仮想通貨のレンディングとは、保有銘柄を第三者に貸し付けて利息収入を得る仕組み、およびそのサービスのことだ。
比較的高いリターンが魅力であり、レンディングに興味を持っている方も多いだろう。
しかしレンディングには、当然ながらメリットだけでなくデメリットも存在する。
そこで今回は、レンディングを始めてみたいと思っている方に向けて、そのメリット・デメリットや始め方などをわかりやすく解説していく。
この記事からわかること
- 仮想通貨のレンディングの概要
- レンディングを提供するプラットフォームの種類
- レンディングのメリット・デメリット
- レンディングが向いている人の特徴
- レンディングサービスを提供する主要な国内取引所
- レンディングの始め方
国内取引所の中でもBitTradeのレンディングサービスは、競合他社より大きな利率でのリターンを得られるチャンスがある。
またBitTradeは、国内最多クラスの銘柄数を取り揃え、レンディング以外のサービスも充実している。
気になる方はぜひ、BitTrade公式サイトをチェックしてみてほしい。
BitTradeの特長
- 取扱銘柄数が国内トップクラス
- わずか2円から取引を始められる
- 現物取引(取引所)の取引手数料が無料
- レンディングによる資産運用も可能
目次
仮想通貨のレンディングとは?
仮想通貨のレンディングとは、仮想通貨を第三者に貸し出し、利息収入を得られるサービスのことだ。
利息は一般的に、貸出数量と貸出期間に応じた数量が、貸し出したものと同じ仮想通貨で支払われる。
また、あらかじめ定めていた貸出期間が終了すると、貸し出していた仮想通貨が償還される。
レンディングは仕組みがシンプルで手間もかからないため、仮想通貨のさまざまな運用手法の中では、投資初心者でも始めやすい部類に入る。
レンディングができるプラットフォーム
さて、レンディングができるプラットフォームは、次の4種類に大別される。
主要なプラットフォームの分類
- 国内取引所
- 海外取引所
- レンディングに特化したプラットフォーム
- DeFiプラットフォーム
① 国内取引所
日本人投資家にとってもっともポピュラーなのは、国内取引所が提供するレンディングサービスだ。
国内取引所なら、他のプラットフォームと比べて、買った仮想通貨をより手軽に貸し付けることができる。
主なメリット・デメリットは以下のとおり。
メリット:
- 買った仮想通貨をその場で貸し付けられる
- 仕組みがシンプルでわかりやすい
デメリット:
- 貸し出せる銘柄が少ない
ちなみに、すべての国内取引所がレンディングサービスを展開しているわけではない。
どの国内取引所がレンディングをおこなっているのかは、次の記事をチェックしてもらうとよくわかるだろう。
② 海外取引所
海外取引所の中にももちろん、レンディングサービスを展開しているところがある。
海外取引所は国内取引所と比べて、取扱銘柄がケタ違いに多い。
そのためレンディングサービスにおいても、対象銘柄が豊富な点が大きな魅力となっている。
なお海外取引所のレンディングサービスは、「ステーキング」や「セービング」といった別の呼び方がされていることもあるので、注意が必要だ。
メリット:
- 貸し出せる仮想通貨の種類が豊富
デメリット:
- そもそも日本人の利用を受け入れていないところもある
- 国内取引所との併用がほぼ必須で、仮想通貨の送金・受取などの手間がかかる
③ レンディングに特化したプラットフォーム
レンディングは、そのサービスに特化したプラットフォームもある。
国内の代表例は、SBIグループが運営する「HashHub Lending」だ。
専用プラットフォームのメリット・デメリットは以下のとおり。
メリット:
- リスク管理がより徹底されている
- 貸出の自由度が高いケースが多い
デメリット:
- 国内取引所との間で、貸し出す仮想通貨の送金・受取の手続きが必要
④ DeFiプラットフォーム
DeFi(分散型金融)とは、中央集権的な管理者の仲介を必要としない、ブロックチェーンをベースとした金融サービス全般のことを指す。
DeFiのサービスにはさまざまな種類があり、その中にはレンディング用のプラットフォームもある。
