今回取り上げるFiNANCiE(フィナンシェ)は、「トークン発行型」のクラウドファンディングプラットフォームだ。
日本発祥のプラットフォームであり、プロサッカー選手の本田圭佑氏や実業家の箕輪厚介氏など、錚々たる顔ぶれがアドバイザーを務めていることでも知られている。
またFiNANCiEは、2023年にCoincheckのIEO(仮想通貨取引所がおこなうプレセール)で、独自トークンの「フィナンシェトークン(FNCT)」を販売して話題を呼んだ。
本記事ではそんなFiNANCiEとフィナンシェトークンについて、特徴や将来性などをわかりやすく解説していく。
この記事からわかること
- FiNANCiE/フィナンシェトークンの基本情報
- FiNANCiE/フィナンシェトークンの主な特徴
- フィナンシェトークンの値動き
- FiNANCiE/フィナンシェトークンの将来性
- フィナンシェトークンを買える仮想通貨取引所
Coincheckなら、リーズナブルな手数料*でフィナンシェトークンを買える。*現物取引(取引所)を利用した場合
また、自動積立やレンディングなどのサービスを使い、自身の方針に合った方法でフィナンシェトークンを運用することもできる。
口座をまだお持ちでないなら、ぜひこの機会にCoincheckのこともチェックしてみてほしい。
Coincheck の特長
- 500円から仮想通貨を買える
- ビットコインの取引手数料が無料*
- 裁量取引以外のサービスも充実
- NFTの取引も可能(Coincheck NFT)
- 未上場銘柄や新規NFTを買える(IEO/INO)
*取引形式で「取引所」を選択した場合
目次
FiNANCiE/フィナンシェトークンとは?
名称 | フィナンシェトークン |
シンボル・通貨単位 | FNCT |
ローンチ時期 | 2023年3月 |
上場先 | Coincheck OKJ |
サイトURL | https://fnct.xyz/ https://financie.jp/ https://www.corp.financie.jp/ |
FiNANCiE(フィナンシェ)は、ブロックチェーン技術を用いたクラウドファンディングのプラットフォームだ。
スポーツクラブやクリエイターは独自のトークン(コミュニティトークンという)を発行し、それを販売することで、ファン・サポーターから金銭的な支援を受けることができる。
また支援した側は、支援先からさまざまな特典をもらえる。
「フィナンシェトークン」はこのFiNANCiEのプラットフォームトークンであり、プラットフォームの運営に関わるさまざまな用途に用いられている。
ちなみにフィナンシェトークンは、2023年にIEO(仮想通貨取引所がおこなうプレセール)を経て、Coincheckに上場した。
また2024年5月時点では、OKJもフィナンシェトークンを取り扱っている。
FiNANCiE/フィナンシェトークンの特徴
さてFiNANCiEおよびフィナンシェトークンには、次のような特徴を有している。
主な特徴
- 好きなスポーツクラブなどを支援できる
- コミュニティの運営に参加できる
- FNCTが複数のユーティリティを持つ
- FNCTのステーキングで稼げる
好きなスポーツクラブなどを支援できる
前述のとおりFiNANCiEは、ブロックチェーン技術を用いた次世代型のクラウドファンディングのプラットフォームだ。
スポーツクラブやクリエイターは、FiNANCiE内で独自のコミュニティをつくり、「コミュニティトークン(CT)」を発行する。
またそのコミュニティトークンをファンやサポーターに買ってもらうことで、金銭的な支援を受けることができる。
一方、コミュニティトークンを買ったファン・サポーター側は、支援した相手からさまざまな特典をもらえる。
特典の例
- コレクションカード(二次売買可能)
- オリジナルグッズ
- オリジナルグッズの抽選への参加権
- イベントへの参加権
コミュニティトークンを売ることも可能
コミュニティトークンは、需給の変化に合わせて日々価格が変動する。
