2017年頃の多くのブロックチェーンは、需要過多によって処理の遅延や手数料の高騰が起こる「スケーラビリティ問題」に悩まされていた。
その問題を解消するために、世界で初めて「シャーディング」という技術を採用したのが、今回取り上げる「Zilliqa(ジリカ)」だ。
本記事ではそのZilliqaとネイティブトークンの「ZIL」について、主な特徴や将来性などを解説していく。
この記事からわかること
- Zilliqa/ZILの基本情報
- Zilliqa/ZILの5つの特徴
- ZILのこれまでの値動き
- Zilliqa/ZILの将来性
- ZILを買える仮想通貨取引所
2022年11月にZILは、OKJから国内市場への初上場を果たした。
またOKJでは、単にZILの取引ができるだけでなく、同銘柄のステーキングで稼ぐことも可能だ。
ZILへの投資に興味がある方は、ぜひこの機会にOKJのこともチェックしてみてほしい。
OKJの特長
- 取扱銘柄数が国内でトップクラス
- 取引手数料がリーズナブル*
- 積立やステーキングなどのサービスが充実
*現物取引(取引所)を使った場合
Zilliqa/ZILとは?
通貨の名称 | ZIL |
シンボル・通貨単位 | ZIL |
ローンチ時期 | 2017年 |
上場先* | OKJ Binance Japan |
サイトURL | https://www.zilliqa.com |
Zilliqa(ジリカ)は、スケーラビリティ問題の解消を主たる目的として、シンガポール国立大学のPrateek Saxena氏らの手によって開発されたブロックチェーンプラットフォームだ。
後ほど詳しく紹介するが、Zilliqaは世界で初めて「シャーディング」という技術を導入することで、スケーラビリティ問題の解消に成功した。
スケーラビリティ問題とは?
ブロックチェーンにおける「スケーラビリティ問題」とは、利用者からの需要過多に起因して、トランザクションの処理の遅延や手数料の高騰が起きる問題のこと。
Zilliqaのネイティブトークンは「ZIL」と言い、Zilliqaエコシステムにおいてガス代の支払いやステーキングなど、多くの役割を与えられている。
またZILは、2022年11月にOKJから、国内市場への初上場を果たしている。
Zilliqa/ZILの特徴
さてZilliqaおよびZILは、次のような特徴を有している。
主な特徴
- DAppsなどを開発できるプラットフォーム
- シャーディングを世界初導入
- 独自のスマートコントラクト言語を採用
- ZILのステーキングで稼げる
- ステーキングだけでなくマイニングも可能
DAppsなどを開発できるプラットフォーム
Zilliqaは、イーサリアムチェーンやSolanaチェーンなどと同じく、DApps(分散型アプリ)や独自通貨、NFTの開発基盤としての機能を持つブロックチェーンプラットフォームだ。
DAppsのジャンルは限定されておらず、DeFi(分散型金融)プロトコルやNFTゲームなど、あらゆるコンテンツがZilliqaのエコシステムで稼働している。
そのコンテンツの数は、2023年11月末時点で120種類を超えている。
シャーディングを世界初導入
前述のとおりZilliqaは、世界で初めて「シャーディング」が導入されたブロックチェーンだ。
シャーディングとは?
