イーサリアムチェーンには、約30種類ものレイヤー2ブロックチェーンが連なっている。
今回取り上げる「Arbitrum(アービトラム)」も、そうしたレイヤー2ブロックチェーンの1つだ。
またArbitrumの独自トークン「ARBトークン」は、レイヤー2ブロックチェーンの各銘柄の中だと、MATICに次いで2番目の規模の時価総額*を誇る。*2024年3月21日時点、CoinMarketCap調べ
本記事ではそんなArbitrumとARBトークンについて、主な特徴や将来性などをわかりやすく解説していく。
見出しテキスト
- ArbitrumとARBトークンの特徴
- ARBトークンのこれまでの値動き
- ArbitrumとARBトークンの将来性
- ARBトークンの価格予想
- ARBトークンを買える国内の仮想通貨取引所
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目次
Arbitrum/ARBトークンとは?
名称 | ARBトークン |
シンボル・通貨単位 | ARB |
基盤のチェーン | Arbitrum |
価格* | 1.75ドル/ARB |
時価総額ランキング* | 27位 |
上場先 | OKJ bitbank Binance Japan |
Arbitrum(アービトラム)は、イーサリアムチェーンとつながっているレイヤー2ブロックチェーンの1つだ。
イーサリアムチェーンの負荷軽減を目的として、2021年8月にローンチされた。
後ほどくわしく紹介するがArbitrumのエコシステムは、
- Arbitrum One(メインチェーン)
- Arbitrum Nova(サブチェーン)
- Orbitチェーン(ツールで開発できるL2・L3チェーン)
によって構成されている。
またArbitrumは、「Arbitrum DAO」によって分散型(非中央集権型)の運営がなされている。
ガバナンストークンである「ARBトークン」を保有すれば、運営の意思決定に参加することが可能だ。
ARBトークンは、2023年8月にOKJから、国内市場への初上場を果たした。
また2024年3月時点では、bitbankとBinance Japanも、ARBトークンを取り扱っている。
Arbitrum/ARBトークンの特徴
さて、ArbitrumおよびARBトークンは、次のような特徴を有している。
主な特徴
- イーサリアムのL2チェーン
- Arbitrum OneとArbitrum Novaがある
- レイヤー3ブロックチェーンをつくれる
- ARBトークンはガバナンストークン
イーサリアムのL2チェーン
前述のとおりArbitrumは、イーサリアムチェーンのレイヤー2(L2)ブロックチェーンの1つである。
イーサリアムチェーンの負荷軽減および処理能力向上を主たる目的として、開発された。
ArbitrumはDApps(分散型アプリ)の稼働レイヤーとして機能し、イーサリアムチェーンの負荷軽減に貢献している。
また、DAppsでおこなわれた取引のデータを個別に処理するのではなく、ある程度の数をひとまとめにしてイーサリアムに送る(ロールアップという)ことで、データの処理効率を高めている。
Arbitrum OneとArbitrum Novaがある
Arbitrumには、メインチェーンの「Arbitrum One」と、サブチェーンの「Arbitrum Nova」がある。
Arbitrum Oneは、先ほど紹介した「ロールアップ」という技術を採用している。
一方でArbitrum Novaは、利用コストの削減に重点が置かれた「Arbitrum AnyTrust」という技術を基盤にしている。
そうした背景からArbitrum Novaは、トランザクションの頻度が多いNFTゲームやSNSアプリの開発基盤として用いられている。
レイヤー3ブロックチェーンをつくれる
2023年6月にArbitrumの開発チームは、独自ブロックチェーンを開発できるツールキット「Arbitrum Orbit」をローンチした。
Arbitrum Orbitでは以下の図のように、
- イーサリアムとつながるレイヤー2ブロックチェーン
- Arbitrum OneもしくはNovaにつながるレイヤー3ブロックチェーン
といった、2パターンの独自ブロックチェーン(どちらもOrbitチェーンという)をつくることができる。
また、Orbitチェーンは柔軟性・拡張性に優れており、前述の「ロールアップ」や「Arbitrum AnyTrust」といったArbitrumの技術を活用しつつ、開発者ごとの目的に合った環境を構築できるようになっている。
ARBトークンはガバナンストークン
Arbitrumは、DAOをとおして分散型(非中央集権型)の運営がなされている。
ガバナンストークンとして「ARBトークン」を発行しており、その保有者は投票をとおして、Arbitrumの運営に参加することができる。
