DEX(分散型取引所)は今や、通常の仮想通貨取引所に引けを取らないほど、仮想通貨投資家にとって欠かせない存在となっている。
そうした流れを生み出したDEXの1つが、今回取り上げる「Uniswap(ユニスワップ)」だ。
Uniswapは2018年に生まれたDEXであり、DEXの代表格の1つとして、長らく多くの投資家に親しまれている。
本記事ではそんなUniswapについて、主な特徴や将来性、使い方などをわかりやすく解説していく。
この記事からわかること
- Uniswapの基本情報、主な特徴
- UNIトークンのこれまでの値動き
- Uniswapの将来性
- Uniswapの基本となる使い方
Uniswap(イーサリアムチェーンのUniswap)を利用する場合は、ガス代(ネットワーク手数料)の支払い手段やスワップの元手として、仮想通貨イーサリアムが必須だ。
イーサリアムは大抵の国内取引所で取り扱われているが、その中でもDMM Bitcoinを使ってイーサリアムを用意すれば、ウォレットへの送金時に手数料を負担しなくて済む。
Uniswapに限らずDEXやDeFiプロトコルに興味がある方は、それらとの相性が良いDMM Bitcoinのことも、ぜひこの機会にチェックしてみてほしい。
DMM Bitcoinの特長
- 取扱銘柄数が国内最多クラス
- 「BitMatch注文」で取引コストを安く抑えられる
- 仮想通貨の送金手数料が無料
- 取引アプリは、初心者でも使いやすいモードへの切り替えも可能
目次
Uniswap(ユニスワップ)とは?
名称 | Uniswap(ユニスワップ) |
主なサービス | 仮想通貨のスワップ(交換) NFTマーケットプレイス NFTのデータアグリゲーター |
ローンチ時期 | 2018年11月 |
基盤のブロックチェーン | イーサリアムチェーン Polygonチェーン Arbitrumチェーン 他 |
サイトURL | https://uniswap.org |
Uniswap(ユニスワップ)は、2018年にイーサリアムチェーンを基盤として開発されたDEX(分散型取引所)だ。
Uniswapでは、不特定多数のユーザーが預け入れた仮想通貨で構成される流動性プールを介し、第三者の仲介を受けずに仮想通貨のスワップ(交換)をおこなうことができる。
また流動性の提供者には、その見返りとしてインセンティブが支払われる。
ユーザー登録などは不要で、MetaMaskなどのウォレットをつなげば、年齢や国籍、資産状況などに関係なく誰でも利用が可能だ。
また、Uniswapは2020年にガバナンストークンの「UNIトークン」をローンチし、多くのユーザーがUniswapの運営に関与できるようになっている。
Uniswap(ユニスワップ)の特徴
さて、DEXの代表格であるUniswapは、次のような特徴を有している。
主な特徴
- オープンソースのDEX
- AMMを採用している
- 取扱銘柄が豊富
- 複数のブロックチェーン上で稼働している
- ガバナンストークンのUNIトークンを発行している
- Uniswap Walletも手がけている
- NFTの売買も可能
オープンソースのDEX
前述のとおりUniswapは2018年11月にローンチされたDEXであり、古参でありながら今も高い人気を誇っている。
例えば、仮想通貨のデータアグリゲーター「CoinMarketCap」を用いてイーサリアムチェーン上のDEXの取引高(24時間あたりの取引高)を見比べてみると、Uniswapは堂々のトップに立っており、その人気の高さが伺い知れる。
また、Uniswapはオープンソースのプロトコルであり、Uniswapのソースコードを模倣して、「SushiSwap(スシスワップ)」や「PancakeSwap(パンケーキスワップ)」などのさまざまなDEXが開発された。
性能面ではより優れた部分もある、そうした後発のDEXを抑えて、Uniswapはトップクラスの人気をキープし続けている。
AMMを採用している
AMM(Automated Market Maker/自動マーケットメーカー)とは、あらかじめ与えられたルールに基づいて資産の価格を決めるプロトコルのことだ。
AMMを採用しているUniswapでの取引は、ユーザー同士の1対1のマッチングでおこなうのではなく、流動性プールとの間でおこなわれる。
また、流動性プールの需給に基づきAMMで自動的に取引価格が決められるため、Uniswapでは取引に仲介者を必要としない。
取扱銘柄が豊富
Uniswapには、仲介者や中央集権的な管理者がいない。
そうした背景から、Uniswapでは新規銘柄の上場審査がなく、だれでも容易に新しい仮想通貨(ERC20トークン)をUniswapへと上場させられる。
したがってUniswapでは、メジャーなものからマイナーなものまで、豊富な銘柄が揃っている。
また、取引には流動性プールを用いるため、マイナーな銘柄であっても取引(スワップ)が成立しやすい。
複数のブロックチェーン上で稼働している
誕生当初、Uniswapはイーサリアムチェーンのみを基盤としていた。
しかし本記事執筆時点(2023年8月上旬)では、以下の8つのブロックチェーン上で稼働しており、ユーザビリティが向上している。
基盤のブロックチェーン
- イーサリアムチェーン
- Polygonチェーン
- Arbitrumチェーン
- Optimismチェーン