トランザクションを並列処理し、ブロックチェーンにおける処理負荷を分散する技術のこと。
従来のブロックチェーンは1本の鎖のような形状をしており、それ故に需要過多になると、処理が滞る傾向があった。
一方でシャーディングを取り入れたZilliqaのネットワーク形状は、メインチェーンに「シャードチェーン」というサイドチェーンが複数つながった形をしている。
そのシャードチェーンでトランザクションを並列処理できるので、Zillqaは従来のブロックチェーンよりも、高速な利用環境を実現している。
さらに、処理効率に優れているため、利用コストも安く抑えられている。
Zilliqa公式サイトの情報によると、理論上Zilliqaの各種ガス代(ネットワーク手数料)は、イーサリアムチェーンの1/60から1/227に抑えられるとのことだ。
独自のスマートコントラクト言語を採用
Zilliqaは、スマートコントラクトを作成するための言語として、独自のプログラミング言語「Scilla」を採用している。
Scillaは、バグを抑えてプログラミングができる点や、セキュリティリスクを軽減できる点を強みとしている。
また独自の言語ではあるが、公式サイトにて使い方のレッスンを受けられるようになっており、エンジニアに負荷をかけない工夫がなされている。
ZILのステーキングで稼げる
ZilliqaのネイティブトークンZILは、ステーキングが可能だ。
ステーキングの方法は、大きく分けて以下の2通りがある。
ステーキングのパターン
- DeFiプラットフォームでステーキング
- 仮想通貨取引所のステーキングサービスを利用
DeFiプラットフォーム(Zillion)におけるZILのステーキング利回りは、2023年11月時点で年利13.07%となっている。
一方で仮想通貨取引所のステーキングサービスの場合、例えばOKJだと、中間マージンを取られるため、最高でも年利11%弱*となる。*2023年11月25日時点
ただし仮想通貨取引所のステーキングサービスは、対象の仮想通貨を外部に持ち出す必要がなく、送金コストもいらないという利点がある。
もしもZILをステーキングするなら、DeFiと仮想通貨取引所それぞれのメリット・デメリットを把握したうえで、自分に合うものを選ぼう。
ステーキングだけでなくマイニングも可能
Zilliqaは、PBFT (practical Byzantine Fault Tolerance)とPoW(プルーフ・オブ・ワーク)というアルゴリズムを組み合わせて使うことで、ネットワークの安全を保っている。
ビットコインなどと同じくPoWを用いているということは、それを維持する仕組みとして「マイニング」を必要とするということだ。
Zilliqaのネットワーク参加者は、自身の演算機器でZilliqaのネットワークの保全に貢献することにより、マイニング報酬としてZILを獲得することができる。
ZILの値動き
ここで、ZILの値動きを紹介しておこう。
リアルタイムの値動き
まず、リアルタイムの値動きは以下のチャートのとおり。
2024年6月までの値動き
次にZIL/USDチャートで、2019年1月から記事執筆時(2024年6月)までの値動きを振り返っていこう。
チャートを見てわかるとおりZILは、2021年にいわゆる「コロナバブル」で、大きく高騰した。
ただバブル崩壊後は、高騰が起きる前とほぼ変わらない水準まで値下がりしてしまった。
また2022年中頃以降は約2年に渡り、0.02ドルから0.04ドルの間で、レンジ相場を形成している。
このようにZILの値動きは、昨今あまり思わしくない状態となっている。
ただポジティブな見方をすると、今のZILはコロナバブル期の高値と比べて、かなり割安に買い付けられる状況にあるとも言える。
現状を安く買えるチャンスと見る方は、ぜひ今の内に、ZILを自身のポートフォリオに加えてみてはどうだろうか。
将来性に関わる注目ポイント
続いて以下の3つの要素から、ZilliqaおよびZILの将来性を考察してみよう。
将来性に関わる注目要素
- メタバースプロジェクトを進めている
- 有望なプロジェクトを支援している
- 競合との位置関係の変化に注目
メタバースプロジェクトを進めている
Zilliqaは、同ブロックチェーンを基盤として独自のメタバース「Metapolis(メタポリス)」の開発を進めている。
メタバースの市場は成長著しく、Metapolisが人気を集めれば、その需要がZilliqa エコシステムやZILにもポジティブな影響を与えることになるはずだ。
有望なプロジェクトを支援している
Zilliqa は、以下の3つの手段をとおして、有望なプロジェクトを金銭的に支援している。
資金調達のオプション
- Zilhive:金銭面のみならず、技術面なども含めて総合的にサポートするプラットフォーム
- Zilliqa Capital:DeFiソリューションに投資するベンチャーキャピタル
- Creator Fund:NFTやメタバースのイノベーションに対する投資ファンド
実際にこれまでZilliqa エコシステム内に限らず、29カ国で123種類以上ものプロジェクトが、Zilliqaの資金提供を受けてきている。
