仮想通貨を扱っていると、「コントラクトアドレス」というワードに触れることがあるはずです。
しかしコントラクトアドレスは、単に国内取引所で仮想通貨を取引しているだけではあまり使い道がないため、何のためにあるのかご存じない方もいるでしょう。
今回はそうした方に向けて、仮想通貨のコントラクトアドレスの概要や使い道、調べ方などを解説します。
この記事からわかること
- コントラクトアドレスの概要・使い道
- コントラクトアドレスの調べ方
- ウォレットでコントラクトアドレスを読み込む方法
- コントラクトアドレスを扱う際の注意点
コントラクトアドレスは、DAppsやウォレットを扱う際に必要になることがあります。
またDAppsの利用を楽しむなら、仮想通貨取引所も欠かせません。
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目次
仮想通貨のコントラクトアドレスとは?
仮想通貨(トークン)のコントラクトアドレスとは、仮想通貨の契約(コントラクト)情報が記された固有のアドレスのことです。
一般的にコントラクトアドレスは、スマートコントラクトを実行するために必要になります。
スマートコントラクトとは?
ブロックチェーン上において、事前に設定された条件を満たした場合に自動的に取引(トランザクション)を執行してくれるプログラムのこと。
より具体的に言えば、ブロックチェーン上のDApps(分散型アプリ)などにおいて、次のような操作(スマートコントラクトによる操作)をおこなう場合にコントラクトアドレスが必要になることがあります。
コントラクトアドレスが必要なケース
- DEX(分散型取引所)で仮想通貨同士のスワップ(交換)をおこなう
- ウォレットで仮想通貨を受け取り、管理する
※基本的にメジャーな仮想通貨であれば、コントラクトアドレスを知らずとも、上記の操作をおこなうことができる。
しかしマイナーな銘柄では、コントラクトアドレスを自分で調べ、先にDEXなどでその情報を取り込ませなければならないケースがある。
なおコントラクトアドレスは、見た目としてはウォレットアドレスと大差ありません。
しかしウォレットアドレスと違い、コントラクトアドレスに対して仮想通貨を送金することはできないので、留意しておきましょう。
仮想通貨のコントラクトアドレスの調べ方
さてコントラクトアドレスの調べ方は、主に以下のようなものがあります。
コントラクトアドレスの主な調べ方
- 仮想通貨の「データアグリゲーター」で調べる
- 各ブロックチェーンのエクスプローラーを使う
- 銘柄ごとの公式サイトで確認する
仮想通貨の「データアグリゲーター」で調べる
データアグリゲーターとは、特定のデータを集約・整理し、整理したデータを発信しているサービスやサイトのこと。
仮想通貨の業界には「CoinMarketCap」や「CoinGecko」といったデータアグリゲーターのサイトがあり、そこでさまざまな銘柄のコントラクトアドレスを調べることができます。
例えばCoinMarketCapの場合、各銘柄の詳細画面において、コントラクトアドレスの確認が可能です。
各ブロックチェーンのエクスプローラーを使う
基本的にパブリックブロックチェーンでは、それぞれの「ブロックチェーンエクスプローラー」において、トークンや取引などに関する情報をだれでも調べられます。
そのブロックチェーンを基盤としている仮想通貨(トークン)の詳細ページには、もちろんコントラクトアドレスも掲載されています。
主要なブロックチェーンのエクスプローラーをいくつか挙げておくので、ぜひ一度覗いてみてください。
エクスプローラーの例
- イーサリアムチェーン:Etherscan
- Solanaチェーン:Solscan
- Polygonチェーン:Polygonscan
銘柄ごとの公式サイトで確認する
コントラクトアドレスは、各銘柄の公式サイトに掲載されているケースもあります。
特に、データアグリゲーターでも追跡されていないような超マイナーな銘柄は、まずその銘柄の公式サイトをチェックしてみた方が良いかもしれません。
ウォレットにコントラクトアドレスを追加する方法
続いて、ウォレットにコントラクトアドレスを追加する方法も、簡単に紹介しておきましょう。
