今回取り上げる「Blood Crystal*」は、日本のNFTゲーム市場で注目されている仮想通貨の1つです。*BCトークンと表記されるケースもあり
2024年10月にCoincheckから国内市場への初上場を果たしており、投資家界隈でも話題を呼んでいます。
本記事ではそんなBlood Crystalと、同銘柄を使える国産NFTゲーム「Eternal Crypt」について、特徴や将来性を解説していきます。
Blood Crystalへの投資に興味がある方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
この記事からわかること
- Blood Crystal/Eternal Cryptの基本情報
- Blood Crystal/Eternal Cryptの3つの特徴
- Blood Crystalの値動き
- Blood Crystal/Eternal Cryptの将来性
Blood Crystalの取り扱いがあるのは、国内だと今のところCoincheckだけです。
そのためBlood Crystalを買ってみたい方は、先にCoincheckの口座開設を済ませておきましょう。
Coincheck の特長
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目次
Blood Crystal/Eternal Cryptとは?
名称 | Blood Crystal BCトークン |
シンボル・通貨単位 | BC |
発行基盤 | イーサリアム Polygon |
ローンチ時期 | 2024年3月 |
サイトURL | https://wiz-eternalcrypt.com/ |
Eternal Crypt -Wizardry BC-は、「Wizardry」という有名IPを用いてつくられた国産NFTゲームです。
本家WizardryはRPGでしたが、Eternal Cryptは「放置系」に属するゲームとなっています。
Wizardryとは?
1981年にアメリカのサーテック社から販売された、3DダンジョンRPGのシリーズ。
またBlood Crystal(BCトークンと表記されることも)は、そのEternal Cryptのゲーム内通貨です。
ゲームのプレイ報酬やアイテムの購入手段など、ゲームの中でさまざまな役割を与えられています。
なおBlood Crystalは、Coincheckをとおして日本円への換金が可能です。
Blood Crystal/Eternal Cryptの特徴
さてBlood CrystalおよびEternal Cryptは、次のような特徴を持っています。
主な特徴
- サスティナブルなゲームを目指している
- CoincheckでINOが実施された
- Blood Crystalはゲーム内通貨
サスティナブルなゲームを目指している
従来のNFTゲーム市場は、
- NFTの過剰な供給
- ゲーム内通貨の過剰な供給
- 稼ぐことに重点が置かれたゲーム性
などの要素から、サステナビリティ(持続可能性)に課題を持つものが大半を占めていました。
そうした競合ゲームの課題を踏まえてEternal Cryptは、
- 外部収益性の確保
- ゲーム内通貨のユーティリティの拡張
- コミュニティの拡大
に重点を置き、よりサスティナブルな経済圏の実現を目指しています。
CoincheckでINOが実施された
INO(Initial NFT Offering)とは、仮想通貨取引所が仲介するNFTのプレセールのことです。
Eternal CryptのNFTは、ゲームのリリースに先んじて、2023年9月にCoincheckのINOで販売されました。
販売価格はNFT1個あたり0.2~0.27ETH(当時のレートで約5.2万~7万円)と高額だったにもかかわらず、1分足らずで完売して話題を呼びました。
Blood Crystalはゲーム内通貨
最初に述べたとおりBlood Crystal(BCトークン)は、Eternal Cryptのゲーム内通貨です。
具体的には、以下のようなユーティリティを与えられています。
主なユーティリティ
- ダンジョンフロア到達時などのプレイ報酬
- ゲーム内アイテムの決済手段
- 冒険者NFTの育成コスト
- 冒険者NFTの獲得手段
なおユーティリティは、ゲームのアップデートに合わせて今後増えていく見込みです。
またEternal Cryptはメディアミックス展開を目指しており、ゲーム外でのユーティリティの追加も予定されています。
Blood Crystalの値動き
ここで、Blood Crystalの値動きを確認しておきましょう。
リアルタイムの値動き
まず、リアルタイムの値動きは次のとおり。
2024年11月までの値動き
次に、2024年3月の市場上場から本記事執筆時(2024年11月)までの値動きも振り返っておきましょう。
Blood Crystalは、ゲームのリリースに合わせて2024年3月に市場へ上場しました。
チャートを見てわかるとおり、Blood Crystalは上場直後に価格が暴落し、それ以降一度も上場時の価格を上回っていません。
ちなみに2024年後半は、ビットコインが史上最高値を更新するなど、市場全体で見ると非常に活況です。
一方でBlood Crystalは、そのような活況な市場の流れに乗る兆しが見られません。
Blood Crystalは、長期的に見て値上がりに期待しにくい状況にあると言えるでしょう。
Blood Crystal/Eternal Cryptの将来性
