはずです。
そんなNIDTの将来に期待する方は、ぜひSBI VCトレードを使い、今の内にNippon Idol Tokenへの投資にトライしてみてはいかがでしょうか。