またコミュニティトークンは、買うだけでなく売ることもできる。
そのため、保有後にコミュニティトークンの価格が上がっていれば、売って売買差益を得ることも可能だ。
コミュニティの運営に参加できる
コミュニティトークンの保有者は、参加したコミュニティの運営方針やイベント、グッズなどを決めるさまざまな投票に参加することができる。
また、投票での意思決定に対する影響力は、言わずもがなトークンの保有数が多いほど大きくなる。
FNCTが複数のユーティリティを持つ
FiNANCiEには、スポーツクラブやクリエイターが発行するコミュニティトークン(CT)とは別に、「フィナンシェトークン(FNCT)」というプラットフォームトークンが存在する。
その主たる目的は、以下の2つだ。
フィナンシェトークンの目的
- コミュニティの活動を活性化させる潤滑油となること
- 流動性を高め、エコシステムの拡大に貢献すること
また、それらの目的を果たすためフィナンシェトークンには、以下のようにさまざまなユーティリティが付与されている。
主なユーティリティ
- ガバナンスへの参加権
- コミュニティトークンの購入手段
- 保有数に応じた特典を受けられる
- 任意のコミュニティへの寄付手段
- インセンティブの支払い手段
- ネットワークの保全手段
FNCTのステーキングで稼げる
FiNANCiEはPolygonチェーンを基盤としており、同チェーンのコンセンサスアルゴリズム「プルーフ・オブ・ステーク(PoS)」によってセキュリティを担保されている。
またフィナンシェトークンの保有者は、セキュリティ維持に貢献(=ステーキング)することで、インセンティブを得ることができる。
なおステーキングのことは、以下の記事で別途解説している。
そもそもステーキングが何なのかよくわからないという方は、そちらを参照してもらいたい。
フィナンシェトークンの値動き
ここで、フィナンシェトークンの値動きを確認しておこう。
リアルタイムの値動き
まず、リアルタイムの値動きは以下のとおりだ。
2024年2月末までの値動き
次にFNCT/USDチャートで、海外市場への上場を果たした2023年4月から、記事執筆時(2024年2月末)までの値動きをおさらいしていこう。
2023年中のフィナンシェトークンは、0.001ドル~0.003ドル程度のレンジの中で推移していた。
ところが2024年2月中旬に突如として高騰し、大幅に高値を更新している。
この高騰の主要因は、2月13日にCoincheckの販売所*で、フィナンシェトークンの取り扱いが開始されたことだと見られている。*仮想通貨取引所とユーザーの間で取引する取引形式のこと
これまでCoincheckのフィナンシェトークンは、取引所のみ*での取り扱いとなっていた。*仮想通貨取引所のユーザー間で取引する取引形式のこと
しかし、販売所でより手軽に売買できるようになり、またその出来事が投資家から好感され、短期的な高騰につながったようだ。
このように現状のフィナンシェトークンを見ると、価格が上がり過ぎているように感じるかもしれない。
しかしフィナンシェトークンはそもそも歴史が浅い銘柄であり、今後さらに値上がりしていく可能性は十分にある。
上昇の波に乗りたい方はぜひ、Coincheckを使ってフィナンシェトークンを買ってみてはどうだろうか。
将来性に関わる注目ポイント
続いて以下の3つの要素から、FiNANCiEおよびフィナンシェトークンの将来性を考察してみよう。
今後に関わる注目要素
- グローバル版のローンチを計画中
- 独自ブロックチェーンへの移行を計画中
- 上場先が増える可能性がある
グローバル版のローンチを計画中
FiNANCiEは、株式会社フィナンシェが手がける日本発祥のプラットフォームであり、2024年2月時点では日本のみでサービスを提供している。
だがロードマップによると、将来的にはグローバルにサービスを展開することも計画しているようだ。
グローバル版FiNANCiE(FiNANCiE Ver.2)が登場し、海外でユーザーを上手く獲得できれば、フィナンシェトークンの需要も自ずと増していくだろう。