これまで紹介した3つのプラットフォームと違い、DeFiのレンディングプラットフォームでは、ユーザー同士で仮想通貨の貸し借りをおこなう。
つまり、貸し手だけでなく、借り手にもなれるということだ。
メリット:
- 現状では、国籍や年齢に関係なくだれでも利用できる
- 貸すだけでなく借りることもできる
- 貸し借りできる仮想通貨の種類が豊富
デメリット:
- 国内取引所との間で、貸し出す仮想通貨の送金・受取の手続きが必要
- 相対的に見て、他のプラットフォームよりもセキュリティリスクが高め
仮想通貨のレンディングのメリット
それでは続いて、仮想通貨のレンディングのメリット・デメリットを確認していこう。
まずメリットについては、以下のとおりだ。
レンディングの主なメリット
- 高い利息収入を得られる
- 運用に手間がかからない
- 専門的な知識が不要で初心者でも可能
- 少額からでも利用できる
- 複利運用も可能
高い利息収入を得られる
仮想通貨のレンディングは、利回りの高さが最大の魅力だ。
ここで例として、BitTradeのレンディングサービスの利回りを見てみよう。
利回りは貸し付ける銘柄や貸出の期間などで変わるのだが、例に挙げたBitTradeの場合は年率で数十%、銘柄次第では年率100%以上のリターンを得られるようになっている。
このように仮想通貨のレンディングでは、基本的に銀行預金や国債などの伝統的な金融商品よりも、高い利息収入を得ることができる。
運用に手間がかからない
仮想通貨のレンディングにおいて、仮想通貨の運用をおこなうのは借り手側である。
貸し手側の手間は最初の貸出の手続きだけで、以降は契約期間が終了するまで運用の手間がかからない。
また、貸し出している間は、市場の値動きやニュースに一喜一憂する必要もない。
専門的な知識が不要で初心者でも可能
繰り返しになるが、仮想通貨のレンディングにおいて、仮想通貨の運用をおこなうのは借り手側だ。
そのためレンディングでは手間がかからないだけでなく、専門的な知識やスキルも不要であり、初心者でも手軽に始められる。
少額からでも利用できる
レンディングサービスにおいて借り手側は、不特定多数の投資家から仮想通貨をかき集める。
そのため一般的にレンディングは、貸し手からすると、少額から貸出ができるようになっている。
例として、GMOコインのレンディングサービスを見てみよう。
GMOコインで、例えばイーサリアムを貸し付ける場合、その最小貸出数量は0.05ETHとなっている。
これは、2024年2月下旬時点のレートで日本円に換算すると約2万2,000円になる。
このようにレンディングは、大きな資金力がなくても始めることができる。
複利運用も可能
仮想通貨のレンディングサービスでは、得られた利息を再びレンディングに回して、複利運用をすることも可能だ。
なお、一般的に複利運用をしたい場合は、得られた利息を含めて再度、自分で貸出の手続きをしなければならない。
しかし中には、例えばHashHub Lendingなど、利息を自動的に貸出資産に組み入れて、複利運用をしてくれるプラットフォームもある。
仮想通貨のレンディングのデメリット
一方でレンディングには、次のようなデメリットもある。
レンディングの主なデメリット
- 希望するタイミングで貸し出せるとは限らない
- 分別管理の対象にならない
- 貸出中の価格変動リスクがある
希望するタイミングで貸し出せるとは限らない
レンディングの借り手側は、いつでも無制限に仮想通貨を借りたいと思っているわけではない。
そのためレンディングは、必ずしも貸し手側の望んだ銘柄・数量・タイミングでできるとは限らない。
分別管理の対象にならない
仮想通貨取引所に単に預け入れているだけの保有通貨は、その仮想通貨所の資産と分けて管理される。
一方、レンディングサービスで貸し付けた仮想通貨は、法的な要因で分別管理の対象にならない。
万が一サービスを利用している仮想通貨取引所が経営破綻などに陥った場合に、貸し出した仮想通貨は適切に返却されない可能性があるということだ。
貸出中の価格変動リスクがある
仮想通貨のレンディングサービスは多くの場合、中途解約ができない。