今回は例としてMetaMaskを取り上げます。
ウォレットへの追加方法
- コントラクトアドレスを調べてコピー
- MetaMaskで「トークンをインポート」を選択
- コントラクトアドレスを張り付けてインポート
コントラクトアドレスを調べてコピー
まずは、先ほど紹介したいずれかの方法でコントラクトアドレスを調べ、それをコピーしましょう。
MetaMaskで「トークンをインポート」を選択
次にMetaMaskを起動し、トップ画面の「Tokens(トークン)」から「トークンをインポート」を選択します。
コントラクトアドレスを張り付けてインポート
インポートの画面で「カスタムトークン」を選択し、トークンコントラクトアドレスの欄に、コピーしておいたアドレスをペーストしましょう
あとは「カスタムトークンを追加」をクリックするだけで、対象の銘柄の情報が追加され、MetaMask内で管理することができるようになります。
コントラクトアドレスを扱う際の注意点
最後に、コントラクトアドレスを扱う際の注意点を紹介します。
コントラクトアドレスの注意点
- ウォレットアドレスとは役割が異なる
- 発行基盤ごとでコントラクトアドレスが異なる
- 利用の際は入力ミスに注意
- 偽物や詐欺目的のものも存在する
ウォレットアドレスとは役割が異なる
前述のとおり仮想通貨のコントラクトアドレスとウォレットアドレスは、見た目は非常に似通っているものの、役割はまったく異なります。
ウォレットアドレスと違い、コントラクトアドレスに仮想通貨を送金・受け取りの機能はなく、誤送金などをしないように注意が必要です。
発行基盤ごとでコントラクトアドレスが異なる
多くの仮想通貨はさまざまなブロックチェーン上で使うことができますが、そのコントラクトアドレスは、基盤となるブロックチェーンごとで異なるものが用意されています。
例えばステーブルコインのテザー(USDT)には、次のように複数のコントラクトアドレスがあります。
テザーの主なコントラクトアドレス
- イーサリアムチェーン:0xdac17f958d2ee523a2206206994597c13d831ec7
- BNBチェーン:0x55d398326f99059ff775485246999027b3197955
- Solanaチェーン:Es9vMFrzaCERmJfrF4H2FYD4KCoNkY11McCe8BenwNYB
言わずもがな、イーサリアムチェーン上のスマートコントラクトを利用する際には、同ブロックチェーン以外のコントラクトアドレスは使えないので注意しておきましょう。
利用の際は入力ミスに注意
コントラクトアドレスには、数字とアルファベットで構成された複雑な文字列が用いられています。
その文字列を1つでも間違えれば、コントラクトアドレスは適切に機能しません。
したがって、利用の際には入力ミスがないように注意する必要があり、基本的にはコピー&ペーストを活用した方が安全です。
偽物や詐欺目的のものも存在
仮想通貨は個人でも発行が可能であり、詐欺行為を目的としたスキャム(詐欺)コインが一定数存在します。
また、同時にコントラクトアドレスも、偽物や詐欺目的のものが残念ながら存在しています。
そのためコントラクトアドレスを用いる際は、アドレス自体の信ぴょう性や、アドレスの掲載元の信頼性をよく確認しておく必要があるでしょう。
仮想通貨のコントラクトアドレスとは?まとめ
今回は仮想通貨のコントラクトアドレスについて、その概要や調べ方などを紹介しました。
この記事のまとめ
- コントラクトアドレスには、仮想通貨の契約情報が記されている
- 主に、スマートコントラクトを実行するために必要になる
- データアグリゲーターやBCエクスプローラーで調べられる
- 偽物の情報を掴まされることのないように、注意が必要
仮想通貨のコントラクトアドレスは、DApps(分散型アプリ)やウェブウォレットを使う上で、欠かせない情報の1つです。
役割や調べ方を覚えて、手持ちの資産やDAppsを有効に活用していきましょう。
なお、DAppsなどを利用する際には、必然的に仮想通貨取引所も使うことになります。
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