- BNBチェーン
- Avalancheチェーン
- Celoチェーン
- Baseチェーン
ガバナンストークンのUNIトークンを発行している
2020年9月にUniswapは、独自のガバナンストークン「UNIトークン」をローンチした。
UNIトークンの保有者は、Uniswapの運営に関するプロポーザル(提案)に対し、票を投じて意思決定に関わることができる。
ちなみにUNIトークンは、データアグリゲーターのCoinMarketCapによると、時価総額ランキングで23位(2023年8月上旬時点)にランクインしている。
ユースケースが限られているにもかかわらず、時価総額ランキングの上位に位置しているということは、それだけ投資対象として大きな需要を有していると言えるだろう。
Uniswap Walletも手がけている
Uniswapには、独自のウォレットアプリ「Uniswap Wallet」がある。
Uniswap Walletはさまざまな仮想通貨を管理できるだけでなく、ブラウザ上のUniswapのように、イーサリアムチェーンやPolygonチェーンなどを基盤としたスワップをおこなうことができる。
なお、現状Uniswap WalletはiOS版のみであり、Android端末では使えない。
NFTの売買も可能
Uniswapには、2022年11月にNFTマーケットプレイス兼NFTアグリゲーターが実装されている。
データアグリゲーターの機能を備えているため、他のNFTマーケットプレイス(OpenSeaやLooksRareなど)での取引データを集約・分析しつつ、より有利な価格でのNFTの売買が可能だ。
UNIトークンの値動き
ここで参考までに、Uniswapのガバナンストークン「UNIトークン」のこれまでの値動きを紹介しておこう。
次のUNI/USDチャートは、UNIトークンがローンチされた2020年9月から本記事執筆時点(2023年8月上旬)までの値動きを示している。
2020年9月のローンチ当初、仮想通貨市場は非常に活況だった。
さまざまな銘柄が物色される中で、誕生から間もないUNIトークンにも白羽の矢が立ち、UNIトークンは2021年前半に大きな高騰を見せた。
ところが当時の仮想通貨市場の好景気はバブルのようなもので、仮想通貨市場全体でバブルが弾けると、例に漏れずUNIトークンの価格も暴落していった。
ひとしきり価格を下げ、2022年6月以降は現在まで、2020年9月のローンチ時の価格付近で踏みとどまってはいるものの、復調の兆しは今のところ感じられない。
Uniswap(ユニスワップ)の将来性に関わるポイント
続いては以下の3つの要素から、Uniswapの将来性を考察してみよう。
今後に関わる注目要素
- 先行者利益を有している
- UniswapXが実装された
- 将来的にV4へとバージョンアップされる予定
先行者利益を有している
Uniswapは古参のDEXであり、後発のDEXにはUniswapよりも性能面で優れた部分を持つものが数多くある。
にもかかわらず、先行者利益を持つUniswapは、現在までDEXでの人気上位を維持し続けている。
また、流動性プールを用いるDEXは、ユーザーが多いほど取引が安定するという性質があるため、多くのユーザーを抱えるUniswapには必然的に新規ユーザーも集まりやすい。
こうした背景から、今後もUniswapの市場シェアが大きく損なわれる可能性は低いと言えるだろう。
UniswapXが実装された
Uniswapはアップデートが盛んにおこなわれており、2023年7月には新たなプロトコル「UniswapX」が実装された。
UniswapXは任意で使えるルーティングプロトコルで、利用するとスワップの最適な経路を算出してくれる。
また、UniswapXではルーティングを新たなUniswapエコシステムへの参加者「フィラー」に委託しており、スワップのガス代(ネットワーク手数料)はそのフィラーが負担してくれるため、スワップを利用するユーザーはガス代を支払わなくて済む。
今回は直近のアップデートで実装されたUniswapXを取り上げたが、こうしたアップデートによって今後も利便性が向上していけば、Uniswapはさらに地盤を盤石のものとしていくだろう。
将来的にV4へとバージョンアップされる予定
Uniswapはこれまで2度のバージョンアップがおこなわれており、現在はV2(バージョン2)とV3が稼働している。
また、2023年6月に新バージョンの「Uniswap V4」が開発中であることが発表された。
V4はカスタマイズ性とガス効率の向上がテーマとなっており、多くのユーザーから期待を寄せられている。
V4のローンチは、2023年9月に予定されているイーサリアムの大型アップデート「Cancun」実施後とのことで、V4の性能次第では新規ユーザーの確保にもつながっていくことだろう。
Uniswap(ユニスワップ)の始め方・使い方
それではここで、Uniswapの使用方法、特にUniswapを使うための下準備の部分を紹介しておこう。
Uniswapは複数のブロックチェーン上で稼働しているが、今回はイーサリアムチェーン上のUniswapを使うという前提で解説していく。
また、アプリ版(Uniswap Wallet)ではなくブラウザ版を取り上げる。
Uniswapの使用方法
- 国内取引所でイーサリアムを用意する
- ウォレットを用意する
- Uniswapとウォレットを接続する