つまり、例えば貸出中に暴落が起きたとしても、売り逃げができないということだ。
また、中には中途解約ができるところもあるが、その場合は手数料の支払いが必要だったり利息収入がゼロになったりと、中途解約をすると相応のペナルティが科せられるケースが多い。
仮想通貨のレンディングが向いている人
ここまで紹介してきたメリット・デメリットも踏まえ、仮想通貨のレンディングは次のような人に向いているサービスだと言えるだろう。
- 長期投資をメインとしている人
- 投資に手間をかけたくない人
- 複利を使って少しずつ資産形成をしていきたい人
仮想通貨のレンディングでは、一定期間(数日から数ヶ月)仮想通貨を貸し出すことになる。
そのため、長期投資をメインとしている人との相性が良い。
また、自分で取引をしたり分析したりする必要がないため、投資の手間をできるだけかけたくない人にも適している。
上記の特徴に自分が当てはまっているなら、先ほど紹介したメリット・デメリットをよく理解した上で、実際にレンディングを試してみるとよいだろう。
レンディングができる仮想通貨取引所
レンディングができる仮想通貨取引所は国内にいくつかあるが、今回はその中から3社をピックアップして、それぞれの特徴を紹介する。
BitTrade
サービス名称 | 貸暗号資産 |
サービスの種類 | 定期募集型 特別募集型 |
対象銘柄 | サービスの種類ごとで異なる |
自動継続の有無 | なし |
中途解約の可否 | 原則不可 |
公式サイト | BitTrade公式サイト |
BitTradeは、国内最多クラスの取扱銘柄数を誇る仮想通貨取引所だ。
レンディングサービス(貸暗号資産)には、定期的に貸し付けの募集がある「定期募集型」と、不定期に募集がかかる「特別募集型」の2種類がある。
定期募集型は、利用するチャンスが多い一方で、利回りはレンディングサービスとしてはありきたりな数値となっている。
一方で特別募集型は、チャンスが限られるものの、年率100%を超えるリターンを得られるものもある。
GMOコイン
サービス名称 | 貸暗号資産 |
サービスの種類 | 貸暗号資産ベーシック 貸暗号資産プレミアム |
対象銘柄* | ベーシック:27種類 プレミアム:3種類 |
自動継続の有無 | なし |
中途解約の可否 | ベーシック:可能 プレミアム:原則不可 |
公式サイト | GMOコイン公式サイト |
GMOコインでは、レバレッジ取引やステーキング、自動積立などサービスが豊富に揃っており、その中の1つにレンディングサービス(貸暗号資産)も用意されている。
レンディングサービスは「貸暗号資産ベーシック」と「貸暗号資産プレミアム」の2種類があり、それぞれの大まかな特徴は以下のとおりだ。
貸暗号資産ベーシックは、人気のアルトコインを含む27種類*の銘柄で、最短1カ月から貸し出しをおこなうことができる。*2024年2月時点
それに対して貸暗号資産プレミアムは、貸し出せる銘柄や貸出数量などの縛りが多いが、より高いリターンを得られるようになっている。
Coincheck
サービス名称 | 貸暗号資産 |
対象銘柄 | Coincheckの取扱銘柄全て |
自動継続の有無 | 自動的に「再度貸出申請」をすることは可能 |
中途解約の可否 | 不可 |
公式サイト | Coincheck公式サイト |
Coincheckのレンディングサービス(貸暗号資産)では、同社で取り扱われているすべての銘柄が貸出の対象となっている。
利回りは最大5.0%であり、得られた利息は、貸し出した仮想通貨の返却時に一括で支払われる。
またCoincheckでは、確実に再度貸出ができるとは限らないが、新規での貸出申請時に設定をしておくと、自動的に再度貸出申請をおこなってくれる。
仮想通貨のレンディングのやり方・始め方
それではここで、仮想通貨のレンディングのやり方を紹介しておこう。
先ほど述べたように、レンディングができるプラットフォームは大きく分けて4種類あり、それぞれでやり方が少しずつ異なるのだが、今回は「BitTrade」を取り上げて国内取引所でのレンディングのやり方を紹介する。
レンディングのやり方
- 仮想通貨取引所で口座を開設
- レンディングの募集状況をチェック