ちなみにレイヤー2ブロックチェーンの中には、例えばPolygonチェーンなど、独自の仮想通貨をガス代(ネットワーク手数料)の支払い手段に用いているところもある。
一方でArbitrumエコシステムでのガス代の支払いには、メインチェーン(イーサリアムチェーン)と同じく、イーサリアムが用いられている。
ARBトークンはガス代の支払いに使えないので、注意が必要だ。
Arbitrum/ARBトークンの値動き
それではここで、ARBトークンの値動きを確認しておこう。
リアルタイムの値動き
まず、リアルタイムの値動きは以下のチャートのとおりだ。
記事執筆時点までの値動き
次にARB/USDチャートで、市場へ上場した2023年3月末から、本記事執筆時点(2024年3月末)までの値動きをおさらいしておこう。
ARBトークンは、エアドロップを経て2023年3月末に市場への上場を果たした。
また、上場からしばらくは下落基調となっていたが、2023年終盤に上昇に転じ、史上最高値を更新している。
この高騰の主要因は、仮想通貨市場全体が活況になってきたことだ。
次のチャートは、記事執筆時点から直近1年*における市場全体の時価総額推移を示しているのだが、これを見ると2023年10月末頃から時価総額が右肩上がりで増えていることがわかる。*2023年3月末~2024年3月末
このように仮想通貨市場が活気づくのに合わせて、ARBトークンも大きく飛躍することとなった。
この上昇トレンドに乗りたい方は、ぜひ今からでもOKJなどをとおして、ARBトークンへの投資にトライしてみてはいかがだろうか。
Arbitrumの将来性に関わるポイント
続いて以下の3つの要素から、ArbitrumおよびARBトークンの将来性を考察してみよう。
将来性に関わる注目要素
- Orbitチェーンが増えていく見込み
- L2チェーン間の競争に注目
- イーサリアムの動向にも注目
Orbitチェーンが増えていく見込み
前述のとおりArbitrumの開発チームは、2023年6月にブロックチェーンの開発キット「Arbitrum Orbit」をローンチした。
そのキットでつくれるOrbitチェーンは、今後少しずつ増えていくと見られている。
またOrbitチェーンが増えて、Arbitrumのエコシステムが拡大していけば、自ずとARBトークンの実需も増していくはずだ。
L2チェーン間の競争に注目
Arbitrumのようなイーサリアムチェーンにつながるレイヤー2(L2)ブロックチェーンは、2024年3月時点で約30種類存在している。
それらのL2ブロックチェーン同士で相互運用を目指す動きもあるが、一方で言うまででもなく、市場シェアの奪い合いは避けられない。
そのためARBトークンに投資するなら、Arbitrumと競合のL2ブロックチェーンとの相対的な位置関係の変化にも注目していきたいところだ。
例えば、ネイティブトークンの時価総額ランキングは、競合と比較する際の指針の1つになるだろう。
ちなみに2024年3月時点だと、ARBトークンはL2ブロックチェーンのネイティブトークンの中で、MATICに次ぐ2番目の規模を誇っている。
イーサリアムの動向にも注目
Arbitrumはイーサリアムチェーンとつながっており、ARBトークンの値動きもイーサリアムと相関関係を示すことが多い。
以下のチャートは、直近1年(2023年3月末~2024年3月末)のARBトークンとイーサリアムの値動きを重ね合わせたものだが、これを見ると相関関係があることは一目瞭然だ。
したがってARBトークンに投資する際は、イーサリアムチェーンの動向も注意深く見ておくべきだろう。
Arbitrum/ARBトークンの価格予想
仮想通貨のデータアグリゲーターの中には、さまざまな銘柄の価格予想を発信しているところもある。
今回はその中の1つ「DigitalCoinPrice」から、ARBトークンの価格予想を紹介する。
DigitalCoinPriceにおけるARBトークンの今後10年の価格予想は、以下のとおり。
年 | 予想最低価格 | 予想平均価格 | 予想最高価格 |
---|---|---|---|
2024 | $3.56 | $6.60 | $8.65 |
2025 | $8.50 | $9.87 | $10.15 |
2026 | $11.65 | $13.81 | $13.90 |
2027 | $15.22 | $16.58 | $17.68 |
2028 | $15.22 | $16.58 | $17.68 |
2029 | $18.79 | $21.24 | $21.61 |
2030 | $26.69 | $28.84 | $29.50 |
2031 | $38.55 | $40.88 | $41.45 |
2032 | $54.38 | $56.14 | $56.94 |
2033 | $74.17 | $75.80 | $77.06 |