金銭的に有利なZilliqaの開発環境は、今後も優れたプロジェクトを呼び込むだろう。
競合との位置関係の変化に注目
前述のとおりZilliqaは、2017年に世界ではじめてシャーディングを採用し、スケーラビリティに優れた環境を実現した。
ただ最近では、シャーディングはもはや珍しい技術ではなくなり、またスケーラビリティ向上のためのソリューションは他にも数多くのものが登場してきている。
つまり、今のZilliqaに特段の優位性はないのだ。
Zilliqaと同等、もしくはより高性能なブロックチェーンプラットフォームが数多くなる中で、中長期的にZilliqaが需要を維持し続けられるのか要注目だ。
ZILを買える仮想通貨取引所
2024年6月時点でZilliqaは、国内だとOKJとBinance Japanの2社に上場している。
どちらも一長一短があるのだが、ZILへの投資に限って言えば、OKJの利用をおすすめしたい。
取引の種類 | 現物取引(販売所・取引所) |
取扱銘柄* | BTC、ETH、ADA、APE、APT、ARB、ASTR、AVAX、BAT、BCH、DAI、DEP、DOGE、DOT、EFI、ENJ、ETC、FIL、FNCT、IOST、IOTX、KYAY、LSK、LTC、MASK、MATIC、MKR、OAS、OKB、PLT、QTUM、SAND、SHIB、SOL、SUI、TRX、XLM、XRP、XTZ、ZIL、OP、NEO、TON 【全43種類】 |
取引コスト (BTC/JPYの場合) | 現物取引(販売所) ⇒ 無料、スプレッドあり 現物取引(取引所) ⇒ Maker ~0.07%、Taker ~0.14% |
仮想通貨の入出金手数料 | 入金:無料、ガス代は自己負担 出金:銘柄ごとで異なる |
その他のサービス | ステーキング Flash Deals 積立 API |
OKJの特長
- 取扱銘柄数が国内でトップクラス
- マーケットの流動性が高く、安定した取引が可能
- 積立やステーキングなど、サービスが充実している
OKJは、グローバルに仮想通貨取引のサービスを展開しているOKグループ傘下の国内取引所だ。
そうした背景からOKJでは、高い流動性のもとで、安定した取引ができるようになっている。
OKJの取扱銘柄数は、2024年6月時点で42種類と国内トップクラスだ。
また先ほど少し紹介したようにOKJは、Binance Japanと違って、ZILのステーキングサービスも提供している。
ZILをステーキングすれば、ほとんど手間いらずでインカムゲインを受け取ることが可能だ。
ZILへの投資に興味がある方は、ぜひこの機会にOKJの利用を検討してみてはいかがだろうか。
Zilliqa/ZILに関するQ&A
それでは最後に、ZilliqaおよびZILに関してよくある質問を3つ、紹介しておく。
よくある質問
- ZilliqaにはどのようなDAppsがありますか?
- ZilliqaおよびZILに対応したウォレットを教えてください。
- Zilliqaの公式SNSアカウントはありますか?
ZilliqaにはどのようなDAppsがありますか?
前述のとおりZilliqaのエコシステムには、DeFiプロトコルやNFTゲームなど、多種多様なDAppsがある。
詳しくは以下のリンクから、ご自身でチェックしてみてほしい。
ZilliqaおよびZILに対応したウォレットを教えてください。
ZilliqaとZILに対応しているウォレットは数多くあるが、その中でももっともメジャーなのは「トラストウォレット」だろう。
トラストウォレットは、Zilliqaだけでなくイーサリアムチェーンやビットコインチェーンなどにも対応していて、非常に汎用性が高い。
Trust: Crypto & Bitcoin Wallet
SIX DAYS LLC無料posted withアプリーチ
なお、トラストウォレット以外の対応ウォレットも知りたい方は、次のリンクをチェックしてみるとよいだろう。
Zilliqaの公式SNSアカウントはありますか?
Zilliqaの主要なSNSアカウントは、以下のようなものがある。
- X(旧Twitter):@zilliqa
- インスタグラム:zilliqa_official
- Discord:Zilliqa
- Facebook:Zilliqa
Zilliqa/ZILとは?まとめ
今回はブロックチェーンプラットフォームの「Zilliqa」と、そのネイティブトークン「ZIL」について解説した。
この記事のまとめ
- Zilliqaは、2017年生まれのプラットフォーム型のブロックチェーン
- シャーディングの採用によって、スケーラビリティの向上に成功した
- ZILのホルダーは、ステーキングで稼ぐこともできる
- ZILに投資するなら、ステーキングサービスもあるOKJがおすすめ
Zilliqaは、DAppsやNFTなどの開発基盤となっているブロックチェーンプラットフォームだ。
シャーディングというスケーリングソリューションによって、ユーザーに対し、高速・低コストで利用できる環境を提供している。
本記事をとおしてZilliqaに興味を持った方は、OKJをとおしてZILへの投資にトライしてみてはいかがだろうか。