先ほど紹介したBlood Crystalの値動きからも推測できますが、同銘柄の将来性はお世辞にも明るいとは言えないでしょう。
ここでは以下の3つの要素から、Blood CrystalとEternal Cryptの将来性をより具体的に考察していきます。
将来性に関わる注目要素
- ゲームの評判が散々
- 相対的な評価は計測不可
- そもそもゲーム関連銘柄の将来性が疑問
ゲームの評判が散々
Eternal Cryptはスマホアプリ版がリリースされており、各アプリストアで、ゲームの評判や口コミを確認することができます。
2024年11月時点での各ストアでの評価は次のとおりで、惨憺たる有様です。
- Google Play:☆1.8
- AppStore:☆2.9(評価18件)
また、レビュー内容を端的にまとめると以下のとおり。
レビューの要約
- IPを使っているだけで、本家Wizardryらしさがほぼない
- Wizardryの名を借りただけで、よくある放置系ゲーム
- ひたすらタップするだけで面白くない
- バグが多くて、操作性も悪い
プレイした人の中には、当然ながら本家Wizardryのコアなファンも多くいます。
ただEternal Cryptは、RPGである本家とは内容がかけ離れているため、IPの人気を活かすどころか、むしろコアなファンから反感と失望を集めているようです。
この状況だと、開発者が謳う「サスティナブルな経済圏」の実現は難しいのではないでしょうか…
相対的な評価は計測不可
アプリ版があるNFTゲームの売上げは、基本的に「Game-i」などのデータアグリゲーターで集計・予測されます。
したがってその売上げや売上順位を見れば、競合タイトルと人気の度合いを比較することができます。
ただEternal Cryptの場合は、データアグリゲーターの中に名前が挙がっているものの、一切の計測データがありません。
おそらくは、計測が難しいほど売上げが乏しいのだと思われます。
そのため競合との比較ができないのですが、むしろデータがないという状況が、多くの競合タイトルに人気で劣っている証左となってしまっています。
そもそもゲーム関連銘柄の将来性が疑問
Blood Crystalに限らずNFTゲーム関連銘柄はどれも、投資対象としての将来性に疑念があります。
たとえ人気タイトルであったとしても、いずれはプレイヤーの関心が薄れ、飽きられてしまう可能性が高いためです。
またプレイヤーが減少すれば、そのゲーム内のコインの価値も下落していきます。
そうしたロジックから、スタート時点から苦戦しているEternal CryptおよびBlood Crystalに関しては、より将来性が乏しいと言えるでしょう。
Blood Crystal/Eternal Cryptに関するQ&A
それでは最後に、Blood CrystalとEternal Cryptに関してよくある質問を3つ紹介します。
よくある質問
- Eternal Cryptは無課金で遊べますか?
- Etarnal Cryptの開発元はどこですか?
- Blood Crystalに発行上限はありますか?
Eternal Cryptは無課金で遊べますか?
Eternal Cryptは、PCブラウザ版とアプリ版(iOS・Android)がそれぞれリリースされています。
また、どれも無料で始められるので、興味がある方はぜひ実際に自分で触れてみてください。
エターナルクリプトWizardry BC | エクウィズ
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Etarnal Cryptの開発元はどこですか?
Eternal Cryptは、株式会社ドリコムとチューリンガム株式会社が共同で開発したNFTゲームです。
株式会社ドリコムはバンダイナムコ傘下の日本のゲーム企業、チューリンガム株式会社は日本のWeb3コンサル企業です。
またパブリッシング(販売)は、ドバイのZEAL NOVA DMCCがおこなっています。
ちなみに、本家Wizardryの開発元であるサーテック社はすでに存在していません。
2020年にドリコムがWizardryの「商標権」を取得し、Eternal Cryptを開発するに至りました。
Blood Crystalに発行上限はありますか?
Blood Crystalの発行上限は、あらかじめ10億枚に設定されています。
また次のグラフのように、10年以上をかけて徐々に市場へと流通していく仕様になっています。
Blood Crystalの将来は期待薄
今回は国産NFTゲーム「Eternal Crypt」と、そのゲーム内通貨「Blood Crystal」について解説しました。
この記事のまとめ
- Eternal Cryptは、WizardryのIPを用いた国産のNFTゲーム
- Blood Crystalは、ゲームのプレイ報酬や育成コストなどに使われている
- Eternal Cryptは放置系ゲームで、本家Wizardryのファンからの評判がイマイチ
- Blood Crystalの価格は市場上場からずっと右肩下がり
Eternal Cryptは、Wizardryという人気IPを用いたNFTゲームです。
ただ本家Wizardryがダンジョンを攻略するRPGだったのに対し、Eternal Cryptが放置系ゲームであるため、IPの強みを活かせずにむしろ古参ファンの失望を集める状況となっています。
またゲームの不人気と連動するように、ゲーム内通貨であるBlood Crystalの価格も、上場直後から右肩下がりです。
こうした現状を見ると、よほどの起爆剤がない限り、将来的にBlood Crystalは淘汰を免れないのではないでしょうか。