参考までに、ARBトークンの本記事執筆時点での価格と、史上最高値も示しておこう。
- 本記事執筆時点での価格:1.75ドル(2024年3月16日)
- 史上最高値:2.40ドル(2024年1月12日)
DigitalCoinPriceは、今後ARBトークンが堅調に値上がりしていくと予想している。
もちろんこれはあくまで予想であり、未来を確約するものではない。
だが先ほど紹介したOrbitチェーンの拡充など、Arbitrumの高い将来性を鑑みると、十分に起こり得る事象だと言えるだろう。
Arbitrumに関心があるなら、こうした価格予想も参考にしつつ、将来性を見越してARBトークンへの投資にチャレンジしてみてはいかがだろうか。
ARBトークンを買える仮想通貨取引所
2024年3月時点でARBトークンは、
の国内3社に上場している。
またこれらの中でもイチオシは、OKJだ。
取引の種類 | 現物取引(販売所・取引所) |
取扱銘柄* | BTC、ETH、ADA、APE、APT、ARB、ASTR、AVAX、BAT、BCH、DAI、DEP、DOGE、DOT、EFI、ENJ、ETC、FIL、FNCT、IOST、IOTX、KYAY、LSK、LTC、MASK、MATIC、MKR、OAS、OKB、PLT、QTUM、SAND、SHIB、SOL、SUI、TRX、XLM、XRP、XTZ、ZIL、OP、NEO、TON 【全43種類】 |
取引コスト (BTC/JPYの場合) | 現物取引(販売所) ⇒ 無料、スプレッドあり 現物取引(取引所) ⇒ Maker ~0.07%、Taker ~0.14% |
仮想通貨の入出金手数料 | 入金:無料、ガス代は自己負担 出金:銘柄ごとで異なる |
その他のサービス | ステーキング Flash Deals 積立 API |
OKJの特長
- 取扱銘柄数が国内でトップクラス
- マーケットの流動性が高く、安定した取引が可能
- 積立やステーキングなど、サービスが充実している
OKJは、グローバルにサービスを展開するOKグループ傘下の仮想通貨取引所だ。
ARBトークンを含めて国内最多クラスの38種類もの仮想通貨を取り扱っており、その豊富な銘柄をリーズナブルな手数料で取引することができる*。*現物取引(取引所)を利用した場合
また「Flash Deals」という高利回りの運用サービスを利用できるのも、大きな魅力だ。
口座は無料でつくれるので、まだ使ったことがなければぜひ、この機会にOKJの利用を検討してみてほしい。
Arbitrum/ARBトークンに関するQ&A
それでは最後に、ArbitrumおよびARBトークンに関してよくある質問を3つ、紹介しておく。
よくある質問
- ArbitrumにはどのようなDAppsがありますか?
- 仮想通貨取引所で買ったイーサリアムをガス代の支払いに使えますか?
- Arbitrumの創設者はだれですか?
ArbitrumにはどのようなDAppsがありますか?
Arbitrumでは、DEX(分散型取引所)やNFTゲームなど、ジャンルを問わずさまざまなDApps(分散型アプリ)が稼働している。
また、Arbitrumのポータルにアクセスすれば、稼働中のDAppsを一覧でチェックすることができる。
仮想通貨取引所で買ったイーサリアムをガス代の支払いに使えますか?
国内取引所で買えるイーサリアムは、基本的にイーサリアムチェーンを基盤としたものだ。
Arbitrumを基盤としたものではないため、そのままだとArbitrumでのガス代支払いには使えない。
Arbitrumで使うには、Arbitrum Portalなどのブリッジサービスを使い、手持ちのイーサリアムをイーサリアムチェーン上からArbitrumに移し替える必要がある。
Arbitrumの創設者はだれですか?
Arbitrumは、ニューヨークを拠点とするブロックチェーン開発企業「Offchain Labs」によって開発された。
Arbitrum/ARBトークンとは?まとめ
今回はArbitrumとARBトークンについて、その特徴や将来性などを解説した。
この記事のまとめ
- Arbitrumは、イーサリアムチェーンのL2ブロックチェーンの1つ
- 「Arbitrum One」と「Arbitrum Nova」の2種類のネットワークがある
- 「Arbitrum Orbit」を使って、L3ブロックチェーンをつくれる
- ARBトークンの時価総額は、L2チェーンの独自通貨の中で2番目*の規模を誇る
*2024年3月下旬時点
Arbitrumは、イーサリアムチェーンの負荷軽減を目的としてつくられた、レイヤー2ブロックチェーンの1つだ。
独自のブロックチェーン(Orbitチェーン)の開発が可能で、拡張性にも優れている。
そんなArbitrumに将来性があると感じた方は、ぜひOKJをとおして、ARBトークンに投資してみてはいかがだろうか。