- ネットワークを選択する
- イーサリアムを元手にスワップする
国内取引所でイーサリアムを用意する
イーサリアムチェーン上のUniswapは、スワップなどをおこなう際、イーサリアムでネットワーク手数料(ガス代)を支払うことになる。
またイーサリアムは、スワップの元手にもなる。
そこでまずは、いずれかの国内取引所でイーサリアムを調達しよう。
イーサリアムは大抵の国内取引所で買えるが、その中でもUniswapなどのDEXとの併用にうってつけなのは「DMM Bitcoin」だろう。
DMM Bitcoinの特長
- 取り扱い銘柄数が国内最多クラス(2023年8月時点で27種類)
- オリジナルの注文方法「BitMatch注文」を使って、取引コストを安く抑えられる
- 仮想通貨の送金手数料が無料
DMM Bitcoinなら、購入したイーサリアムをウォレットへ送る際に、送金手数料が発生しない。
また、オリジナルの注文方法「BitMatch注文」を使えば、イーサリアムを購入する際の取引コストを安く抑えられる。
まだ口座をお持ちでないなら、この機会にDMM Bitcoinのこともぜひチェックしてみてほしい。
ウォレットを用意する
冒頭に述べたようにUniswapは、ウォレットを接続するだけでだれでも利用できるようになっている。
そこで続いては、Uniswapに対応したウォレットを用意しよう。
対応ウォレットは複数あり、どれを使うべきか迷った場合は、ポピュラーで汎用性がある無料のウェブウォレット「MetaMask」を用意するとよいだろう。
MetaMaskの詳しい特徴や入手方法については、以下の記事で詳しく解説している。
まだお持ちでない方は、ぜひ参考にしてもらいたい。
また、ウォレットを用意できたら、そのウォレットのアドレス宛に国内取引所からイーサリアムを送金しておこう。
Uniswapとウォレットを接続する
イーサリアムとウォレットが揃ったら、次はそのウォレットとUniswapを接続しよう。
Uniswapのサイトにアクセスし、トップ画面にある「始めましょう」と書かれたボタンをクリックすると、スワップ用の画面に遷移する。
次にスワップ用の画面で「ウォレットに接続」をクリックすると、ウォレットの選択画面が表示されるので、その中から自身が使用しているウォレットを選択しよう。
すると、自動的に自身のウォレットが起動し、Uniswapとの接続の承認を求められる。
その要求に応じれば、接続の手続きは完了だ。
ネットワークを選択する
繰り返しになるが、Uniswapは複数のブロックチェーンを基盤としている。
イーサリアムチェーン上のUniswapを利用したい場合は、画面上部のアイコンをクリックし、基盤のブロックチェーンをイーサリアムチェーンに設定しておこう。
イーサリアムを元手にスワップする
下準備は以上で、まずはイーサリアムを使ってスワップをやってみよう。
上部メニューから「スワップ」を選択し、以下の画面において銘柄と数量を設定すれば、お手軽にイーサリアムを他の仮想通貨へとスワップすることができる。
またスワップをとおして、2つ以上の仮想通貨を用意できたら、流動性の提供などにもトライしていくとよいだろう。
以上、Uniswapの使い方の基礎の部分を紹介した。
御覧のとおりUniswapは、仕組みとUIデザインが非常にシンプルで、直感的に操作できる。
興味を持った方は、まずDMM Bitcoinなどでイーサリアムを用意するところから、始めてみてほしい。
Uniswap(ユニスワップ)に関するよくある質問
最後に、Uniswapについてよくある質問を3つ紹介しておく。
よくある質問
- Uniswapの開発者はだれですか?
- Uniswapは日本語に対応していますか?
- Uniswap WalletにPC版はありますか?
Uniswapの開発者はだれですか?
Uniswapは、エンジニアのヘイデン・アダムス氏の手によって、2018年11月に開発・ローンチされた。
また現在は、「Uniswap Labs」が開発・アップデートをおこなっている。
Uniswapは日本語に対応していますか?
日本においてUniswapは、英語表記と日本語表記を自由に切り替えられる。
そのため英語が不得手な方でも、ストレスなくUniswapを使うことができる。
Uniswap WalletにPC版はありますか?
今のところUniswap Walletは、iOS版のスマホ・タブレットアプリのみであり、PC版はリリースされていない。
Uniswap(ユニスワップ)とは?まとめ
今回はDEXの1つであるUniswapについて、特徴や使い方などを解説した。
この記事のまとめ
- Uniswapは、2018年に誕生したDEX
- 流動性プールを用いて、第三者の仲介を受けずに仮想通貨のスワップができる
- 2020年にはガバナンストークン「UNIトークン」がローンチされた
- 2023年9月に新バージョン「Uniswap V4」がローンチされる予定
Uniswapは、イーサリアムチェーンやPolygonチェーンなど、複数のブロックチェーン上で稼働しているDEXだ。
多機能とは言えないが必要十分な機能は揃っており、シンプルで使いやすい。
またアクティブユーザーが多く、取引の安定性が高い点も魅力となっている。
興味がある方は、DMM Bitcoinなどでイーサリアムを用意してから、実際にUniswapに触れてみてはいかがだろうか。