- 仮想通貨を購入
- 数量を決めて貸し出す
仮想通貨取引所で口座を開設
国内取引所でレンディングサービスを利用する際は、取引用の口座が必ず必要になる。
そこでまずは、レンディングサービスを利用している仮想通貨取引所で、口座開設を申し込もう。
BitTradeの場合は無料で口座開設を申し込むことができ、最短で申し込みをしたその日の内に手続きが完了する。
なお、口座開設の詳しい流れについては、以下の記事で画像を交えながら解説しているので参考にしてみてほしい。
レンディングの募集状況をチェック
デメリットでも挙げたとおり、レンディングは望んだ銘柄での貸付募集が常にかかっているとは限らない。
そのため口座開設が完了したら、レンディングのページを開き、募集状況をよく確認しよう。
仮想通貨を購入する
目ぼしい募集が見つかったら、次はレンディングの元手となる仮想通貨を購入しよう。
なおBitTradeの取り扱い銘柄の多くは、BitTradeとユーザーの間で取引する「販売所」と、ユーザー同士で取引できる「取引所」の2種類から選べるようになっている。
取引にかかるコストをできるだけ安く抑えたい場合は、「取引所」を選ぶことをすすめる。
また、販売所と取引所の違いをより詳しく知りたい方は、以下の記事を参照してもらいたい。
数量を決めて貸し出す
仮想通貨を購入したら、あとは数量を決めて貸し出すだけだ。
なお貸し出しを実行する前に、サービスの説明書と約款によく目をとおしておこう。
以上、国内取引所でのレンディングのやり方を紹介した。
ここではBitTradeを例として挙げたが、国内取引所におけるレンディングサービスの利用の流れは、他社でもほぼ同じだ。
やり方を理解できたら、BitTradeなどで口座を開設するところから始めてみてはいかがだろうか。
仮想通貨のレンディングに関するよくある質問
それでは最後に、仮想通貨のレンディングに関してよくある質問を3つ紹介する。
よくある質問
- 仮想通貨のレンディングは安全ですか?
- レンディングではどれぐらい稼げますか?
- レンディングで得た利益に対する税金はどうなりますか?
仮想通貨のレンディングは安全ですか?
仮想通貨のレンディングは基本的には安全なサービスだが、リスクが全くないというわけではない。
例えば、利用するプラットフォームによっては、ハッキングなどの被害を受ける可能性もある。
特にDeFiのプラットフォームは現状、仮想通貨取引所よりもそうした被害に遭うリスクが大きい。
レンディングサービスを利用する際には、プラットフォームの信頼性やセキュリティ、利用規約や契約内容なども、自分でよく確認しておくことが肝要だ。
レンディングではどれぐらい稼げますか?
メリットの解説で述べたようにレンディングのリターンは、貸し付ける銘柄や貸出の期間などで変わるため、一概にどれほど稼げるとは明言できない。
しかし少なくとも、銀行預金や国債などの伝統的な金融商品よりは、高い利息収入を得られるだろう。
レンディングで得た利益に対する税金はどうなりますか?
仮想通貨のレンディングで得た収入は、売買で得る利益と同じく、税法上で「雑所得」として扱われる。
雑所得は年間のトータルが20万円を超えると、確定申告が必要になる。
仮想通貨のレンディングとは?まとめ
今回は仮想通貨のレンディングについて、メリット・デメリットや始め方などを解説した。
この記事のまとめ
- 仮想通貨のレンディングでは、自身の保有銘柄を貸し出して、利息を得られる
- 利回りはさまざまだが、年率100%を超えるリターンを得られるケースもある
- 運用は借り手側がおこなうため、手間や専門知識が不要
- 利息を再投資して、複利運用をすることも可能
一般的に仮想通貨のレンディングでは、伝統的な金融商品よりも高い利率で、リターンを得ることができる。
この記事をとおして興味を持った方は、今回紹介したメリットとデメリットをよく理解した上で、実際にレンディングに挑戦してみてはいかがだろうか。
なお、レンディングサービスを提供する国内取引所の中でもBitTradeは、競合他社より高い利率でのリターンを得られる可能性がある。
気になる方はぜひ、BitTrade公式サイトで詳細をチェックしてみてほしい。