独自ブロックチェーンへの移行を計画中
ロードマップによるとグローバル版リリースのさらに先の計画になっているのだが、FiNANCiEの開発チームは、将来的に独自ブロックチェーンを開発する計画を立てている。
今のところ不透明な部分が多いのだが、独自ブロックチェーンが実現すれば、そのネイティブトークンはフィナンシェトークンになる予定だという。
つまりフィナンシェトークンのユーティリティが増え、エコシステム内での重要性が増すということだ。
上場先が増える可能性がある
FiNANCiEは歴史の浅いプロダクトということもあり、今のところは国内・海外ともに、フィナンシェトークンの上場先が限られている。
しかし将来、計画通りにグローバル版が登場すれば、特に海外で必要に駆られて上場先が増えていくだろう。
上場先が増えれば、市場での流動性が向上し、値動きの安定性が増していくはずだ。
また、新規上場の話題が投資家に好感され、短期的な価格高騰につながっていくかもしれない。
フィナンシェトークンを買える仮想通貨取引所
繰り返しになるが2024年5月時点でフィナンシェトークンは、国内だと「Coincheck」と「OKJ」の2社に上場している。
ここではその2社の概要や特徴を紹介していく。
Coincheck
取引の種類 | 現物取引(販売所) 現物取引(取引所) |
取扱銘柄* | APE、AVAX、AXS、BC、BCH、BRIL、BTC、CHZ、DOT、ETH、ETC、LSK、XRP、XEM、LTC、MONA、XLM、QTUM、BAT、IOST、ENJ、PLT、SAND、FNCT 、LINK、MKR、DAI、MATIC、IMX、WBTC、SHIB 【全31種類】 |
取引コスト (BTC/JPYの場合) | 現物取引(販売所) ⇒ 無料、スプレッドあり 現物取引(取引所) ⇒ Maker・Takerともに無料 |
仮想通貨の入金手数料 | 無料、ガス代は自己負担 |
仮想通貨の出金手数料 (BTCの場合) | 0.0005~0.016BTC* *ガス代の変動に合わせて変動 |
その他のサービス | Coincheckつみたて(自動積立) 貸暗号資産サービス ステーキングサービス* Coincheck IEO Coincheck INO Coincheck NFT Coincheckでんき Coincheckガス *β版、一時停止中 |
Coincheck の特長
- 500円から仮想通貨を購入できる
- ビットコインの取引手数料が無料*
- 裁量取引以外のサービスも充実
- NFTの取引も可能(Coincheck NFT)
- 新規NFTを優先的に買える(Coincheck INO)
*取引形式で「取引所」を選択した場合
Coincheckでは、フィナンシェトークンを含めて30種類*の銘柄が揃っている。*2024年6月時点
また前述のとおり2024年2月13日から、フィナンシェトークンを「販売所」と「取引所」の2種類の方法で取引できるようになった。
他にも自動積立やレンディングなどのサービスが揃っており、フィナンシェトークンに限らずさまざまな銘柄を、自身の方針に合わせて運用できる環境が整っている。
OKJ
取引の種類 | 現物取引(販売所・取引所) |
取扱銘柄* | BTC、ETH、ADA、APE、APT、ARB、ASTR、AVAX、BAT、BCH、DAI、DEP、DOGE、DOT、EFI、ENJ、ETC、FIL、FNCT、IOST、IOTX、KYAY、LSK、LTC、MASK、MATIC、MKR、OAS、OKB、PLT、QTUM、SAND、SHIB、SOL、SUI、TRX、XLM、XRP、XTZ、ZIL、OP、NEO、TON 【全43種類】 |
取引コスト (BTC/JPYの場合) | 現物取引(販売所) ⇒ 無料、スプレッドあり 現物取引(取引所) ⇒ Maker ~0.07%、Taker ~0.14% |
仮想通貨の入出金手数料 | 入金:無料、ガス代は自己負担 出金:銘柄ごとで異なる |
その他のサービス | ステーキング Flash Deals 積立 API |
OKJの特長
- 取扱銘柄数が国内でトップクラス
- マーケットの流動性が高く、安定した取引が可能
- 積立やステーキングなど、サービスが充実している
OKJは、国内トップクラスとなる42種類*もの仮想通貨がラインナップされている。*2024年6月時点
また自動積立やステーキング、オリジナルの投資商品「Flash Deals」などが用意されており、サービスの充実度も上々だ。
なおフィナンシェトークンの扱いについては、Coincheck と違い、今のところ「取引所」のみでの取り扱いとなっている。
以上、フィナンシェトークンの取り扱いがある国内2社を紹介した。
どちらも一長一短があるが、フィナンシェトークンの取引のみにフォーカスすると、より取引の自由度が高いCoincheck の方が秀でていると言えるだろう。
まだ使ったことがなければ、ぜひこの機にCoincheck公式サイトを覗いてみてほしい。
FiNANCiE/フィナンシェトークンに関するQ&A
それでは最後に、FiNANCiEおよびフィナンシェトークンに関してよくある質問を3つ紹介する。
よくある質問
- 個人がコミュニティトークンを発行することは可能ですか?
- フィナンシェトークンをコミュニティトークンに交換できますか?
- フィナンシェトークンのステーキングのやり方を教えてください。
個人がコミュニティトークンを発行することは可能ですか?
FiNANCiEでは、プロジェクト掲載を申し込んで審査をクリアすれば、個人でもコミュニティトークンを発行し、資金調達をすることができる。
くわしくは、以下のプロジェクトオーナー募集ページを見てみてほしい。
FiNANCiE:プロジェクトオーナー募集
フィナンシェトークンをコミュニティトークンに交換できますか?
コミュニティトークンは、コミュニティがサポーターを募集している期間に限り、フィナンシェトークンで直接購入することができる。
またそれ以外の場合(=マーケットプレイスの場合)、コミュニティトークンは「FiNANCiEポイント」で取引する仕様になっている。
したがってマーケットプレイスを使う際は、フィナンシェトークンでコミュニティトークンを直接買うことはできず、以下のフロー図のように一旦ポイントを経由する必要がある。
フィナンシェトークンのステーキングのやり方を教えてください。
フィナンシェトークンのステーキング手順は、以下のとおりだ。
ステーキングの手順
フィナンシェトークンのステーキングは、「FNCT.xyz」というサイトの中でおこなうことができる。
なおステーキングは、Polygonチェーン上でおこなう仕様になっているため、フィナンシェトークンもPolygonチェーンをベースとしたものである必要がある。
CoincheckやOKJで販売されているフィナンシェトークンは、いずれもイーサリアムをベースとしたものなので、ステーキングするならPolygonチェーンのものにブリッジしなければならない。
ブリッジは、Polygonチェーンのポータルにておこなうことができる。
FiNANCiE/フィナンシェトークンとは?まとめ
今回は、クラウドファンディングのプラットフォーム「FiNANCiE」と、プラットフォームトークンの「フィナンシェトークン」について解説した。
この記事のまとめ
- FiNANCiEは、BC技術を用いたクラウドファンディングのプラットフォーム
- ファンは「コミュニティトークン」をとおして、好きなプロジェクトを支援できる
- フィナンシェトークンは複数のユーティリティを付与されている
- フィナンシェトークンのホルダーは、ステーキングで稼ぐことも可能
FiNANCiEは今のところ、日本のローカルなプラットフォームに過ぎない。
しかし、将来的にはグローバルにサービスを展開していくことを目論んでおり、実現すればその需要は大きく伸びていくはずだ。
そんなFiNANCiEの将来性に期待する方は、ぜひ今の内にCoincheckなどをとおして、フィナンシェトークンへの先行投資にトライしてみてはどうだろうか。